猫のカリカリはいつから与える? 与え方・選び方・食べない時の対処法など

  • 子猫のカリカリは、いつから与えればよいか
  • どれくらいの量をどうやって与えるべきか
  • カリカリを食べないときは、どうすればよいか

このように考えている人は多いでしょう。たしかに、カリカリはいつから与えるべきか分かりにくいですよね。

また子猫のころは、飼い主が思うようにカリカリ(ドライフード・キャットフード)を食べないことがあります。特に離乳食から切り替えた直後などは、この状態に陥りがち。

そこで本記事では、カリカリを与えるタイミングや与え方、選び方などを解説します。子猫を育てている人はぜひ参考にしてください。

子猫のカリカリはいつから与える?選び方と与え方

結論から言うと、子猫にカリカリを与え始めるタイミングは生後3〜4ヶ月、ある程度歯が生えてきたタイミングです。

この時期になると、ある程度噛む力が育ち、カリカリなら食べられるようになります。

ただしそれ以上に重要なのが、カリカリの選び方と与え方。まずはその点に関して解説するので参考にしてください。

年齢にフィットしたカリカリを選ぶ

カリカリを選ぶときは、かならず月齢に合ったものを選びましょう。今回であれば生後3〜4ヶ月を対象にしたものが必要です。

(引用:Amazon

このカリカリは、生後1歳までの子猫を対象としているので、与えることが可能です。

また可能であれば、人工添加物が入っていないかどうかも確認しておきましょう。危険性が立証されたわけではありませんが、一方で「健康に何の影響もない」という報告もありません。

その点を踏まえれば、可能な限り添加物フリーのものがよいでしょう。

なお上図のピュリナ・ワンは添加物を使用していません。

最初のうちはふやかして与える

初めてカリカリを与えるときは、かならずふやかして与えましょう

そのままでは固すぎて咀嚼できないからです。

ふやかし方はさまざまありますが、もっとも簡単なやり方は以下のとおり。

  1. お皿にカリカリを出す
  2. 水を適量かける
  3. 電子レンジで10秒〜15秒チンする

これでちょうどよい具合にふやけた状態になります。

こちらの動画も参考になるでしょう。

カリカリを砕く方法もある

ふやかしたものを食べないときは、カリカリを砕く方法もあります。

袋に入れて叩くなどして、細かくしてから与えましょう。

そうすれば咀嚼の負担が少なくなり、調子よく食べるようになる可能性があります。

また以下のようなフードクラッシャーを利用するのも手。

フードクラッシャーはAmazonやペットショップなので、数百円で購入可能です。一度探してみましょう。

なおフードクラッシャーは、そのままフードストッカーとして活用することも可能です。

しばらく経ったらカリカリそのままで食べさせる

子猫が成長してきたら、カリカリの柔らかさを調整しましょう。

そして最終的には、カリカリをそのまま与えます

このタイミングの判断は簡単で、「ふやかさないまま出したときにも美味しそうに食べる」なら、そのまま与えて問題ありません。

合わせて猫缶やチュールなども、少しずつ与えていくとよいでしょう。

ただし無理に食べさせると歯が欠けることもあるので、注意してください。

関連記事▶︎猫の歯が抜ける年齢のは何歳?抜けたらどうすればよい?

体調の異常がないかきちんと確認する

カリカリを与えつつも、体調の異常がないかきちんと確認しましょう。なぜなら、与え始めたころは以下が懸念されるからです。

  • カリカリを消化しきれず胃もたれする
  • 便秘や下痢になる
  • 口の中を切って怪我をする
  • 食べ過ぎて体調を崩すetc.

このような問題がないかできるだけ頻繁にチェックしましょう。

子猫もある程度本能的に体調を崩さないようにはします。

しかし、大人の人間ですら食べすぎて腹痛を起こすことがあるように、完璧にコントロールできるわけではありません。

そのあたりは飼い主が面倒を見て、問題があれば動物病院へ連れていくなどの対応を取るようにしましょう。

【補足】カリカリは正しく保存する

なお、カリカリは正しく保存するようにしましょう。ポイントは2つあります。

  • 可能な限り密閉保存する
  • 冷蔵庫での保存を避ける

もっとも大切なのは密閉保存し、酸化による変質を避けること。

開き口を巻き、ゴムで縛るなどして、なるべく空気に触れないようにしましょう。また真空パックや脱酸素剤を使用するのもおすすめです。

なお冷蔵庫での保存は避けましょう。結露により、フードが変質したり、カビが生えたりするからです。

(引用:キャットダンス

このようなフードストッカーも、1,000円台で入手できます。単にゴムで縛るなどするよりも密閉性が高くなるでしょう。

またある程度デザイン性も高い点も評価できます。

カリカリ以外にも子猫に与えたい食べ物

子猫の時期は、とにかく十分な栄養を摂取するのが重要です。また、そのバランスもできる限り意識したいところ。

健康に育てるためには、カリカリ以外にも、以下を与えるとよいでしょう。

  • サプリメント
  • 加熱処理した野菜類
  • 加熱処理した鶏胸肉
  • チュール・缶詰

これらは必須というわけではありませんが、与えることで猫が食の喜びを感じるうえ、栄養バランスも整います。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

サプリメント

サプリメントは、手軽に与えられる栄養補助食品です。

ビタミンやミネラル、アミノ酸など、猫の健康に欠かせない成分を十分に摂取できます。

(引用:Amazon

ピュリナのものは特に有名です。

与え方は簡単で、カリカリに混ぜるだけです。

やはり必須というわけではありませんが、栄養バランスを理想に近づけたいなら、サプリメントを与えることも検討しましょう。

加熱処理した野菜類

やはり必須というわけではありませんが、加熱処理した野菜類を与えるのも好まれます。以下の野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維やカリウムなどを摂取できるため、おすすめです。

(引用:よしだ動物病院

ただし、かならず加熱処理し、また細かくカットするようにしましょう。

一方で以下のような野菜は禁忌物になるため、与えてはいけません。

(引用:よしだ動物病院

間違えて与えないように注意しましょう。

加熱処理した鶏胸肉

また、加熱処理した鶏胸肉を与えるのもおすすめです。

高タンパクかつカロリーが低く、またビタミンBやミネラル、タウリンなど、摂取が推奨される栄養成分をバランスよく得られます。

鶏皮は不健康そうに見えるかもしれません。しかし猫にとってある程度の脂肪分は必要であるため、むしろ適量であれば与えていきたい所です。

なお野菜同様に、加熱処理したものしか与えないようにしましょう。生のままだと消化不良などを起こす可能性があります。

なお、ささみなど「リン」が多い部位は、腎不全の原因になります。その他の部位も猫の体質に合わない部分があるので、与えるのは鶏胸肉に限定するのがよいでしょう。

チュール・缶詰/食欲がないときやおやつに最適

またチュールを与えるのもよいでしょう。

チュールとは、下図のように、細長いゼリー状のフードを指します。

特徴として、おどろくほど猫の食いつきがよい点が挙げられます。

缶詰は、いわゆる猫缶です。これも猫にとってはかなり美味しい食べ物です。

何らかの理由でカリカリが食べられないときは、チュールや缶詰を与えるとよいでしょう。食い付けば、ある程度の栄養を補給できます。

もちろん、おやつとして与えるのもおすすめ。

おやつ類はあげすぎに注意

基本的に猫はおやつを欲しがります。しかし、あげすぎには注意しましょう。

おやつ類ばかりあげていると、当然ながらカリカリを食べる頻度が落ち、栄養バランスが崩れてしまいます。チュールや缶詰ばかり、というのは特にありがちなので注意が必要。

基本的に猫の食事は、カリカリを主食として組み立てていけば、栄養バランスが整います。そのためには、おやつをあげすぎないようにする工夫が求められます。

【補足】猫に与えたはいけない禁忌物一覧

積極的に与えたいものがある一方、以下のものは猫にとって禁忌となります。誤って与えないように十分注意しましょう。

スクリーンショット 2023-09-19 102926

(引用:よしだ動物病院

先述したねぎやにらを含め、意外にも魚介類が食べられない点にも注意してください。

そして魚の骨類にも注意が必要です。

そのほか、チョコレートやキシリトールも禁忌ではありますが、そもそも猫はこれらを食べようとはしません。基本的にこれらの誤食に心配は必要ないでしょう。

子猫がカリカリを食べないときの対処法

食べてほしいと思っていても、子猫がカリカリを食べないときはあります。その場合は以下の工夫を試してみましょう。

  • もう少しふやかす
  • カリカリそのものを変える
  • ウェットフードを混ぜる
  • 味や香りを変える
  • 温めて香り立ちをよくする

これらの方法をいくつか試せば、美味しく食べるようになるでしょう。ただしあまりにも興味を示さない場合は、消化器系の疾患などが考えられます。

どうしても食べないときは動物病院へ連れていくようにしましょう。

もう少しふやかす

まず、今よりも少しふやかすようにしてみましょう。これだけでよく食べるようになります。

子猫期は噛む力が弱く、相当柔らかいものでも咀嚼できない場合があります。その点を踏まえて、「やりすぎかもしれない」と思う程度にふやかしてみましょう。

お湯に浸して回すなどすると、手際良くふやかすことが可能。

極端な話、「おかゆ」のような状態になっても、食べるのであれば問題ありません。

カリカリそのものを変える

今与えている別なフレーバーのものを用意して与えてみましょう。それが好みにフィットすれば食べるようになるかもしれません。

(引用:Amazon

複数のフレーバーが含まれたセットやアソートパックもあります。こういったものを購入し、猫の好みを探っていくのもよいでしょう。

ウェットフードを混ぜる

ウェットフードを混ぜるのおすすめです。ウェットフードとは、魚肉とゼリーを混ぜ合わせたようなフードのこと。

(引用:カルカンブレッキーズ

ウェットフードは、ふやかしたカリカリと同様に柔らかく食べやすいものです。そしてカリカリよりも匂いがはっきりしており、猫の食いつきがよい傾向にあります。

カリカリの上にまぶして、食べるかどうか見てみましょう。

味や香りを変える

味や香りを変えることでも、カリカリを食べるようになることがあります。

たとえばかつおぶしなどを振りかけて、香り付けするのが有効です。先ほど触れたウェットフードにも同じ効果が期待できるでしょう。

また、だしパックとカリカリを近づけておくと、より香りが立つようになります。

食欲アップ!フードを与える時のひと工夫 | 相模原市の動物病院『アム動物病院』

(引用:アム動物病院

カリカリの袋にパックを入れておけば、常に香り高い状態になります。香りを変えて食いつきがよくなったのなら、普段からこのようにするのもおすすめです。

温めて香り立ちをよくする

温めて香り立ちをよくするのも、子猫の食欲を刺激します。レンジで少しだけチンするなどして、温かくしましょう。

基本的に猫は、「匂いが好ましいかどうか」で食べる、食べないの判断を下しています。つまり香り立ちをよくすれば、「これは食べてよい、食べたい」と考えるわけですね。

これだけで勢いよく食べ始めるケースもあります。

ただし、温めすぎると火傷の原因になるので注意してください。

関連記事▶︎猫がご飯食べないのはなぜ?病院に連れて行ったほうがよい?

子猫のカリカリに関するよくある質問

本記事では子猫のカリカリに関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。

  • 子猫のエサはドライフードだけでよい?
  • カリカリを食べないのはなぜか?
  • 食べ過ぎがと感じられるときの対処法は?

子猫のエサはドライフードだけでよい?

結論から言うと、ドライフード(カリカリ)だけでも大きな問題はありません。それだけでも健康を害さないように調整されています。

しかしドライフード以外にも色々なフードを与えることで、栄養バランスを整えることが可能です。

そもそもドライフードを食べる機会がほとんどない野良猫がある程度元気でいる点を考えれば、問題はないでしょう。

とはいえ、近年ではドライフード以外にも優秀なフードが多数販売されています。

先ほど触れたチュールや缶詰などですね。

ぜひこれらを活用し、より理想的な栄養バランスを実現できるように工夫しましょう。

カリカリを食べないのはなぜか?

カリカリを食べない原因として以下が挙げられます。

  • 固くて食べられない
  • そもそも食欲がない
  • 味や匂いが好みではない
  • 体力を消耗している
  • 消化器の疾患がある
  • 口内炎ができている

固さや味に関しては、本記事中で紹介した方法で調整できます。いくつかの方法を試せば食べるようになるでしょう。

問題は消化器疾患や口内炎などがあった場合です。これは動物病院で適切な治療を受ける必要があります。

不自然に食べない時期が続くなら、動物病院へ連れていくようにしましょう。

食べ過ぎがと感じられるときの対処法は?

カリカリを食べ過ぎていると感じたら、以下の対策を取りましょう。

  1. カリカリを常に置きっぱなしにしない
  2. ときどき、フードの置き場所を変える
  3. ほんの少しずつカリカリを減らす

この方法で、カリカリの食べ過ぎを防ぐことが可能です。

また1と2に関しては、猫の運動量を増やす効果もあります。

カリカリが、いつもの場所に常時置かれている環境にあると、「食べ物を探す」という行動を取らなくなります。

一方で1と2を実践すると、食べ物を求めて家の中を捜索するするようになるわけですね。これが運動不足の解消につながります。

近年はカリカリをはじめとしたフードはやや高カロリー気味で、肥満の原因になることがあります。こういったことを防ぐためにも、食べ過ぎないようにきちんと対処しましょう。

まとめ

本記事では、猫のカリカリを与える時期や与え方などを解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • カリカリは生後3〜4ヶ月、ある程度歯が生えてきたから与える
  • 最初のうちは、ふやかして与えるのが基本
  • しばらく経ったらカリカリをそのまま与える
  • カリカリ以外にも、サプリメントや加熱処理した野菜・鶏胸肉などは与えていきたい
  • ただし禁忌物の誤食には十分注意すること
  • チュールや缶詰は、食欲がないときに役立ち、おやつとしても最適
  • 子猫がカリカリを食べないときは、もう少しふやかしたり、ウェットフードを混ぜたりするのが効果的
  • 匂いをつけたり、温めて香りを立てたりする工夫もある程度有効

飼い猫にとって、カリカリは主食ともいえる重要な食べ物です。

特に子猫期は、これをきちんと食べられるかどうかがポイントになります。この時期に十分にカリカリを食べることができれば、より健康に育つでしょう。

また必要に応じて、サプリメントやチュール、缶詰なども与えていきたいところ。

あらゆるフードをうまく組み合わせ、理想的な栄養バランスを実現しましょう。

関連記事▶︎猫がご飯食べないのはなぜ?病院に連れて行ったほうがよい?

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