2024.03.31
このように思っている人は多いのではないでしょうか?
猫には基本的にキャットフードの類を与えるべきですが、一般的な食物でも、食べさせていいものがあります。
一方で絶対にあげてはいけない「禁忌物」もあります。最悪、命に関わるため、決して与えてはいけません。
そこで本記事では、猫にあげていいもの、あげてはいけないものをリストアップしました。
また、「あげるもの」と同じように、その量や回数も重要であるため。その点に関しても述べています。猫の食事に関して何らかの疑問を持っている人はぜひ参考にしてください。
もくじ
まずは以下の種類において、代表的な範囲で、猫にあげていいもの、いけないものをリストアップします。
ただし個体によっては消化しきれなかったり、状態しだいで食あたりの元になったりするかもしれません。あくまでも目安として考えてください。
<あげていい肉類>
(すべて加熱した状態で)
肉類に関しては、加熱さえすればほとんどすべて食べられると考えて問題ありません。また猫にとって主要な栄養素である動物性タンパク質を補給できるので、むしろ積極的に与えてもかまいません。
ただし加熱していない肉は食中毒の原因となります。かならず加熱したものを与えるようにしてください。
<あげていい野菜類>
<あげてはいけない野菜類>
基本的に「ねぎ」に関連したものは、猫にとって猛毒です。誤って与えてしまうことはもちろん、誤食にも注意しましょう。
また以下のような観葉植物も、猫にとって毒になることがあります。
猫を飼育する場合、基本的に観葉植物は置かないことを推奨します。
<あげていい果物類>
<あげてはいけない果物類>
果物類には、多くの禁忌物があります。誤って与える可能性は低いですが、念のため知っておきましょう。
<あげていい魚介類>
<あげてはいけない魚介類>
魚介類のなかでも、魚の形をしていないものは基本的に与えられません。
(引用:よしだ動物病院)
何となくイメージでは食べられそうに感じられますが、上画像のとおり中毒症状を引き起こす可能性があります。誤って与えないように注意しましょう。
<あげていい乳製品類>
<あげてはいけない乳製品類>
乳糖の入ったミルクは禁忌ですが、無乳糖のものは与えられます。
(引用:雪印メグミルク)
特に子猫用ミルクの代替として役立つので覚えておきましょう。
関連記事▶︎子猫用ミルクはどこに売ってる?代用品と正しい与え方を解説
そのほかにも、ピーナッツやチョコレート、キシリトールやアルコールなどが、猫の禁忌となります。
(引用:よしだ動物病院)
基本的に猫自身が、匂いで「食べられない」と判断するので、誤食は起こりにくいです。ただし万が一食べてしまったときのリスクが非常に大きいので、間違えて与えないように十分注意しましょう。
もし猫が、あげてはいけないものを食べてしまったら、ただちに動物病院へ連れて行きましょう。
一度口に入れてしまったら、意図的に吐かせるのはほぼ不可能です。吐いたとしてもすでに有害成分の吸収がある程度進んでいるかもしれません。
したがってただちに動物病院へ連れていく必要があります。なお夜間の場合でも、夜間・救急動物病院マップで深夜診療を実施している動物病院を探せるので、うまく活用しましょう。
猫にあげていいものを上述しました。あげてはいけないものときちんと区別し、誤食が生じないように注意しましょう。
何をあげるかはもちろん大切ですが、「どれくらいの量を、どの程度の回数で与えるか」も重要です。そして
どれくらいの量を与えるか、に関しては、体重を基準にして判断するのをおすすめします。
ただ、計算方法がやや複雑であるため、ここでは「食事量計算シート」を活用しましょう。
(引用:チボリ動物医療センター)
このツールを使えば、適正量を簡単に計算します。また、おやつなどをあげる量も算出可能。必要に応じて活用しましょう。
またツールを使わなくとも、フードのパッケージに書いてある指示書きにしたがえば、まず問題ありません。
なお、「体重×70〜80」の式では、一日に取るべきカロリーをおおまかに計算できます。
先ほど「猫にあげていいもの」をリストアップしました。それに応じてあげるかあげないかを判断すれば基本的には問題ありません。
しかし先ほどのリストにはない、もしくは「あげてもよさそうに見える食べ物」を欲しがり、あげるかあげないか迷うこともあるでしょう。
この場合は万が一のことを考え、「迷った時点であげない」のを推奨します。
そもそも猫用フード以外のほとんどの食べ物は、「あげていいもの」であり、「あげなくてはいけないもの」ではありません。
であれば、「あげてはいけないものだった」可能性を排除するため、「迷った時点であげない」のが、猫の健康を守るうえで正しい判断となります。
したがって「あげるかあげないか」という疑問が生じた時点で、あげない、というふうに判断することを強く推奨します。
成猫期になると食欲が旺盛になり、食べすぎが問題視されがちです。それは肥満に代表される健康問題の原因となるため、ある程度注意しなければいけません。
たとえば必要以上のおやつを求められても与えないなどしてコントロールしましょう。また食器とフードを常時配置するいわゆる「置き餌」も避ける必要があります。
食べすぎを防ぐうえでは、早食い防止用の食器も役立ちます。
(引用:楽天市場-WN FASHION)
ゆっくり食べている間に満腹中枢神経が刺激されるため、少量でも満足できるようになります。価格も数百円から千円台と手頃なので、一つ持っておくとよいでしょう。
猫が普段のご飯を食べないときは、以下のように対処しましょう。
これらの方法を何度か試せば、よほどのことがない限りご飯を食べるようになります。それぞれの方法に関して解説するので参考にしてください。
関連記事▶︎猫がご飯食べないのはなぜ?病院に連れて行ったほうがよい?
猫は、カリカリ(ドライフード)を食べないケースが多々あります。そういったときはお湯に浸して、ふやかした状態にしましょう。
そうすると、食べるようになることがあります。特にあごの力が発達していない子猫期前後の猫に効果的。
またカリカリのフレーバーを変える方法もあります。
(引用:Amazon)
このように何種類かのフレーバーがひとつになったアソートパックを購入し、どれを気に入るか試してみると効率的です。
関連記事▶︎猫のカリカリはいつから与える? 与え方・選び方・食べない時の対処法など
またカリカリを食べない場合は、おやつやチュールをまぜる方法も有効です。
そうすることで、同時に食べるようになるかもしれません。
特にチュールは猫にとって相当に魅力的なフードであり、一気に食欲を持ち直すことがあります。
おやつの類ではありますが基本的には低カロリーであるため、多少多く与えても問題ありません。うまく活用して、食欲が回復するように調整しましょう。
また香りを立たせることでも、猫の食欲を刺激できます。フードを温めたり、ふやかしたりすれば、匂いが強くなり、猫の興味をより強く惹きつけられます。
また、出汁パックがあるなら、カリカリの袋のなかに入れておきましょう。
そうすると出汁の匂いが全体に広がり、猫の食いつきがよくなります。
基本的に猫は匂いで食べるか食べないかを判断している生き物。その性質をうまく利用し、食欲を刺激しましょう。
ここまでやっても食べないなら、胃腸炎や口内炎などを発症している可能性があります。その場合は動物病院へ連れて行きましょう。
なお食欲不振だけでなく、そのほかにも体調不良の兆候があるなら、より重篤な病気に罹患しているかもしれません。
また、近年では夜間診療を受け付けている動物病院もあります。「夜間・救急動物病院マップ」というサイトでそれらを見つけられるので、覚えておきましょう。
(引用:夜間・救急動物病院マップ)
本記事では猫にあげていいもの、そうでないものを解説しました。ここではよくある質問に回答します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
以下の理由から与えないことを推奨します。
昭和から平成初期まで、猫まんまは「猫に与える急場凌ぎの食事として適切」と一般的に認知されていました。
人気アニメ作品「らんま1/2」でも、ある登場人物が迷いに対して「猫まんまを食べさせてあげればよい」と述べるシーンが描かれています。
しかし上述のとおり、猫まんまは猫にとって望ましい食べ物ではありません。やはり猫用フードなどを中心として与えるようにしましょう。
加熱した肉類や卵類であれば、積極的に食べさせてもよいと言えます。
猫は基本的に野菜や雑穀を食べる必要がなく、動物類を捕食する「完全肉食」です。そこから得られる動物性タンパク質が主なエネルギー源であり、それさえ摂取できれば大きな問題はありません。
一方でそれが不足すると、体調不良、あるいは生命の危機に瀕します。したがって、動物性タンパク質が豊富な、加熱した肉類や卵類はむしろ積極的に食べさせたいものだといえるでしょう。
ただし先述したとおり、よく考えられた猫用フードが流通しているなか、わざわざそれ以外の食べ物を与えることは、必須ではありません。
ただ、以下のようにタンパク質に特化したドライフードもあるので、そういったものを与えることには検討の余地があるでしょう。
これは事実です。アワビに含まれている「フェオフォーバイド」という物質が、血管内をとおり、頭部付近まで到達した場合、その周辺に炎症が生じます。
その炎症がただちに治癒されなかった場合、耳の薄い部分がもたげ、脱落してしまうことも。
アワビを含め、ほとんどの貝類は、猫にとって禁忌です。しかし磯の香りにつられて誤食してしまうケースもあるので、そういったことが起こらないように留意しましょう。
本記事では猫のご飯に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
すべての動物にいえることですが、人間にとっては単なる食物でも、猫にとっては猛毒である禁忌物は多々あります。やはり「猫用フード以外のものは与えない」というのがもっとも安全な選択になりそうです。
また何をあげるか、よりも、適正量のフードを与える、食べすぎや食欲不振に配慮するといったことのほうが重要になるでしょう。
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