2024.11.29
このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?
猫は寒さを感じやすい生き物であり、ケージ飼育では十分な寒さ対策が必要です。
そこで本記事では、具体的な寒さ対策を詳しく解説します。またそれを実施するうえでのよくある間違いや注意点にも触れているので参考にしてください。
猫ケージにおける寒さ対策として、以下が挙げられます。
上記いくつかを実施すれば、寒さ対策は十分に実施できるでしょう。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
まず、室温と湿度を適切に保つようにしましょう。
室温の理想は夏27度〜29度、冬21度〜23度。湿度に関しては、40〜60%とされています。
基本的に人間が快適であると感じられるなら、猫にとってもベストな状態です。
ただし猫は人間よりもやや寒がりではあるので、多少高めに温度設定しておくとよいでしょう。
シンプルですが、毛布やダンボールを敷いて、暖かい環境を作るのもよいでしょう。
適当なものがなければ、バスタオルなどを使ってもかまいません。
さらに万全を期すならば、湯たんぽやペットヒーターを利用するのがよいでしょう。
ペットヒーターとは、以下のような小型のカーペットを示します。
出典:楽天市場
価格は4,000円程度と決して高くありません。余裕があれば導入しましょう。
また、高い場所に寝床を作るのも有効です。
これは、冷たい空気は下に、温かい空気は上に分散する現象があるから。
つまりケージ内でも、できるだけ高い位置に寝床があれば、暖かく過ごせるでしょう。
また猫は、キャットタワーに登りたがるように、高い場所に居場所を見つけるのを好みます。
その習性に沿った環境を用意し、ストレスを軽減する効果も得られるでしょう。
なお以下のようにファンを使って「対流」を作り、部屋全体を温める方法もあります。
出典:ウェザーニュース
また温かい食事を与えるのも効果的です。
お湯を入れてふやかしたドライフードなどを与えると、体が温まり、寒さを感じにくくなるでしょう。
また40度のお湯、いわゆる白湯を与えるのも有効。人間同様に、体温が上がるので、寒さ対策として役立ちます。
もちろんウェットフードなども、温められるのであれば、そのようにして提供しても問題ありません。
ただし高温のお湯を与えると火傷の原因になるので注意してください。
なおドライフードやウェットフードは温めると、魚や肉の匂いが引き立ちます。その匂いにつられて食欲が旺盛になるといった効果も期待できます。
関連記事:猫がドライフードを食べなくなったのは重大疾患?食欲を取り戻す方法
一時的な体温の低下を避けるなら、マッサージをおこなうのが効果的。
血管が刺激され、血流がよくなり、体温が上昇します。
マッサージの方法ですが、さほどむずかしく考える必要はありません。
お腹や背中など、一般的に猫が「気持ちいい」と感じそうな場所をさするだけでも、大きな効果が得られます。
ただしマッサージで体温が高まっても、効果は一時的な範囲でとどまります。根本的な解決方法にはならないので注意してください。
ケージ飼育に限らず、猫と暮らすなら、普段から寒さ対策を講じたいところです。
冒頭でも述べたとおり猫は寒さに弱いので、ある程度の配慮は欠かせません。主な対策として以下が挙げられます。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
まずファンヒーターやこたつを導入する方法が考えられます。
これがあれば、ほぼ確実に寒さ対策は満足に実施できるでしょう。
また湯たんぽや先述のペットヒーター、電気カーペットなどを使うのもよいでしょう。
出典:楽天市場
ただしファンヒーターなどは、猫がいる場合、火傷や転倒などの原因でもあります。後述するように、思わぬ事故が起こらぬようにする必要があります。
トイレや水飲み場などを暖かくするのも賢い方法です。
寒さに関して配慮する際、リビングや寝室を温めても、トイレや食事・水飲み場が後回しになってしまいがち。
特に食事をする場所はそれなりの時間を過ごすので、ここで寒い思いをするケースがあります。
特に水を飲む際には体温が下がるので、より寒さを感じがち。また、寒いから水を飲みたがらず、脱水症状に陥ることも。
可能なら、暖房が効いている場所にトイレや水飲み場を配置しましょう。
また人間がいないときにも、エアコンの暖房をつけておくようにしましょう。
猫に留守番を任せて外出する際、一般にはすべての設備の電源を切ることになります。
しかし猫と暮らしている場合はその限りではありません。寒い思いをさせないため、最低限、エアコンの暖房は回しておきましょう。
なお後述するように事故を防ぐため、こたつやファンヒーターなどの電源は落としておく必要があります。
運動の習慣をきちんと身につけるのも、寒さ対策になります。
おもちゃで遊んだり、高いところに登ったりすると、当然ながら体温が高まります。
また筋肉が成長するため、寒さに強い体に育つのもポイント。
できる範囲で運動の習慣を身につけさせて、根本から寒さに耐えられる体質に変えていきましょう。
なお昼間に遊ばせると、夜間は疲れてよく眠るようになり、夜鳴きなどを予防できるといった効果もあります。
キャットウォーク更に追加ァ!
狭いお部屋でも高低差を出す事で猫達の運動不足も解消! pic.twitter.com/cT7G1PUoWX— 兎角工房 (@T_okaku) August 25, 2024
運動の習慣を身につけるには、部屋に高低差をつけるのがポイント。上記のようにキャットウォークを作ったり、キャットタワーを配置したりするのがよいでしょう。
上記では猫の寒さ対策に関して解説しました。これらを実行すれば、寒さに悩まされることは、まずなくなるでしょう。
行きすぎた寒さ対策は、むしろ猫の体調を崩す原因になります。さらに、飼い主自身が不快な気温で過ごす原因にもなりかねません。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
暖房器具を使用していて、猫がそばにいるなら、目を離さないようにしましょう。以下のトラブルを避けるためです。
暖房器具は寒さ対策に役立ちますが、一方で猫や飼い主に危険をもたらす可能性があります。特に猫がヒーターを転倒させた場合などは非常に危険。
また低温やけどや脱水症状の可能性も否定できません。暖房器具使用時は、なるべく目を離さないようにしましょう。
また外出時などは、ヒーターやこたつなどの電源は切るようにしましょう。その場合はエアコンで温度調整します。
また感電事故が起こらないようにも注意してください。
ヒーターやこたつなどにつながるコードを噛んで、感電する事故が起こる可能性があります。
これを防ぐには、カバーを取り付けるのが有効。
出典:モノタロウ
これでコードを包めば、噛みつきによる感電事故は防止できます。
新しい暖房器具を導入したら、これらを活用しましょう。
またコードレスタイプのものを導入するのもかしこい方法です。
関連記事▶︎一人暮らしで猫を飼うのは可能?事前の準備と暮らし方について
寒さ対策として、猫用の服は使わないようにしましょう。防寒効果が低く、ストレスになるからです。
猫は、自分の体に何かが付着している状態をひどく嫌います。たとえばセロテープひとつくっついているだけでも我慢なりません(個体差あり)。
にもかかわらず、全身を覆うような猫服を着用させると、強いストレスを感じるでしょう。
また猫用の服を1枚羽織ったところで、さほど大きな防寒効果は得られません。したがってこれを寒さ対策として考えるのは避けましょう。
あくまでも、記念撮影用などと割り切るのを推奨します。
寒さ対策が行きすぎて、室温が30度以上にならないよう注意しましょう。
猫にとって快適な室温の上限は、おおむね29度です。それ以上高温だと、脱水症状になる、いわゆる「のぼせる」といったことが起こります。
猫は暖かい環境を好む生き物ですが、換毛によって、ある程度は調整できています。
したがって「寒い」からといってむやみに温度を上げると逆効果になるでしょう。
よって、室温は30度以上にしないことを推奨します。エアコンの設定温度がそれ以下でも、ファンヒーターなどを組み合わせた結果、真夏のような室温になることもあるので注意してください。
本記事では、猫の寒さ対策に関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。
寒さを感じているなら、以下の仕草を見せる傾向にあります。
寒さを感じていると、明らかに普段と異なる仕草を見せます。
上記のようすが見受けられたら、寒さ対策を講じるようにしましょう。
以下のように、暖を取れるうえ、外的に狙われにくい場所など中心に過ごしています。
特にエンジンや室外機など、人間が使っている機械を利用して、暖をとるのが目立ちます。
また外的に狙われにくいことから、軒下や雑木林などで過ごすことも好みます。
エンジンから発せられる暖を取るため、自動車の下に潜り込んだら、事故になるのではないか? と思う人もいるでしょう。
結論からいえば、あまりそのような事故は起こりません。自動車の下にいて、エンジンがかかったら、エンジン音におどろいて逃げ出すからです。
それでも眠っているなどの理由で逃げ遅れ、事故に遭う猫もいます。そのような猫がいる可能性を踏まえて、「猫バンバン」するドライバーも。
これは、発車前にボンネットを叩き、猫に逃げるようにうながすことを意味します。猫と自動車の接触事故を避けたいなら、「猫バンバン」するのもひとつです。
通院時の寒さ対策として以下が挙げられます。
このように対策すれば、寒さを感じずに済むでしょう。
ただ、よほど長距離を移動する場合をのぞいて、通院にかかる時間から生じる影響は限られています。
さほど寒さに敏感になる必要はないでしょう。
通院時は、それよりもパニックや脱走が心配されます。
駐車されたときの記憶を思い出して攻撃的になり、飼い主や獣医を傷つけるかもしれません。できればゴム手袋をつけて接するようにしましょう。
また、飼い主のミスによる脱走リスクも心配。キャリーケースの施錠を指差しで点検するなどして、外に出てしまわないようにしましょう。
毛皮に覆われて入るものの、猫は寒さを感じます。人間よりも寒がりで、20度を下回ると寒さを感じるような仕草を見せるようになります。
元来、猫は高温で知られる中東の砂漠地帯にルーツがある生き物。したがって暖かい環境は得意ですが、寒さは苦手です。
モコモコで暖かそうに見えますが、それも季節に合わせて精一杯毛を伸ばしているにすぎません。それくらい寒がりなわけです。
したがって20度を下回る環境では、寒がっていることを前提として考えましょう。
本記事では猫の寒さ対策に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
猫は意外にも寒さに弱い生き物です。世帯で飼育されているなかで命を落とすことは、ないでしょうが、やはり寒さはこたえるもの。
飼い主が配慮して、寒い思いをさせないようにしましょう。
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