- 猫が突然死する原因とは?
- 突然死の前に、何か兆候や前兆はないか?
- もし亡くなってしまったら、どうすればよいのだろう?
人間は、脳梗塞などの原因で、突然命を落とすことがあります。そして猫も同様に突然死してしまうことがあるのです。
当然ながら、突然の別れは避けたいところですよね。
そこで本記事では突然死の原因やそれを防ぐ方法に関して解説します。また、残念ながら命を落とした場合の看取りや葬儀、そして飼い主の精神的な安全を守るペットロス対策に関しても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
猫が突然死してしまう原因は?
最初に、そもそもなぜ突然死が起こってしまうのか知っておきましょう。
結論からいうと、「肥大型心筋症」という病気で命を落とすケースが多いようです。
これがどういう病気なのか、まず解説します。
また、それ以外の原因に関しても解説しているので、ぜひ参考にしてください。事前に原因を理解することは、今後、突然死を予防する方法を考えるうえで役に立つでしょう。
突然死を招く「肥大型心筋症」
多くの獣医師や動物病院関係者は、もっとも多い突然死の原因として、肥大型心筋症を挙げています。

(引用:みんなのどうぶつ病気大百科)
肥大型心筋症とは、心臓の「左心室」の筋肉が分厚くなってしまう病気です。そうすると心室が圧迫され、血液を送るポンプとしてうまく機能しません。
そうすると全身に酸素を送り込めず、酸欠になったり、血栓ができたりします。それが原因で死にいたるというものです。
肥大型心筋症は6ヶ月〜16歳の間に起こるとされており、ほとんどすべての猫が発症しうる病気だといえるでしょう。
肥大型心筋症を発症したあとはどうなる?
肥大型心筋症を発症したあと、以下のような症状、行動が現れます。
- 大きな声で騒ぐようになる
- 体がうまく動かせなくなる
- 足が痺れているような挙動を見せる
- 肉球が青白くなる
- トイレを失敗するようになる
- 呼吸が荒くなる
- 口を開けて息をするようになるetc.
幸いにも、肥大型心筋症が生じた場合の症状は明らかに異常だとわかるものです。もし上記のようすが見受けられたらすぐにでも病院に連れて行きましょう。
その他突然死になりうる原因
もちろん猫が突然死する原因は、肥大型心筋症に限りません。
以下のような原因で、突如として命を落とすことがあります。
- 血栓塞栓症
- 腎臓病
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- フィラリア症(蚊を媒介にした感染症)
- 猫パルボウイルス感染症
このように突然死の原因になる病気はさまざまです。
もちろん、これら一つひとつに対策するのはむずかしいでしょう。よって全体をカバーするように、普段の生活習慣をきちんと管理したり、定期検診で全身を診てもらったりするのが重要になります。
子猫に多い突然死の原因
また、子猫に多い突然死の原因として、「子猫衰弱症候群」が挙げられます。これは発達不良や先天性疾患などが原因で、生後数日から数ヶ月のあいだに亡くなってしまう現象を指します。
以下のようすが認められたら、子猫衰弱症候群かもしれません。
- 食欲がない
- 元気がない
- あまりにも小柄である
- 成長が通常よりも遅い
- 頭の形が丸い
- 猫にしては体温が低い
- あまり鳴かない
子猫衰弱症候群の兆候があるなら、そのままにしておくのは危険です。すぐに病院へ連れて行く必要があるでしょう。
事故で亡くなることもある
突然死とはやや異なりますが、不慮の事故で亡くなることもあります。
- アナフィラキシーショック
- 中毒症状
- 窒息
- 溺死
- 自動車事故
- 下敷き事故etc.
特に猫を外に出す形で飼育している場合、不慮の事故に遭遇する可能性は高くなります。
たとえば自動車事故は心配になるところでしょう。猫は自動車との距離感を測るのが苦手で、ほとんど減速していない状態で衝突することがあります。
不慮の事故を避けるには、完全室内飼育を徹底したほうがよさそうです。
memo:中毒症状を避けるために食べさせてはいけないもの一覧
ちなみに中毒症状とは、主に禁忌とされる食物を食べることにより発生します。いわゆるアレルギーですね。
以下の食物は、中毒症状の原因になるため、食べさせてはいけません。

(引用:楽天)
特に花や観葉植物の誤食には注意が必要です。放っておくと、勝手にかじることがあります。猫を飼育するなら、花や植物は部屋に置かないほうがよいでしょう。
猫の突然死を防ぐには?予防法と兆候を掴むポイント
猫の突然死は、回避のしようがないと考える人もいるでしょう。
しかし、まったく対策がないわけではありません。以下のような方法で、突然死の可能性をある程度下げられます。
- 兆候を理解して異常に気づけるようにする
- 完全室内飼育をおこなう
- 定期検診を受ける
- 普段から栄養バランスに気を付ける
- 迷ったら病院に行く
これらの方法を組み合わせれば、突然死のリスクはある程度コントロールできるでしょう。それぞれ解説するので参考にしてくだださい。
兆候を理解して異常に気づけるようにする
ややむずかしいことですが、突然死の兆候を理解して、異常に気づけるように努力しましょう。これで命が守られるケースもあります。
<突然死の兆候一覧>
- いつもより元気がない
- 咳込んでいる
- 歩き方がおかしい
- 食欲がない
- トイレを失敗している
- 水を飲む量が異常に多い/少ない
- 口で呼吸する
- やたらと鳴くetc.
こういった兆候は、猫が体調を崩している際に現れるものです。また、突然死になりうる病気の症状を含みます。
このような兆候を理解しておきましょう。そしてそれが確認できたら、病院へ連れて行くなどの対処を取り、突然死を防ぎましょう。
完全室内飼育をおこなう
先ほど触れたとおり、完全室内飼育をおこなうのは、突然死および不慮の事故を避けるためにも重要です。外に出なければ、以下のような危険から保護できます。
- 猫パルボウイルス感染症
- フィラリア寄生および感染
- 野生動物との接触
- 自動車との衝突に代表される不慮の事故
病気はともかく、感染症と事故のほとんどを回避できるようになります。
前は猫は嫌いってレベルだったのにスルスルと私の中に入ってきて今や親バカにしてきたので、ラインハルト様は偉大。あ、猫ってこういう生き物なのかーって勉強にもなった。飼うとやっぱり可愛いし、完全室内飼育だと楽。辛い思いをしてる猫は減って行く方向に行って欲しい。#ベンガル pic.twitter.com/1CvBqmOCzH
— ヒロ マサミ (@HERO_WOLFDOG) November 9, 2017
ちなみに完全室内飼育は、非常に楽な飼育方法だとされています。可能であれば、完全室内飼育に切り替えましょう。
定期検診を受ける
定期検診を受けるのも有効です。これにより、突然死の原因となる肥大型心筋症をはじめとした病気を初期段階で見つけられるかもしれません。
定期検診の内容や費用ですが、下図を参照にしてください。
(引用:すずのき犬猫病院)
このように数千円の費用で、身体中をきちんとチェックできます。最低でも年に1回、できれば半年に1回くらいは定期検診を受けさせるとよいでしょう。
普段から栄養バランスに気を付ける
もちろん、普段から栄養バランスに気をつけるのも大切です。
栄養が偏ると、さまざまな病気にかかるリスクが増えます。もちろん、そのなかには突然死の原因になるようなものもあるでしょう。
それを防ぐためにも、栄養バランスに気をつけるのが大切です。
具体的には、以下のような点に注意しましょう。
- 年齢に合ったキャットフードを与える
- 水は十分に飲ませる
- 肥満傾向などがあれば専用のフードを与える
- おやつやスナックを与えて、栄養不足を避ける
- 必要ならサプリメントを与える
ただし肥大型心筋症や心筋梗塞など、一部の病気は遺伝的要因によって発症する病気です。したがって栄養バランスを整えることが、すべてを解決するわけでないので注意してください。
迷ったら病院に行く
そして、「迷ったら病院に行く」姿勢を徹底しましょう。これで疾患を早期に発見し、突然死を避けられる可能性があるからです。
もちろん、「こんなささいなことで、病院に行く必要があるのか?」と思う場面もあるでしょう。しかしそこで来院したことにより、救われる命もあります。
上記動画では、飼い主が猫の「やや元気がない」「呼吸が浅い感じがする」といった微妙な変化を察知し、病院へ連れて行った、という趣旨のレポートです。診断の結果は、突然死の原因になりうる心臓病でした。
もし飼い主が「ちょっと疲れているだけだろう」と片付けていたら、突然死につながったかもしれません。
このように、病院へ連れて行くか、判断に窮する場面には遭遇するはずです。しかしそういうときに、「万が一のことを考えて連れて行く」ことを徹底しておけば、突然死のリスクは下げられるでしょう。
猫が突然死した場合にやること
残念ながら、猫が突然命を落としてしまうこともあります。その場合は、以下のように対応しましょう。
- 可能であれば猫の最期を看取る
- 死亡を確認する
- 猫の葬儀を執り行う
- ペットロス対策を始める
それぞれに関して詳しく解説するので参考にしてください。
可能であれば猫の最期を看取る
突然死ではあるものの、まだ時間が残されている場合は、きちんと看取ってあげましょう。
死の直前は、おそらく寝たきりの状態になると思われます。できるだけそばにいてやりましょう。
上動画のように、そばにいながらコミュニケーションやスキンシップを取りましょう。
また、できる限り写真や動画を残しておくことをおすすめします。これは、飼い主のペットロスによる精神的なダメージを軽減するうえで役立ちます。
死亡を確認する
猫が亡くなったようすなら、死亡したかどうかを確認しましょう。ポイントはふたつあります。
- 呼吸が停止しているか
- 瞳孔の機能が停止しているか
両方とも停止しているなら、死亡していると判断できます。
呼吸の有無を確認するには、お腹の動きをチェックしましょう。停止している場合、お腹が膨らんだり、縮んだりしません。
瞳孔の反応も確認しておきましょう。猫の目にライトを当てて、瞳孔の大きさが変わらないかチェックします。
これで死亡したかどうかを判断できます。しかしその判断に自信を持てない場合は、動物病院で獣医師に診てもらうとよいでしょう。
その後はエンゼルケアをほどこし、遺体を棺に入れます。詳しくは「猫が亡くなったあとでやることとは?葬儀や供養に関して解説」の記事を参考にしてください。
猫の葬儀を執り行う
続いて、猫の葬儀をおこないましょう。これは、火葬業者やペット斎場でおこなうのが一般的。
「近くの地域名+猫+火葬」と検索すると、すぐに見つけられるでしょう。
どのように火葬がおこなわれるのか、大阪府天王寺区の「てんのうじペット斎場」を例として解説します。
(引用:泰聖寺てんのうじペット斎場)
ここではお寺の施設内で、お別れのセレモニーを実施したあと、火葬が実施されます。家族が立ち会うか、拾骨をするかなどは、プランによって異なります。
費用は、20,000 円から30,000円ほどでした。
あわせて読みたい猫が亡くなったあとでやることとは?葬儀や供養に関して解説猫が亡くなったあとでは、きちんと棺に納めてやり、葬儀や供養をおこなう必要があります。今回は、その方法や流れを解説します。猫との最後の時間を大事に過ごしつつ、…
(引用:ボイスマルシェ)
どうしても辛いときは、カウンセラーに相談してみるのもよいでしょう。
猫の突然死に関するよくある質問
本記事では猫の突然死に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
急死とで何が違う? 蘇生することがある? ストレスで突然死することはある?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
急死と突然死で何が違う?
結論からいうと、急死とは、「およそ死亡が予想されていないにもかかわらず、容態が急変して死亡することを示します。
そして突然死は、「急死のなかでも、特に症状の発症から死亡するまでの時間が短いケース」を指すものです。人間でいえば「発病後24時間以内に死亡する」事象が該当するとのこと。
(引用:日本救急医学会)
つまり「急死」というくくりのなかに、「突然死」があるわけですね。
なお「それまで健康だったかにもかかわらず突然に死亡すること」が突然死と誤解されることがありますが、これは誤りです。
蘇生することがある?
結論からいうと、蘇生することはまずありません。ごくごくまれに「生き返った」という伝承が聞かれますが、ほとんどがフィクションだと考えてよいでしょう。
「蘇生することがある」と言われますが、これはおそらく死後硬直を誤って解釈しているものだと思われます。
猫が亡くなったあと、血液が回らなくなり、遺体は少しずつ冷えて硬直していきます。そのとき足がピクリと動いたり、お腹が波打ったりするわけですね。
しかしこれは「生き返った」から起こるのではなく、残念ながら「命が失われている」がゆえの現象です。非常に心苦しいのですが、突然の別れを受け止め、前を向いていかなければいけません。
ストレスで突然死することはある?
ストレスだけで突然死する可能性は、まずないでしょう。もしかしたら驚いた拍子にショック死するケースもあるかもしれませんが、世界的にもほとんど聞かれません。
ただし過度なストレスが猫の寿命を縮めうるのは事実です。
まとめ
本記事では猫の突然死に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- 人間と同じく、猫にも突然死はありうる
- 突然死の最大の原因は、肥大型心筋症である
- その他、脳梗塞や心筋梗塞などで亡くなる場合も
- 不慮の事故や感染症で突然知るケースもある
- 猫の突然死を理解するには、兆候を理解するのが大切
- 完全室内飼育や定期検診も重要
- 「迷ったら病院に行く」という姿勢も大切にしたい
可能性として高いわけではありませんが、突如として猫が命を落とすことはありえます。
本記事で紹介したようなできる限りの工夫で、突然死を避けられるように対策しておきましょう。
あわせて読みたい猫が亡くなったあとでやることとは?葬儀や供養に関して解説猫が亡くなったあとでは、きちんと棺に納めてやり、葬儀や供養をおこなう必要があります。今回は、その方法や流れを解説します。猫との最後の時間を大事に過ごしつつ、…







本記事は一般的な情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。気になる症状が続く場合や判断に迷うときは、早めにかかりつけの動物病院へご相談ください。