ペットホテルとは?料金や特徴、利用時に猫にストレスを感じさせないための工夫

アーチ 猫

  • ペットホテルってどのような施設なんだろう?
  • 猫のストレスになると聞いたけど、少しでも楽にしてあげられないだろうか?

上記のように考えている飼い主は多いでしょう。

ペットホテルは猫を短期間預けられる宿泊施設で、快適なサービスを提供。猫を留守番させるのが不安なときに頼れる存在です。

一方で、慣れない環境生活による猫のストレスを心配する気持ちもあるでしょう。そこで本記事では以下を解説します。

  • ペットホテルの特徴や料金、サービス内容
  • 猫にストレスを感じさせないための工夫と準備

ペットホテルは飼い主にとって便利なサービス。特徴と料金を知り、ストレス対策を踏まえてうまく活用しましょう。

ペットホテルとはどのような場所?料金やサービス内容すべて解説

白もけ猫

まずはペットホテルがどのような施設なのか解説します。

  • ペットホテルの特徴・サービス内容
  • 料金相場
  • 探し方と選び方

最初にサービス内容と料金相場がマッチするか確認しましょう。そして利用を検討するなら、探し方と選び方も参考にしてください。

本記事を読めば、ペットホテルのことを理解できて、必要なら自分と猫にぴったりな施設を見つけられるようになります。

1日から最大1ヶ月の期間、猫を預かるのがペットホテル

ペットホテルは、1日から最大1ヶ月の期間で猫を預かってくれる宿泊施設です。

ほとんどの場合でケージ飼育の形が取られ、ケガやケンカ、脱走の心配はなく安心して預けられる場所です。

またホテルと名乗るだけあって、以下のようなサービスも充実しています。

  • 爪研ぎやグルーミングなどのボディケア
  • トリミングによる美容サービス
  • 運動やお散歩による健康管理
  • 食事やおやつの提供による栄養管理
  • 利用前後の健康診断
  • ライブカメラ中継や報告メールによる飼い主への情報共有
  • 性格ごとのグルーピングによる安全管理
  • 獣医による往診

猫たち快適かつ安全に過ごせるうえ、飼い主は安心して旅行や出張へ向かえます。

留守番されるのが不安な人はぜひペットホテルの利用を検討しましょう。

長期宿泊は1ヶ月で一区切り

ほとんどのペットホテルは、最長の宿泊期間を1ヶ月として区切っています。

それ以上になるといったん返還され、一定期間経つまでは利用できないのが一般的。

1ヶ月以上の長期で預けられるサービスは他にもあり、下記で詳しく解説しているのでご参考ください。

利用には混合ワクチン接種の証明書が必要

ペットホテルを利用するには、混合ワクチン摂取と、その証明書の提出が条件です。

受けていないなら先に接種を実施しましょう(費用は5,000円から8,000円程度)

ただし接種してすぐにペットホテルに預けるのは猫のストレスになるので、数日間は空けるのがおすすめ。

またほとんどの施設で、妊娠中の猫、仔猫は宿泊を断られるので注意して下さい。

料金相場は1泊3,000円から5,000円で考えておこう

利用料金は1泊3,000円から5,000円と考えておきましょう。グレードや立地、時期によって変化しますが上記から大きく外れることはありません。

この金額は一般的なビジネスホテルと同等で、やや高いと感じる人も。

費用が高いことを考えれば、できれば1泊、長くても数日利用するのがおすすめ。

ただし連泊、もしくは多頭での宿泊だと割引されるサービスもあります。

ペットホテルごとの料金や割引金額を総合して、利用の是非を検討しましょう。

予算が合わないときは動物愛護団体を頼ってみよう

ペットホテルでは予算が合わないときは動物愛護団体を頼ってみましょう。

一部では数日間なら猫を預けることが可能。これがペットホテルのサービスとかなり近いので、代わりとして検討できます。

飼育環境はホテルほどゴージャスではありません。しかし寄付金や補助金によって整備されているので、安心して預けられます。

近くで利用できるペットホテルの探し方と選び方

近くで利用できる施設を探すには、インターネットで地域名+ペットホテルで検索と検索しましょう。

近年、施設数は著しく増えており、東京都であればGoogle検索で何十件もヒットします。地方でも複数のペットホテルが見つけられるはず。

グーグル

数が増えたおかげで見つけるのは簡単ですが、問題は選び方。安心して利用できるように、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 宿泊料金が予算に合っているか
  • 私物やフードを持ち込むことは可能か?(普段触れているものがあればストレスを軽減できる)
  • サービス内容に不足はないか
  • 脱走防止が徹底されているか
  • 緊急時には、どのように対応しているか
  • フリースペースがあり、運動や散歩でストレス解消できるかどうか
  • トリミング施設があるか
  • 口コミや評判で極端に悪い評価が寄せられていないか

上記のうちすべてを満たす必要はありませんが、料金と予算のバランス、私物やフードの持ち込みの可否あたりは、飼い主と猫それぞれに重要なポイントなので優先して確認しておきましょう。

連休は予約が埋まりやすいので注意

ペットホテルは、ゴールデンウィークやお盆休みなどの連休に予約が埋まりやすい点に注意。

いくらペットホテルが流行っているとはいえ、直前だと宿泊できないかもしれません。

また連休中は、人間の泊まるホテルがそうであるように宿泊料金が割増されることもあります。

ゴールデンウィークやお盆休みの利用時は予約を早めに取り、予算も多く確保しましょう。

ペットホテルをストレスフリーに!猫の気持ちをラクにしてあげる4つの準備

隠れる猫

ペットホテルは人間にとって便利なサービスなのは間違いありません。

しかしそこに宿泊する猫には大きなストレスがかかります。

飼い主として、少しでもペットホテルでの暮らしがストレスフリーに近づくように、できるだけ準備するのが大切。

ここでは以下を解説します。

  • ストレスがかからないように、十分な準備が必要な理由
  • ペットホテルでの負担を軽減する4つの準備と工夫

まずはストレスを感じさせることのリスクを理解し、そして準備と工夫を進めましょう。

ストレスに配慮するのは猫の健康と命を守るため

ストレスへの配慮が必要な理由は、ペットホテルという慣れない環境によって大きく体調を崩すことがあるからです。

精神的に不安定になることもあれば、便秘や脱毛症といった疾患を抱える場合も。

そしてめったなことではありませんが、帰宅後に死亡するケースもあります。

猫の健康と命を守るためには、以下の配慮によるストレス軽減が必要です。

  • ケージ飼育、車とキャリーバッグでの移動による不安を払しょくする
  • 匂いのついているものを持ち込む
  • いつも食べているフードを持っていく

つまりペットホテルの環境を予習させつつ、可能な限り宿泊中の環境を自宅に近づけることが大切。

一つひとつの準備を詳しく解説するので、利用前に確認して実践しましょう。

1.ケージ慣れさせておく

最も大切な準備は、ペットホテルで経験するケージでの暮らしに慣れさせること。具体的には1日数時間からケージに入れるトレーニングをしましょう。

無理に押し込むとその時点でストレスなので、ゆっくり慣れさせることが大切です。内部いつも使っている毛布を敷いたり、ご褒美をあげたりすれば慣れやすいでしょう。

ちなみにペットホテルは数時間だけ預けることも可能。これを利用してお泊まりの”練習”するのも手です。

ケージは対面式ではないほうがストレスフリー

できればケージは対面式ではない、つまり猫から見て対岸側にはほかの動物がいない形で宿泊するのがおすすめ。

ほかの犬や猫が視界に入ると警戒と緊張からストレスを感じるからです。事前にペットホテルへ「対面式ではないケージが良い」と希望すれば対応してくれるかもしれないので、一度交渉してみましょう。

ケージレスのペットホテルを利用するのも手

どうしてもケージとの相性が良くないなら、ケージレスがおすすめ。

これは猫一匹に対して個室が与えられる形で宿泊形態のことです。

ケージと違って、広々とした空間であり、他の犬や猫が目に入ることもなくストレスフリー。

利用料金は1泊5,000円から7,000円と割高ですが、ストレスをかけたくないなら検討しましょう。

最近はケージフリーを採用するホテルが急増しており、探せばいくつか見つかります。

2.車とキャリーバッグでの移動を経験させる

車とキャリーバッグでの移動を経験させれば、さらにストレスを減らせます。

下記画像のようにクッションとシートベルトをつけて一緒に出かける経験をしましょう。

ペットホテルへ行く前に、何度かドライブへ連れて行けば、当日にリラックスできるはず。

車に乗るときはキャリーバッグを使います。やはりこれも慣れさせると良いでしょう。

キャリーバッグを見るだけで注射のことを思い出し、慌てる猫もいます。

しかし”バッグに入れて、何事もなく出してあげる”トレーニングを繰り返せばトラウマを忘れさせることが可能です。

3.猫と飼い主の匂いがついているものを持っていく

ペットホテルには、猫と飼い主の匂いがついているものを持ち込みましょう。

ストレスを減らすコツは、できるだけ普段の環境を作ること。

以下のようなグッズを持ち込み、お家の匂いを再現しましょう。

  • おもちゃ
  • 座布団 
  • バスタオル
  • 使用済みの猫砂

特に使用済みの猫砂には尿の匂いが染み込んでおり、「ここは自分のテリトリーだ」と感じさせ、強い安堵感を与えます。

普段から猫や飼い主が触れているグッズを持ち込み、不安な気持ちをケアしてあげましょう。

4.いつも食べているフードを持っていく

ペットホテル備え付けのものには警戒心が働いて、まったく口にせず栄養失調を起こすケースが少なくありません。

そこで、いつも食べているキャットフードも数日分持っていきましょう。

慣れ親しんだものなら、猫も安心して食べるようになります。

ほとんどのペットホテルはキャットフードの持ち込みOK。「食事として与えて欲しい」と遠慮なく伝えましょう。

帰ってきたらストレスを受けていないかチェックしよう

ペットホテルから帰ってきたら、すぐにストレスをチェックしましょう。

自宅に戻ってきてから緊張が解けるとともに、体調を一気に崩すケースもあるからです。

以下のサインが認められれば、ストレスの解消が必要です。

  • 宿泊前同様の元気、食欲、やんちゃがない
  • 夜鳴きしたり、過度にグルーミングしたりする
  • 異常な頻度でトイレに行く

サインが出ているのに放っておくと、さらに体調を崩すかもしれません。

ストレスを解消するため、以下のように配慮しましょう。

  • たくさんスキンシップを取る
  • お気に入りのフードやおやつを与える
  • 疲れているなら好きなだけ休ませる

注意したいのは、疲れているのにスキンシップを取るなど、猫の状態に合わない対処を取ること。

ようすを観察しながら、どうすればストレスが解消されるか考えましょう。

まとめ

くつろぐ猫

今回はペットホテルの概要と猫に対するストレスケアを解説しました。

最後に重要なポイントをおさらいしておきましましょう。

  • ペットホテルは1日から1ヶ月の期間で猫を預けられる場所
  • サービス内容は爪研ぎやグルーミング、運動や食事・おやつ提供をはじめ充実
  • 利用料金は1泊3,000から5,000円がめやす
  • 飼い主にとってとにかく便利だが、猫にストレスを与えないように準備するのが大切
  • ケージでの生活、車やキャリーバッグでの移動に慣れさせるとよい
  • 猫と飼い主の匂いがついているグッズや、いつも食べているフードを持ち込めば安心感を与えられる

帰省や旅行、出張、さまざまな理由で猫に留守番をさせる場面が出てきます。

そんなときはペットホテルに預ければ飼い主も安心です。

しかし宿泊する猫には、慣れない環境による大きなストレスがかかり、ひどい場合は病気や異常行動を引き起こすことも。

ペットホテルでの暮らしがストレスフリーになるよう、事前にできる限りの準備をしましょう。

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