猫はケージで留守番できる?出かける前の準備のポイント

  • 猫はケージ内で留守番できるのか?
  • ケージに入れっぱなしではかわいそうでは?
  • 放し飼いにしたほうがよいのか?

このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?

猫は、ケージ内でも留守番できます。ただし、ケージのなかにいられる時間には限界があり、それ以外にも準備が必要です。

本記事では、猫をケージで留守番させる際のチェックポイントや準備を解説するので、参考にしてください。

猫をケージで留守番させる際のチェックポイント

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猫をケージで留守番させる際のチェックポイントとして、以下があげられます。

  • ケージ内での留守番は半日以内にする
  • 子猫や病気療養中の猫の留守番は避ける
  • 猫がケージを極度に嫌っていないことがうかがえる

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

ケージ内での留守番は半日以内にする

ケージ内での留守番は、半日が限界です。具体的には、4〜6時間以内におさえましょう。

猫は、ケージ内での生活に一定のストレスを感じます。そのうえ家族が飼い主がいなくなるため、精神的な不安も生じるでしょう。

ケージでの留守番は、安全である一方、猫にとって目に見えない負担が大きなもの。その点を理解し、留守番は半日以内と考えましょう。

子猫や病気療養中の猫の留守番は避ける

子猫や病気療養中の場合は、留守番させるのは避けましょう。ケージか放し飼いかによらず、留守番させるのを避ける必要があります。

子猫はまだ体が弱く、急に体調を崩すことがあります。特に低血糖や脱水症、怪我などが心配されるでしょう。

さらに好奇心旺盛に動き回りたい(下動画参照)時期に、行動が制限されるのは大きなストレスです。

病気療養中の猫に関しても同様のことがいえます。体調の急変に備えるため、家族や飼い主と一緒に留守番しましょう。

猫がケージを極度に嫌っていないことがうかがえる

猫がケージを極度に嫌っているなら、ケージ内での留守番は避けましょう。

ケージに慣れている猫もいますが、そうではない猫も多いです。慣れていないケージに突然押し込まれると、ストレスを感じたり、飼い主との信頼関係に影響が出たりします。

ケージに対して拒否を示すようであれば、後述のように、放し飼いでの留守番を検討しましょう。

ケージ嫌いになる可能性にも注意

ケージでの留守番を通じて、ケージ嫌いになる可能性も踏まえておきましょう。

普段からケージに慣れている猫でも、留守番で一人ぼっちになった経緯から、「ここに入ると寂しい思いをする」と学習するかもしれません。

たとえば猫は、移動用のキャリーバッグが出てきただけで、病院での痛い思い出を連想し、嫌がることがあります。

そのような反応が、ケージに対して起こるようになるかも知れません。

その可能性を踏まえつつ、同時に少しでも早く、家に帰ってくるようにするのが大切です。

猫をケージで留守番させる際の準備

猫をケージで留守番させるには、いくつかの準備が必要です。

  • ノズル式の給水器を用意する
  • できるだけ広く天井の高いケージを選択する
  • エアコンを回して適温に調整する
  • 必要に応じておもちゃをケージ内に配置する

これだけの準備ができていれば、安心して留守番を任せられます。

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

ノズル式の給水器を用意する

給水器は、ノズル式のものを用意しましょう。水が入った器をひっくり返すのを避けるためです。

 

ひっくり返してしまうと、水を飲めなくなったり、床にこぼれたものを飲んだりすることがあります。

この問題を解決するためには、そもそも固定されているノズル式の給水器がおすすめ。

これはAmazonなどで1000円代で購入できます。余裕があればぜひ導入しましょう。

できるだけ広く天井の高いケージを選択する

留守番の場合は、できるだけ広く、天井の高いケージを選択しましょう。

これは、猫のストレスを緩和し、同時に体を自由に動かせるようにするためです。

たとえばこのように、大人の背丈くらいあるものがあると安心。

また、ケージ内が複数階層に分けられているなら、猫が好む昇降運動の機会を得られます。

出かけるまでに日程的な余裕があるなら、ぜひ追加で購入したいところです。

価格は、数千円から1万円弱が相場となるでしょう。

エアコンを回して適温に調整する

また、エアコンを回して適温に調整するのも重要です。

猫にとって過ごしやすい室温は27〜30度。それ以上だと熱中症などのリスクが高まります。それ以下の場合も、体調を崩しやすくなるでしょう。

したがって、エアコンをつけっぱなしにして、室温が27〜30度になるよう、調整しましょう。

電気代は高くなりますが、一般的に猫の留守番時はエアコンを回して適温にします。電気代節約は一度忘れて、室温を保つのを優先しましょう。

必要に応じておもちゃをケージ内に配置する

必要に応じて、おもちゃをケージ内に配置しておきましょう。猫のストレスを解消するうえで役立ちます。

ただし、動くおもちゃをケージ内に置くのは避けましょう。猫がケージに頭をぶつけるなどする可能性が高まるからです。

以下のような、ぬいぐるみタイプのものを使うのがおすすめです。

出典:Amazon

寂しがり屋の場合はテレビやラジオをつけっぱなしにする

必須ではありませんが、猫が寂しがりやなら、テレビやラジオをつけっぱなしにして出かけるとよいでしょう。

猫は、家のなかで誰かの話し声が聞こえると、多少安心します。

もちろん、飼い主の声がのぞましいのですが、親しみあるテレビやラジオの音声に対しても、ある程度の愛着を持っています。

ケージのなかにいてもはっきり聞こえる音量で、音声を聴かせましょう。

一方で、静かなほうが落ち着く猫もいます。普段のようすや、性格を観察したうえで、どのような環境を整備するのか検討しましょう。

猫をケージではなく放し飼いで留守番させる際のポイント

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ケージに入るのがむずかしいなら、放し飼いの状態で留守番させます。そのうえでは、以下のポイントに注意しましょう。

  • 誤飲や誤食につながるものを片付ける
  • 脱走経路や水場への経路を塞ぐ
  • いたずらの対象になるものをしまう・固定する
  • トイレを複数設置する
  • 水とフードを十分に用意する
  • 適温の状態に調整する

留守番中には、誤飲や誤食、脱走や水没など、さまざまなトラブルが考えられます。それらに適切に対策するのが、放し飼いでの留守番のポイント。

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

誤飲や誤食につながるものを片付ける

また、誤飲や誤食につながるものはできるだけ片付けましょう

具体的には、以下のものを撤去します。

  • 中毒を起こす食物類(ネギ、チョコレートなど)
  • ビニール、輪ゴム、ひもなどの生活用品類
  • 洗剤類
  • 観葉植物

飼育している時点で撤去していると思われますが、念のため、再度点検しましょう。

また、飼い主を探す行動のなかで、片付けたものを見つけ出してしまうケースがあります。

したがって、施錠された部屋や戸棚に入れるなどし、発見できないように撤去しましょう。

脱走経路や水場への経路を塞ぐ

続いて、脱走経路や水場への経路を封鎖しましょう。窓や玄関、ベランダは確実に施錠し、脱走できないようにします。

ベランダに関しては、以下のように防止用ネットを張っておくとより安心できます。

また、バスルームやトイレなどの経路も塞ぎましょう。ごくまれに、留守番中に転落し、溺死することがあります。

もしくは、きちんと水を抜いておきましょう。

いたずらの対象になるものをしまう・固定する

また、いたずらの対象になるものは、できる限りしまいましょう。たとえば、以下が挙げられます。

  • 充電ケーブル
  • 洋服の紐
  • アクセサリ類
  • 筆記用具類
  • 洗濯物の山
  • 花瓶など、落下すると割れる置物

猫は、さみしいときに余計なことをする傾向があります。

飼い主が想像できないことをやるケースも珍しくありません。できるかぎり、いたずらの対象になりそうなものは片付けましょう。

トイレを複数設置する

トイレを複数設置するのも大切です。これは、排泄の失敗を避けたり、トイレ以外の場所で排泄したりするのを避けるうえで重要。

猫は、トイレが汚くなると、そこで排泄するのを避けます。結果、我慢したり、床の上で用を済ませたりします。

トイレを複数設置すれば、使用頻度を落とし、汚れにくくすることが可能。

用意する経済的、時間的な余裕があれば設置しましょう。

なお、自動で清掃をおこなう自動トイレも流通しています。

こういったものを使うのも一つです。

水とフードを十分に用意する

水とフードは、十分に用意しておく必要があります。

食べるものがなければ、猫の健康状態は悪化します。また、食べ物を探して家のなかを探索し、その結果、誤飲や誤食につながることも。

だからこそ、留守番中に不足しない量の水とフードを用意する必要があります。

また、やはり水が入った皿をひっくり返すのを避けるため、ノズル式の給水器を利用したいところ。

さらに、自動給餌器を用いる方法もあります。これを利用すれば、フードの食べ過ぎも避けられるようになります。

かならずしも必要ではありませんが、時間的、経済的な余裕があれば導入しましょう。

適温の状態に調整する

放し飼いの場合も、適温の状態を維持しましょう。

先述のとおり、猫にとってもっとも過ごしやすい室温は27〜30度です。ここから逸脱するのは、体調を崩す原因です。

エアコンをつけっぱなしにして、常に室温が27〜30度になるよう調整しましょう。

また、あやまって猫がリモコンを踏んでしまい、エアコンの電源を落とす可能性もあります。したがって、エアコンは戸棚などにしまっておきましょう。

猫のケージでの留守番に関するよくある質問

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本記事では、猫の留守番に関して解説しました。

ここでは、よくある質問に回答します。

  • 猫が留守番後に死んでいたケースはあるか?
  • 二泊三日の留守番は可能か?
  • さみしさをやわらげるにはどうすればよいか?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

猫が留守番後に死んでいたケースはあるか?

猫が留守番後に死んでいたケースはほとんどありません。特に、半日くらいの留守番で命を落とすケースはほぼないでしょう。

しかし、熱中症や誤飲、誤食などで、死亡したケースはわずかながら確認できます。

したがって、エアコンで温度調整したり、片付けるものを片付けたり、きちんと対策と準備をおこなうのが重要です。

二泊三日の留守番は可能か?

二泊三日の留守番は、猫の性格や習性を考えれば現実的ではありません。

猫の留守番は、ケージ内でないにしても一日が限度とされます。したがって、ケージのなかでそれ以上留守番するのはかなり厳しいでしょう。

長すぎる留守番は、強いストレスを感じたり、家の中でトラブルを起こしたりする原因です。

最悪の場合、フードや水が尽きて、栄養失調や脱水症になるかも知れません。猫の留守番は、ケージのなかでは半日、放し飼いの場合でも一日が限界と考えましょう。

どうしても二日以上、留守番をさせる場合は、ペットホテルを利用するのがおすすめ。ペットホテルなら、ペットシッター管理のもと、安全に留守番させられます。

費用に関してですが、たとえば大阪府大阪市の「ペットサロン・フランテ」の宿泊費用は以下のとおりでした。

出典:ペットサロン・フランテ

1泊4,000~6,000円と考えれば問題ないでしょう。

さみしさをやわらげるにはどうすればよいか?

猫の留守番のさみしさをやわらげるには、以下の方法が考えられます。

  • ケージ内におもちゃを置いておく
  • 段ボールやトンネルで遊び場を作る
  • 飼い主の匂いがある衣類を入れておく
  • テレビやラジオの音声を流しておく

おもちゃを与えると、楽しさでさみしさを忘れられます。

また、毛がついてもよいなら、飼い主の匂いがある衣類を入れておくのも効果的です。

まとめ

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本記事では、猫の留守番に関して解説しました。

最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 猫はケージ内で留守番ができる
  • しかし半日以内の留守番が限度である
  • 留守番する際には、大きなケージやおもちゃの設置などが必要
  • ノズル式の給水器も用意しておきたい
  • 放し飼いの際には、環境整備が大切
  • 誤飲や誤食になるものは片付ける
  • 脱走経路をふさいだり、水とフードを十分に用意したりするのも大切

猫は、留守番をするのが比較的得意な動物です。多くの場合、ケージ内でもしっかりと留守番の役割を果たしてくれるでしょう。

しかし、なかにはケージに慣れていない、生まれつき合わない猫もいます。そのような場合は、状況に応じてケージ内の環境に慣れさせたり、放し飼いで留守番させたり、柔軟に対応するのが大切です。

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