2026.02.26

猫のオスとメスはどのように見分けるのか、その方法を知りたいという人は多いでしょう。
一見しただけでは区別がつきませんが、ある程度の知識があると、ほぼ確実に見分けられるようになります。
そこで本記事では、猫のオスとメスの見分け方や、それぞれの飼育時の注意点などを解説します。
子猫の性別は肛門と尿道口を見ればある程度わかります。
最大のポイントは、肛門と尿道口(陰部の開口部)の距離。オスの場合、この距離が長く、生まれてすぐでも約13mm、生後1か月ごろには約20mmほど離れています。
一方メスは距離が短く、生まれてすぐで約7mm、生後1か月ごろで約11mmほど。肛門から陰部にかけてピンク色の皮膚が露出して見えるのが特徴です。
ただし、生後まもない子猫の性別判定は獣医師でも的中率80%程度といわれるほど難しく、確実に見分けられるようになるのは生後4週齢以降です。
形の違いにも注目しましょう。オスの尿道口は小さな丸い点状(ゴマ粒ほど)に見え、メスの外陰部はコーヒー豆のような縦長の形をしています。「オス=丸、メス=縦長」と考えるとわかりやすいでしょう。
成猫は生後半年を過ぎると睾丸が十分に発育するため、子猫より格段に見分けやすくなります。
しっぽを持ち上げたとき、肛門のすぐ下に「ω(オメガ)」のような丸いふくらみが2つ確認できればオス。
ペニス本体は1cm程度と小さく皮に包まれているため見えにくいですが、睾丸のふくらみはひと目でわかります。
メスは睾丸がないため、肛門の下にあるのはコーヒー豆形の外陰部だけです。ふくらみがなく、すっきりしているのがメスの特徴です。
なお、まれに睾丸がお腹の中に留まったまま(潜在精巣)でふくらみが確認できないオスもいます。その場合でも肛門と陰部の距離が長いこと・尿道口が丸い点状であることは変わらないので、子猫と同じ方法で判断できます。
去勢手術では睾丸のみを摘出し、睾丸を包んでいた袋(陰嚢)はそのまま残ります。
そのため手術後も肛門の下にうっすらとしたふくらみが残りますが、未去勢のオスほどはっきりした「ω」形ではなく、オスとメスの中間のような見た目になります。
見分けるコツは、「ふくらみの有無」よりも「ふくらみの大きさと形」に注目することで。
メスは手術の有無にかかわらずふくらみがほぼありません。去勢済みのオスには小さなふくらみがあり、よく見ると袋の皮がわずかに残っているのがわかります。
どうしても判断できない場合は、毛色も手がかりになります。三毛猫・サビ猫はほぼ確実にメス、茶トラ・茶白は高い確率でオス。
それでも迷ったときは動物病院に相談しましょう。
猫のオスメスに関しては、以下の方法でも見分けられます。
睾丸以外に関しては、確定はできないので、複数特徴に該当するか当てはめて推測することになります。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
一部の毛色(猫種)は、オスメスどちらかの割合が多くなっています。この傾向を利用して、ある程度性別を絞り込むことも可能。
<オスが多い毛色>
<メスが多い毛色>
特に三毛猫に関しては、ほぼ確実にメスだと判断できるでしょう。
なおトーティとは、下図のようにサビ色の毛色を持つ種類の猫です。
体の大きさでも、オスメスをある程度見分けることが可能です。
大柄でがっしりとして、丸々しているなら、オス猫の可能性が高いでしょう。
一方で線が細い、何となく骨っぽい、シャープな印象を受けたなら、メス猫の可能性が高いです。このあたりは人間のそれと変わりません。
ただし、ノルウェージャンフォレストキャットのように、そもそも大柄な猫種もいれば、ロシアンブルーのように基本的スマートなものもいます。
その印象に左右されて、オスメスを区別しにくい部分はあるでしょう。その際は、その猫種のオスメスのようすを画像検索し、どちらに近いか判断して絞り込んでいくのが有効です。
顔の形や印象でも、ある程度判別することが可能です。基本的に大きければオス、小さければメスと考えて問題ありません。
そのほか以下の点に着目すると、わかりやすいです。
<オス>
<メス>
特に「ウィスカーパッド」には明らかに違いがあります。これだけでも、何となく「こちらの性別であろう」と判断できるほどに違いがあります。
顔をしっかりと観察できれば、おおかた、オスかメスか判断できるでしょう。
行動によってある程度見分けることも可能です。 まず、あちこちに尿を振りかけるなどのマーキングが見かけられたら、ほぼオスと考えて問題ありません。
ただし、一部のメスは、発情期において、オス同様のマーキングをおこなうことが確認されています。
したがって、顔の形や性格、毛色なども判断材料とし、オスかメスか仮定するのが重要といえるでしょう。
正確性はさほどではありませんが、性格でもある程度オスメスを見分けることは可能です。
【オス】
- やんちゃ
- 遊び好き
- フレンドリー
- 甘えん坊
- 大胆
- 好奇心旺盛
オス猫はやんちゃで遊び好き、かつ甘えん坊といった「幼い男の子」のような性格が特徴的。フレンドリーでオープンな猫も多く、撫でてくれる人にはとりあえずゴロゴロ!という子もいます。(引用:Yahoo!-猫のオスとメスの「違い」5つ!見た目だって実は違う)
【メス】
メス猫はオス猫と反対に、慎重で用心深い性格を持ちます。メスはひとりで子猫を育てる宿命をもっているため、独立心と警戒心は非常に強く、はじめての人に心を開くことは滅多にありません。しかし根は穏やかで優しいため、時間をかけて接すると次第に心を開いてくれます。(引用:Yahoo!-猫のオスとメスの「違い」5つ!見た目だって実は違う)
ただし生育歴や個体差によっては、これに当てはまらないケースもあります。あくまで参考として考えましょう。
実は猫にも利き手(正確には利き前足)があります。
一般にオスは左利き、メスは右利きが多いと言われます(参考文献:Yahoo!-猫のオスとメスの「違い」5つ!見た目だって実は違う)。
利き手は、普段から使う回数が多いでしょう。たとえば何かを引っ掻くとき、おもちゃを触るときは、基本的に利き手から伸ばすはず。
そういった点を観察すれば、オスかメスかある程度予測できるかもしれません。
ただし、オスメスの利き手に関してはまだ研究途上であり、絶対とは言い切れない点に注意してください。

オスメスには、外見や性格に違いがあります。それぞれの特徴と飼い主の価値観・ライフスタイルがフィットすれば、より幸せな生活をともにできます。
まずは、オスとメスそれぞれに向いている特徴をおさえましょう。
合わせて、去勢・避妊手術の費用と飼育コストの違いに関しても解説します。

オス猫は甘えん坊で人懐っこく、感情表現がわかりやすいのが特徴です。
去勢後はやんちゃで甘えん坊な性格がそのまま続く子が多く、いつまでも子猫のような明るさも魅力。
「猫と積極的にコミュニケーションを取りたい」「存在を感じながら一緒に過ごしたい」という人には、オスのほうが向いているでしょう。また、遊び相手にもなるので、子どもがいる家庭でも役割を持てるでしょう。
一方で、甘えん坊であるぶん飼い主が長時間不在にするとストレスを感じやすい傾向があります。
在宅時間が比較的長い人、または複数飼いで寂しさを補える環境が整っている場合に、特に向いているといえます。

メス猫は自立心が強く、マイペースないわゆる「猫らしさ」がよく出ます。
仕事などで外出が多い一人暮らしの飼い主にも向いています。留守番中も比較的ストレスを感じにくく、自分のペースで過ごせる子が多いからです。
また動き方が穏やかで鳴き声も控えめな傾向があるため、マンションなど集合住宅にもフィットするでしょう。
ただし、オスにも共通するところで196匹の猫を対象に性格特性を比較した研究では、性別は猫の性格の決定的な要因にならないことが示されています(参考:ダイレクト・サイエンス)。
したがって、オスメスで性格がすべて決まるわけでなく、ともに暮らすなかで形成されていくと考えましょう。
猫を迎えるにあたって、手術費用は事前に把握しておきたいコストです。
日本獣医師会の調査(令和5年)によると、オスの去勢手術は5,000〜25,000円(60%の病院が10,000円台)。メスの避妊手術は10,000〜40,000円(過半数が20,000円台)が相場です。
メスは開腹手術になるため、手術時間・費用ともにオスより高くなります。
術後のケアにも違いがあります。オスは日帰り手術が多く回復も早いのが一般的ですが、メスは術後7〜10日での抜糸が必要なケースもあり、通院回数が増えることがあります。
なお、去勢・避妊手術はペット保険の補償対象外となるのが原則です。自治体によっては費用の一部を助成している場合があるので、住んでいる市区町村の制度を確認しておくと費用を抑えられます。
また一般的にオスは体が大きく食事量も多い傾向があるため、日々のフード代もやや高くなりやすい点も覚えておきましょう。
猫のオスとメスに関して考える際、ぜひそれぞれで注意すべき病気に関して知っておきましょう。
それぞれが、以下のような病気のリスクを、大なり小なり抱えています。
これらは、ただちに発症するものではありません。しかし将来的に発症しうる可能性もあるので、今の段階で知っておくとよいでしょう。
オスの場合は、尿路や精巣や、前立腺に病気の発症リスクを抱えます。
特に注意したいのは尿路結石をはじめとして、尿路関係の病気です。
一般にオスの尿道はメスのそれより狭窄している関係で、さまざまな疾患が発症しやすい環境にあります。
また前立腺肥大や精巣腫瘍に関しても注意する必要があるでしょう。ただこれらの疾患は、治療法がきちんと成立しているため、よほど症状が悪化している場合をのぞき、さほど心配する必要はありません。
また糖尿病には注意してください。これは一度罹患すると、インスリン注射の長期的な投与などが必要となります。
また、完治の概念がなく、「寛解」程度しか期待できないものです。糖尿病にならないよう、食事や運動の習慣をよりよいものに保つようにしましょう。
なお糖尿病に関しては以下の動画が参考になります。
メスの場合は、子宮や乳房に関する病気に注意しましょう。
特に悪性リンパ腫には注意が必要です。
無治療の場合の生存期間は1〜3ヶ月とされており、受診が遅れれば遅れるほど、助かる可能性も低くなります。
気づいたときには進行していた、というパターンを避けるためにも、やはり健康診断などは、定期的に受けておいたほうがよいでしょう。
本記事では猫のオスメスの見分け方や違いに関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。
結論からいえば、オスとメスで鳴く頻度はさほど変わりません。どちらも必要があればそれ相応の鳴き方をします。
鳴く頻度を決定づけるのは、持って生まれた性格と毛色です。 めったに鳴かない無口なオスがいれば、しょっちゅう鳴くおしゃべりなメスもいるでしょう。
たとえば原始的な習性を強く継承しているキジトラは、警戒心や安心欲求が強く、不用意に鳴かない傾向があります。
一方でシャム猫などは「おしゃべりキャット」と称されるほど、よく鳴く品種。
それに個体ごとの性格が関係し、どの程度鳴くかが個性として現れます。オスとメスは、これにあまり関係ありません。
生まれたばかりの子猫は、オスかメスか判断しにくい部分があります。またそれぞれの特徴がはっきり出ていないからであり、獣医ですら判断に迷うことも。
基本的に2〜4週齢のどこかで、「おそらくこちらの性別であろう」と判断できるようになります。
その際は、やはり睾丸の有無、を中心として判断されます。
ただ子猫の段階では、オスかメスかによって育て方などが変わるものでもありません。急いで、どちらの性別か特定するメリットは少ないでしょう。
これは、飼い主の考え方やライフスタイルによるでしょう。
オスの場合は、甘えん坊かつ活発な部分に、愛嬌や可愛さを見出せます。スキンシップ好きでもあり、「猫と触れ合うのが好き」な人には最適なパートナーになるでしょう。
一方、ケンカやマーキングなどの行動を起こしがちな点には注意してください。また、夜鳴きの問題も起こりやすいです。
メスに関しては、比較的おとなしく、いわゆる「ツンデレ」的な性格を有します。またケンカやマーキングなどもあまり見られないため、育てやすいように思われます。
ただ、オスほどは甘えてこないのが、飼い主にとってやや寂しく感じられるかもしれません。
このような特徴を踏まえて、オスとメスどちらの暮らしを選択するか考えるとよいでしょう。
これに関しては主観的な部分があるので、ほかの動画などを参照にして意見を集めて判断するのがおすすめです。
結論からいうと、メス猫も喧嘩することがあります。 なわばりを侵されたり、攻撃されたりすれば、激しい威嚇などをおこなうでしょう。
ただしオス猫ほど激しくやり合うケースはまれです。
また人間社会同様に、「違う性別同士で喧嘩するのはまれ」という傾向があります。
オスにとってメスは攻撃対象にはなり得ません。またメスにとっても、自身より屈強なオスに対して、攻撃しようとはあまり思わないようです。
本記事では猫のオスメスの見分け方などを解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
猫のオスメスを見分ける最大のポイントは睾丸の有無です。それさえ確認できれば間違えることははないでしょう。
ただ、そのほかにも毛色や行動、性格を総合して、ほぼ確実にオスメスを見分けることが可能。
ただし子猫のころは、獣医でもオスメスを区別するのが困難なほど見分けにくい部分があります。
とはいえ、飼育時に慌ててオスメスを把握する必要はありません。成長を待ち、睾丸の有無がはっきりするまで待ってもよいでしょう。
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