2025.12.27

このように考えている人は多いでしょう。
最期の瞬間が訪れようとしているとき、猫の行動や見た目にはさまざまな症状が現れます。
それを知っておけば、容態が急変したときに適切に対応できるでしょう。また飼い主自身が心の準備をできたり、よりよい形で看取れたりします。
そこで本記事では、死ぬ直前を迎えた猫に見られる症状や、最後にしてあげられること、そして亡くなったあとにやるべきことを解説します。
猫のようすがおかしい、あるいは看取りの段階を迎えている場合はぜひ参考にしてください。
猫が死ぬ直前を迎えたとき、かなり気づきやすい変化が起こります。
以下は、一般的に見られる兆候です。
これらが複数見られるなら、そのときは近いのかもしれません。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
よく「猫は死期を悟るといなくなる」と言われますが、これは本当です。
普段なら行かない場所、たとえば押入れの奥部や屋根裏などに隠れることがあります。これは、「弱っている状態で敵に出会うのを避けるため」と言われています。
もし行方がわからなくなったら、押入れや屋根裏など、いかにも「入るのが面倒くさそうな場所」を探してみましょう。
また冷たい場所や、飲み水が確保できるようなところに移動するケースもあるので、そちらも当たってみましょう。
これまであまり甘えなかった猫が、急にそばを離れなくなることがあります。
頻繁に体を寄せてきたり、鳴いて呼んだりするケースも。
これは不安や体調不良を感じ、「安心できる存在」を求めている状態と考えられます。
もしくは、「最後にお礼を言いたいのだろうか」と解釈する飼い主の人も。
無理に距離を取らず、そっと寄り添うだけでも、猫にとっては大きな支えになります。
死期が近づくと、普段よりも大きな声で鳴くようになる猫もいます。
夜間や静かな時間帯に、突然鳴き続けるケースもあり、多少の対策が必要かもしれません。
鳴き声の理由は、痛みや不安があること。また、認知機能の低下による混乱が生じているかもしれません。「死への恐怖」を感じているという見方もあります。
この場合、鳴くのをやめさせるのは、猫の状況や心理から推奨できません。叱ったり無理に黙らせたりせず、静かな声で話しかけ、安心できる環境を整えてあげましょう。
また、寝床を転々としたり、意味もなく歩き回るような行動が見られることがあります。これは体(患部)の違和感や、不安による落ち着かなさが原因。
またこの状態は、「どこにいれば楽なのか」を探している状態とも言われています。
したがって、移動を無理に止める必要はありません。しかし、風呂場など危険な場所に立ち入ることがないよう、見守る必要はあるでしょう。
体力が低下すると、ほとんどの時間を寝て過ごすようになります。
声をかけても反応が鈍くなり、起きている時間が極端に短くなることも。
これは自然な変化であり、無理に起こす必要はありません。静かで安心できる環境を整え、そばにいる気配を感じさせる程度がのぞましいです。
また、猫は眠るにしてもたいていは「うとうと」とする程度です。
しかし体力が落ちていると、寝息を立ててはっきりと眠る様子が目立つことも。
いわゆる「ニャンモナイト」として過ごす時間が一日の大半を占めるようになります。
亡くなる数時間前から数日前に、突如元気になることがあります。
この原因ははっきりと分かってはいませんが、認知症の症状ではないかと考えられています。
そもそも生物は、死期が近づくと認知能力が落ち、現実を正しく見られなくなるもの。猫も同様で、誤った認知を持ってしまい、動き回ったり、鳴いたりすることがあります。
非常に危険なのが、ご飯や水を口にしなくなること。
事務所ベランダの通い猫ミケさん。
食いしん坊だったのに、口内炎と歯肉炎で食べ物を口に入れられなくなってしまった。チュールと緩いレトルトご飯舐めて空腹しのいでる。
病院連れてって、患部の抜歯するしかないかなぁ。 pic.twitter.com/Z47skm9T83
— 藤田 裕貴|韓国進出支援 (@fujit_ECbassman) December 6, 2023
口内炎ができたり、嚥下力が低下したり、消化力が損なわれた場合に、この兆候が確認できます。
当然ながら、栄養や水分を十分に摂れなくなると、体力は急激に落ちていきます。一方で無理矢理に食べさせるのも危険であり、飼い主としては対処に困るところ。
ウェットフードやスープ状のものを与えるなどの方法もありますが、危険性を考えれば動物病院へ連れて行く必要があります。
トイレを失敗するようになったら、それは死の兆候かもしれません。
体力や視力が低下して、正しい場所で排泄できないことがあります。
また認知機能が低下(猫の認知症)し、トイレではない場所をトイレだと勘違いしているかもしれません。
猫の死期が迫ってきたとき、行動にはさまざまな変化が現れます。
呼吸や食事、トイレや睡眠、あらゆる面に症状が表れるでしょう。また「けいれん」や「てんかん」など、ややショッキングな症状が出ることも。
ちなみに「てんかん」とは、以下のように体が震えたり、激しく暴れ回ったりする現象を指します(閲覧注意)。
また、猫の見た目にも以下の症状と変化が現れます。
こういったことを避けるために、看取りをする際にはいろいろなボディケアが必要となります。この点は後ほど解説するので参考にしてください。
猫が死ぬ直前には、目や体温、呼吸などのいわゆる「バイタル」にもサインが生じます。
以下が認められた場合、そのときはかなり近いと考えましょう。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
体調が大きく崩れると、目の様子に変化が出ることがあります。
焦点が合わなくなったり、まばたきが減ったり、瞳孔が開いたままになったりすること。
これは、意識レベルが相当に下がっているサインの一つと考えられています。
このサインがあった場合は、かなり危険な状態にあるといえるでしょう。
触れる場合は、急な動きを避け、いつもと同じ触れ方を心がけましょう。
死期が近づくと、体温が少しずつ下がっていくことがあります。
耳や足先、しっぽを触ると、いつもより冷たく感じるかもしれません。
これは体の機能がゆっくりと停止しようとしているサインだと考えられます。
同時に鼓動が弱くなったり、痛覚などが鈍ったりすることも。
無理に温める必要がありませんが、あまりにも寒そうにしているなら毛布をかけるなどしましょう。
呼吸数が下がるだけでなく、激しく上がったり下がったりすることがあります。これは「チェーン・ストークス呼吸」と呼ばれるもので、猫に限らず多くの哺乳類に見られる現象です。
この呼吸を始めた場合は、生きられる時間は数分から数時間だと思ってください。
猫が見せる兆候によって、飼い主がそのときにやることは異なります。
おおむね、以下3つに症状が分類されるでしょう。
この3段階の対応を理解しておけば、安全に対応できます。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
以下の症状が見られる場合は、緊急性が高い状態にあります。
・呼吸が苦しそう、口を開けて呼吸している
・ぐったりして立ち上がれない、反応が極端に鈍い
・激しいけいれんを起こしている
・意識がはっきりせず、呼びかけに反応しない
・突然倒れた、急激に状態が悪化した
診療時間外であっても、救急対応の動物病院へ連絡することを検討してください。
近くに緊急で診察できる場所がなければ、タクシーを手配してでも診てもらうことを強く推奨します。
なお、近年では夜間診療を受け付けている動物病院もあります。「夜間・救急動物病院マップ」というサイトでそれを見つけられるので、覚えておきましょう。
(引用:夜間・救急動物病院マップ)
すぐに命の危険があるとは限らなくても、早めの受診が望ましい症状です。
・食欲や元気が明らかに落ちた状態が半日以上続いている
・嘔吐や下痢を何度も繰り返している
・トイレの回数や量が急に変わった
・歩き方が不自然、動きがぎこちない
・鳴き方や行動がいつもと明らかに違う
「もう少し様子を見よう」と迷う場合でも、電話相談だけでもしておくと安心です。その段階で獣医師の見解を聞ければ、かなり安心できるでしょう。
次のような状態が続く場合は、看取りを意識した準備を考える段階に入ることがあります。
・食事や水分をほとんど受け付けない状態が続いている
・寝ている時間が極端に長く、起きている時間がほとんどない
・呼びかけや触れたときの反応が弱くなってきた
・体力の回復が見込めない状態が続いている
この段階では「治すこと」よりも、「できるだけ楽に過ごせること」を重視する視点が大切です(ターミナルケア)。
不安があれば、動物病院で今後の見通しやケアの方針について相談しておきましょう。
必要に応じて、葬儀やお墓のことも考えておくのもひとつです。
猫に死ぬ直前の症状が現れたら、いわゆる「看取り」の時期に入ります。飼い主のやることとして、以下が挙げられます。
まず、動物病院に行っていないなら行きましょう。もしかしたら、死ぬこととは関係がなく、治療して元気になるのかもしれません。
もし死期が近いことを伝えられたら、2以降のステップに移りましょう。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
猫のようすがおかしいと思ったら、動物病院へ行きましょう。年齢が高かったり(おおむね15歳以上)、病歴が多かったりすれば、死期が近いかもしれません。
獣医師から「お別れのときが近い」旨を伝えらたとき、「延命治療」と「緩和治療」ふたつの選択肢があります。
延命治療は、少しでも長生きできるよう積極的に処置をおこなうことです。生きられる時間は長くなりますが、入院したり、苦しい治療を受けたりするデメリットがあります。
緩和治療は、病気を治すのでなく、最後の時間をできるだけおだやかに生きるための措置です。この場合は、自宅でゆっくりと過ごすことになります。
獣医師の指導も聞きながら、延命治療と緩和治療、どちらを選ぶか選択しましょう。なお延命治療を選択した場合は動物病院および獣医師が主導して処置を進めるため、それにしたがいましょう。
よって以降は、自宅での緩和治療を選択した場合に関して解説します。
緩和治療を選択した場合、残された時間をおだやかに過ごせるように環境を整備しましょう。具体的なポイントとして以下が挙げられます。
このように環境を整備して、楽に過ごせるようにしましょう。
注意したいのは、以前の環境から大きくは変えないことです。猫は環境変化に対してストレスを感じるので、気遣いが逆効果になることがあります。
長年愛用していた毛布を使ったり、いつも過ごしていた場所を寝床にしたり、これまでの暮らし方をできるだけ変えないようにしましょう。
猫に対してポジティブな声かけをするのも大切です。これは、猫の感じるストレスを軽減するうえで役立ちます。
米国の論文掲載サイトNIHによれば、猫には、人間の感情を、声と表情から感じ取る能力がそなわっています。つまりやさしい表情でポジティブな声かけをすれば、気持ちが伝わるというわけですね。
もちろん、声をかけて劇的に症状が改善するわけではありません。しかし猫のストレスを軽減したり、最期の時間を幸せに過ごしたりするうえで役立ちます。
最後に触れ合えた経験が、飼い主がペットロスに陥ったとき、心の支えになるかもしれません。また動画や写真を撮影しておけば、よい思い出となるはずです。
猫を看取るあいだ、できるだけボディケアを実施するようにしましょう。
ここで言うボディケアとは、具体的に以下を指します。
死期が近づいている猫は、あまり動けません。状況によりますが、下記動画の3:40〜あたりのような状態になります。
猫ができなくなってしまったことを、代わりにやってあげましょう。
また食事に関してですが、今後長くは生きられないことを踏まえて、好きなものを食べさせてあげるのもひとつです。
そして、できるだけそばにいてあげるようにしましょう。そうすることで、猫の気持ちがおだやかになるからです。
死期が近づいているとき、猫は多かれ少なかれ不安を感じています。妙に甘えてくるケースが多いのも、これが原因かもしれません。
よって猫の気持ちを考えるなら、できるだけそばにいてあげましょう。そうすることで、ある程度不安を軽減できます。
また容態が急変したときも、すみやかに対応できるようになります。
そして最期の時間をともに過ごすことが、飼い主にとっての幸せにもつながるでしょう。
猫が亡くなったあと、ひとまず精神的に落ち着く時間を持ちましょう。急ぐ必要はまったくありません。
少しだけ気持ちが落ち着いたら、以下のステップに移りましょう。
まず、本当に死亡しているか確認する必要があります。そのあとで遺体を保存し、供養の段取りなどをおこないます。
まず、本当に死亡したかを確認しましょう。これを判断するポイントは大きく分けて4つあります。
上記いずれかに該当するなら、まだ生きている可能性があります。この場合は引き続き見守りましょう。
またわかりやすい変化として、死後硬直が挙げられます。もし亡くなっているなら、1、2時間後には手足が硬くなり、曲げられなくなるはずです。
確実に死亡したことを確認し、以下のステップへ移ります。
このあと、霊園などで供養をするのですが、亡くなったその日に連れて行けるわけではありません。
おそらく2、3日かかるので、その間遺体は安全に保存しましょう。手順は以下のとおりです。
下記動画の9:17〜あたりのようすがわかりやすいです。
この状態で、適切な温度の場所に安置しておきましょう。遺体の腐敗を防ぐため、エアコンは効かせておいてください。
現在では、亡くなった猫に関しては、地域のお寺が開くペット霊園などで供養するのが一般的です。
(引用:慈恵院)
たとえば東京都の慈恵院というお寺は、ペットの供養や法要をおこなっています。具体的な流れは以下のとおりです。
費用はペット霊園によりますが、成猫なら20,000円〜40,000円程度です。ただし個別や訪問の方法を取るなどすると、より多くの費用がかかるかもしれません。
なお「拾骨」に関しては、人間の場合と違い、霊園の担当者が実施することが多いです。ただしお寺の方針によっては、飼い主自身が骨を拾うこともあります。
供養をおこなったあとは、骨壷が返却されているはずです(返骨)。これをペット用の墓地に納めましょう。
近年ではペットを埋葬する共同墓地が各地に存在します。周辺にそういった場所がないか、検索してみましょう。
また上記した慈恵院のように、供養だけでなくお骨を納めるお墓や納骨棚を持っている寺院や霊園もあります。
(引用:慈恵院)
費用はお墓のグレードなどによって異なりますが、10,000円から30,000円程度と考えましょう。
一方で、お骨をお墓に納めず自宅で保管する「手元供養」を選択する人もいます。どちらの方法を取るか、家族で協議しましょう。
本記事では、死ぬ直前を迎えた猫の症状に関して解説しました。最後によくある質問に回答します。
特に心配なのが、飼い主自身のペットロスです。この解消法はぜひ知っておきましょう。
また「死期が近づくと鳴く」「突如元気になる」といった、やや不可解な行動に関しても解説します。
猫が亡くなったあと、寂しさや喪失感に苛まれる「ペットロス」に陥ることがあります。これを癒す方法として以下が挙げられます。
最近ではカウンセラーによる「グリーフケア」と言うサポートも受けられます。
(引用:ボイスマルシェ)
グリーフケアは、辛い気持ちを話したり、カウンセラーから声かけしてもらったりして、心の整理をつけられます。こういったサービスを使うのもひとつです。
といってもペットロスは永遠に続くわけではありません。日にちが経てば、猫の思い出を大切にしながらも、前を向けるようになるでしょう。
死期が近づくと、やたらと鳴くようになる猫もいます。これには以下3つの理由が考えられます。
まず、認知症の症状が考えられます。不安になったり、見えるはずないものを見たりして、鳴いているかもしれません。
また痛みや痒みを感じている場合もあります。その場合は薬を投与したり、姿勢を変えたりしてケアしてあげましょう。
そして、「感謝を伝えようとしている」と解釈する飼い主や獣医師もいます。もしそう感じたのなら、その声をしっかりと聞いてあげましょう。
最期の時間を迎えるとき、目を閉じずに開いたままになることがあります。
これは珍しいことではなく、病気や老衰の終末期に見られる自然な変化の一つです。
目を閉じる動作には、まぶたを動かす筋力や神経の働きが必要です。しかし、死期が近づくと、全身の筋力や神経の機能が低下し、まぶたを閉じられないことも。
ただ、この段階では、外界をはっきり認識している可能性は低く、眠るような状態に近いと考えられています。
見た目に驚いてしまうかもしれませんが、無理に目を閉じさせる必要はありません。
本記事では、死ぬ直前を迎えた猫に現れる症状に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
猫の寿命は15年前後と言われています。ほとんどの場合、私たちが彼らを見送ることになるでしょう。
死期が近づいたとき、猫には行動・見た目・バイタルサインにさまざまな変化が現れます。これをきちんと理解したうえで、適切なケアを実施しましょう。
そして、残された時間をおだやかに大切に過ごしましょう。
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