猫の留守番は1泊2日が限界?家を留守にする前の事前準備とトラブル防止法

  • 「猫はどれくらい留守番できるのか?」
  • 「そもそも留守番をさせてよいのか?」
  • 「外出する前に何を準備すればよいのか?」

このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?

結論からいえば猫にはある程度の留守番を任せられます

しかし長期間の留守番には無理があり、また外出前には十分な準備が必要です。

本記事では猫の留守番の基礎知識や事前準備などを解説するので参考にしてください。

猫の留守番に関する基礎知識

まずは、猫の留守番にまつわる基礎知識を解説します。

  • 猫は1泊2日までなら留守番できる
  • 2泊3日以上の留守番はおすすめできない
  • 留守番のあとはメンタルケアが重要になる

季節由来のトラブルには十分に注意する それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

猫は1泊2日までなら留守番できる

猫は留守番が得意な動物であり、基本的には1泊2日であればひとりでも過ごせます

猫は基本的に単独行動を前提として動物です。したがって、多少の留守番を嫌がることはなく、むしろ気楽に過ごせる機会にもなり得るでしょう。

このようにのんびりと過ごす猫もいます。

ただし後述するように、猫が留守番しているときにはさまざまなトラブルが予想されます。

たとえば盗み食いしたり、脱走したりする可能性は十分にあるでしょう。そのようなトラブルがありうることを知り、事前に対策するのが大切です。

2泊3日以上の留守番はおすすめできない

一方で2泊3日以上におよぶ留守番を任せるのはおすすめできません。

これ以上ひとりで過ごすと、比較的留守番が得意な猫でも、寂しさや不安を抱えるからです。

単独行動を好むとはいえ、普段ずっと一緒にいる飼い主が何日もいないとなると、むしろストレスを感じます。

「もう帰ってこないのでは」「捨てられたのでは」と考えるでしょう。寂しさや不安は体調や行動に表れ、トイレの失敗などにつながることもあります。

よほどの事情がない限り、2泊3日以上の留守番はさせないようにしましょう。

留守番のあとはメンタルケアが重要になる

1泊2日の留守番にとどまる場合でも、帰宅してからの猫のメンタルケアが大切です。

猫の性格にもよりますが、1泊2日でも寂しさや不安に苛まれるケースはあります。少なくとも「なぜか飼い主を見かけない」程度の疑問は抱いているでしょう。

したがって帰宅後は、以下のようなメンタルケアを実施しましょう。

  • やさしく名前を呼び、声をかけてあげる
  • しばらく一緒にいて、スキンシップや遊びの時間を設ける
  • ごはんやトイレのチェックとともに、猫の表情や行動に異変がないかを確認する
  • 留守番を頑張ったことをほめる安心できる

このようなメンタルケアを実施することで、猫の情緒を安定させられます。一方で飼い主が帰ってこなくても平気にする猫もいるので、その場合は無理に構う必要はありません。

季節由来のトラブルには十分に注意する

また、季節由来のトラブルには十分に注意しましょう。

特によく聞かれるのが、夏場に猫が熱中症もしくはそれに近い状態に陥るケースです。

換気やエアコンの運転を怠り、室温が急上昇し、そのまま体調を崩すケースが少なくありません。

常に適温を保ち、季節由来のトラブルに見舞われないように注意しましょう。

熱中症に関しては以下の動画も参考になります。

猫の留守番を任せる場合のトラブルと事前準備

猫の留守番を任せる場合、以下のトラブルが想定されます

  • トイレを失敗する
  • 物品を破損させる
  • ゴミ箱や戸棚を漁る
  • 脱出経路を見出して脱走する
  • 食べてはいけないものを誤飲する
  • 熱中症などを発症する 

ほかにもさまざまなトラブルが想定されますが、最低限これらに対策しておけば問題ないでしょう。

具体的には以下の事前準備が必要です。

  • フードと水をふんだんに用意する
  • エアコンをつけっぱなしにする
  • すべての脱出経路を塞ぐ
  • イタズラしないように整理整頓する
  • 予備のトイレを設置する
  • 可能なら留守番の練習をする

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

フードと水をふんだんに用意する

まず、フードと水をふんだんに用意しましょう。

可能であれば、自動給水器を設置するのが望ましいです。

(出典:Amazon

これはタイマー予約などで、定期的に皿に給水するものです。

新鮮な水が常に飲めるうえ、猫が皿をひっくり返して給水の手段を失うトラブルを避けられます。

価格はブランドにもよりますが、3,000円から5,000円ほどで購入可能。

留守番を任せる以外の場面でも役に立つため、この機会に導入するのもよいでしょう。

エアコンをつけっぱなしにする

先述しましたが、季節による気温の違いを原因とするトラブルがよく聞かれます。エアコンをつけっぱなしにして、適温が保たれるようにしましょう。

猫にとってもっとも過ごしやすい室温は27〜30度です。ここから逸脱すると、体調を崩す可能性が生じます。

エアコンを2日間つけっぱなしにしていても、電気代は数百円しかかかりません。

猫の健康を守るためにも、かならずエアコンを起動させ、適温を保ちましょう。

一方でこたつやストーブなどは火災が想定されるため、決してつけっぱなしにして出掛けてはいけません。

すべての脱出経路を塞ぐ

続いて、すべての脱出経路を塞ぎ、脱走できないようにしましょう。

猫は留守番中に飼い主を探し回り、その結果野外に出る方法を見つけ出すことがあります。

脱走した場合、それを追跡するのは簡単ではありません。最悪の場合、行方不明になったり、轢死したりするかもしれません。

すべてのドアや窓を施錠し、決して外に出られないようにしましょう。天窓なども、ジャンプして到達する可能性があるため、施錠する必要があります。

また、万が一脱出した場合に備えて、GPSで居場所を追跡できる首輪などを装着するのもよいでしょう。

(出典:Amazon

ただし自力で首輪を外す可能性もあるため、かならず追跡できるわけではない点に注意してください。

イタズラしないように整理整頓する

イタズラしないように整理整頓するのも、猫の安全を守るうえで重要です。

以下のものはきちんと整理、あるいは格納しましょう。

  • ビニール袋や紐状のもの
  • 小さな雑貨やアクセサリー
  • 観葉植物
  • 電源コード(噛み付くと感電する可能性あり)
  • 猫が食べたがるが、食べてはいけないもの
  • ストーブ・こたつなど(あやまってスイッチを入れる可能性あり)

そのほか危険だと感じたものも片付けておくとよいでしょう。

猫は飼い主がいなくなって暇になったときに、イタズラをしたがる習性を持ちます。それを理解したうえで、普段よりも高い意識で整理整頓しましょう。

予備のトイレを設置する

可能であれば予備のトイレを設置しましょう。

猫のトイレの失敗などを防ぐうえで有効だからです。

猫が寂しさや不安を抱えた場合、既存のトイレで粗相をする可能性があります。それが原因で汚れてしまうと、そこで排泄するのを避けるかもしれません。

そうするとトイレを我慢したり、してはいけないところで排泄したりする可能性も。

したがって、予備のトイレを設置するのが望ましいです。

なお、自動で清掃をおこなうトイレを設置すれば、常に清潔に保たれるため、排泄に関係した多くのトラブルを予防できます。

可能なら留守番の練習をする

外出までに時間があるなら、留守番の練習をさせましょう。

たとえば1時間程度の留守番からスタートさせ、徐々にひとりで過ごす時間を長くしていきます。

半日ほど留守番を任せても問題がなければ、1泊2日程度の外出であれば問題ないと判断しましょう。

また、後述するように親族の家やペットホテルなどに預ける場合も、日帰りなどを経験させておくのがおすすめです。

少しずつひとりの環境に慣れさせて、本番での留守番をこなせるように練習させましょう。

ただし、練習をする時間がないなら、かならずしもおこなう必要はありません。

猫の留守番を任せるのがむずかしい場合の対策

先述のとおり、猫に2泊3日以上の留守番を任せるのは現実的ではありません。

2泊以上の外出がある場合、以下の方法を取りましょう。

  • 親族や友人の家に預ける
  • ペットホテルを利用する
  • 動物病院に預ける

これなら2泊から3泊くらいの留守番は任せられます。

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

親族や友人の家に預ける

まず、親族や友人の家に預ける方法が考えられます

面倒を見てくれる人がいれば、2泊以上は慣れていても問題ないでしょう。

猫と親族や友人の間にコミュニケーションの経験や信頼関係があるなら、さらに長期の留守番も任せられます。

ただしこの方法を取る場合は、かならず一度は親族や友人の家で「下見」させるのが望ましいです。

猫の性格によっては、親族や友人がいくら優しくしても怖がってしまうかもしれません。

これを避けるために、事前に下見をして、預けても問題ないか確認しましょう。

ペットホテルを利用する

親族や友人がつかまらなかったときは、ペットホテルの利用も検討しましょう。

ペットホテルとは、猫を数日から数ヶ月預けられる施設を指します。

基本的には大きめのケージや部屋で過ごし、適宜給餌やトリミングなどをおこなうサービス。

また、定期的にプレイルームに移動し、運動させるなどの取り組みもあります。

ペットホテルではプロのシッターが面倒を見るので、留守番させるよりもずっと安心できるでしょう。

費用は1泊4,000円〜6,000円程度と、人間が外泊する場合とさほど違いはありません。

動物病院に預ける

動物病院に預けるのも一つの方法です。

一部の動物病院はペットホテルに近い施設を持っており、留守番を任せられない場合に一時的に預かるサービスを提供しています。

動物病院が管理していることから、健康面に関しては安心できるでしょう。

ただし、すべての病院が預かりサービスを実施しているわけではありません。

近隣で、サービスを提供しているところがないか探してみましょう。

なお、ペットホテルほど長期での預かりを受け付けている動物病院は少ないので、注意してください。

キャットシッターを利用する

預けるのではなく、キャットシッターを招く方法もあります。

キャットシッターとは、飼い主の自宅におもむき、猫の給餌やブラッシング、トイレの世話などをおこなうサービス。

ほとんどのシッターが動物を扱うプロなので、安心して依頼できます。

ペットホテルや動物病院へ連れていく必要がないのもメリット。

ただし1時間あたり2,000円〜4,000円の料金がかかり、そのほかの方法と比較して費用が高額である点に注意しましょう。

価格の一例は以下を参考にしてください。

(出典:ねこのお留守番

また、猫がキャットシッターを怖がるなどの問題もクリアする必要があります。

猫の留守番に関するよくある質問

本記事では猫の留守番に関して解説しました。ここでは、よくある質問に回答します。

  • 猫が留守番していて死亡したケースはある?
  • 3泊4日の留守番は可能か?
  • ケージで留守番をさせてもよいか?
  • 共働き家庭での留守番はどうすれば?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

猫が留守番していて死亡したケースはある?

猫が留守番をしていて死亡していたケースはほとんどありません

事前準備が多少おろそかになってしまっても、生死にかかわることはほぼないでしょう。

とはいえ、熱中症や突然の体調不良、不慮の事故などが起こる可能性はあります。

そのような事態が起こらないよう、きちんと事前準備するのが大切です。

3泊4日の留守番は可能か?

3泊4日の留守番を任せるのは現実的ではありません。

先述のとおり、猫が家でひとりで過ごせるのは1泊2日です。

それ以上の留守番では、寂しさや不安を抱えやすくなります。それが体調の変化として表れることも少なくありません。

3泊4日の留守番なら、先述のとおり親族や友人を頼るなどしましょう。

先述したペットホテルなども、1〜2万円ほどの費用で3泊できます。

ケージで留守番をさせてもよいか?

ケージで留守番させるのはおすすめできません

ケージ内は行動範囲が限られており、猫にとって大きなストレス要因になりえます。

短時間であれば問題ないこともありますが、長時間閉じ込めてしまうと、精神的にも身体的にも負担がかかります。

家族がいない状況と、ケージ内に閉じ込められるストレスが重なるのは相当に厳しいでしょう。

どうしてもケージで留守番させるなら、そこに入っているとは思えないほどの大型ケージを設置する必要があります。

(出典:Amazon

このようなケージであれば、ある程度ストレスや悪影響を軽減できるでしょう。

共働き家庭での留守番はどうすれば?

共働きの家庭では、1泊2日の外出ほど気を使う必要はありません

半日帰ってこない程度であれば、猫はさほど大きなストレスを感じないでしょう。

怪我や誤食などに気をつければ問題ありません。

帰宅が遅くなる日が続く時期などは、週1回はゆっくりと猫と過ごす時間を作るなどすれば、信頼関係を維持しやすくなります。

二人で協力しあい、猫と触れ合う機会を持てるように工夫するとよいでしょう。

まとめ

この記事では、猫の留守番に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 猫の留守番は1泊2日までが限界
  • 2泊3日以上の留守番は親族や友人の家に預ける
  • ペットホテルやキャットシッターを使う方法もある
  • 留守番のあとはメンタルケアが重要
  • 事前準備として、フードや水、脱出経路の封鎖などをおこなう
  • 可能なら留守番の練習にも取り組む
  • 予備のトイレなどがあるとさらに安心できる

猫は、留守番が得意な動物です。しかし、それでも1泊2日の留守番が限界だと考えましょう。それ以上外泊する場合はペットホテルなどを使うなどし、猫に無理をさせないようにしましょう。

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