2022.05.17
本記事を読んでいる人は、「多頭飼育崩壊が起こったので猫を引き取りしてほしい!」と思っているでしょう。
そんな時は、すぐに市役所へ連絡してください。
「助けて」の声を上げれば多頭飼育崩壊の猫を一旦預かってくれるし、しかも引き取り先まで一緒に探してくれます。
本記事では以下を解説します。
手遅れにならないうちに、猫の引き取りをしてもらえるように動いていきましょう。
もくじ
猫の多頭飼育崩壊が起こったとき、以下3つのステップで動いていきましょう。
これで多頭飼育崩壊の解決、そして引き取りへと動き出せます。
現状を把握するために今の状況が多頭飼育崩壊に該当するのか判断しましょう。
以下のケースにひとつで当てはまるなら、飼育が崩壊していて、市役所に相談する必要があります。
上記の状態に当てはまっているなら、もう飼い主一人でどうこうできる問題ではありません。
一人あるいは家族だけで悩まず、すぐ市役所に電話連絡して現状を伝えましょう。
電話連絡をしたのち、多頭飼育崩壊の現場を調査しにきます。
そこで支援が必要だとされれば後日を日を改めて、猫1匹ずつケージにいれてレスキューしてくれる流れです。
その後は不必要な繁殖が起こらないように不妊手術をおこなった後、自宅に返還されます。
そこで事情を説明すれば現地調査が行われるはずです。
「不妊処置の手術費はどうなるのだろう?ものすごく高額になるのでは?」と思った人もいるでしょう。
通常は1頭あたり30,000円から50,000円の手術費がかかりますが、これでは負担が大きすぎますね。
しかし、たとえば三重県伊勢市では助成金制度を利用できるケースがあり、その場合は1頭あたり2,500円から3,500円で手術を受けさせることが可能です。
(出典:伊勢市)
滋賀県草津市の場合、手術会で不妊処置を受ける際にチケットを配布しており、それを消費すれば費用がかかりません。
お住まいの市町村でも無料もしくは格安で不妊手術が受けられるかもしれないので、一度問い合わせて確認しましょう。
上記までで、「自宅に猫を返還するなら、引き取りはしてもらえないのか?」と感じた人もいるでしょう。
実は市役所自体に受け入れ能力はなく、猫を引き取りしてくれるわけではありません。
ただし市役所は猫の引き取り先が見つけられるように手厚く支援・指導してくれます。 「どこで引き取ってもらえるか」は、後ほど詳しく解説します。
猫の多頭飼育崩壊が起こった場合、以下の施設で引き取ってもらえる可能性があります。
市役所に相談したが対応してもらえなかった、あるいは自力で解決したいと考えるなら、上記の施設を頼りましょう。
生涯にわたって猫を引き取ったり、代わりに里親を探したり、手厚くサポートしてくれる心強い存在です。
いずれの施設でも手続きのステップはおおむね連絡→条件・費用確認→引き取りとなります。
それぞれのステップを4つに分けて詳しく解説するのでご参考ください。
早速NPO法人をはじめとした保護施設に連絡して、「多頭飼育崩壊が起こっているので猫を引き取りしてほしい」と伝えましょう。
そこで引き取って欲しい頭数や猫年齢などを聞かれるので、回答してください。
保護施設が受け入れ可能なケースであれば、そのまま引き取り条件や費用の確認に移ります。
「何十頭の猫がいては引き取りできないのでは?」と思う人もいるでしょう。 たしかに多数の猫たちを一気に引き取れる保護施設は多くありません。
しかし全頭引き取りできなくても、以下の手厚いサポートを受けることは可能です。
「これだけの頭数だと、助けてもらえないのでは…?」と不安に思う人もいるでしょう。 保護施設に連絡すれば、完璧とはいえないまでもさまざまなサポートが受けられるので安心してください。
続いて保護施設が引き取る際に飼い主側へ求められる4つの条件をクリアしているか確認しましょう。
つまり4つの条件を満たすまでトータル28,000円〜50,000円の費用が必要です。
やや厳しい条件ですが、これクリアしていないとすでに保護されている猫の健康を脅かすので、引き取りしてもらえません。
この点については飼い主の責任として乗り越える必要があります。
保護施設による多頭飼育崩壊の猫の引き取りでは不妊手術やワクチン接種の完了が求められます。
しかし何らかの理由で動物病院へ連れて行けない理由があれば、施設が代行するケースもあるので、一度相談してみましょう。
費用については施設ごとでばらつきがあります。
複数施設に問い合わせた結果を総合すると、1頭の引き取りにつき250,000円から500,000円の寄付金が必要です。
高額だと感じた人も多いでしょうが、生涯にわたって保護施設で育てていくとなるとこれだけの費用は必要です。
求められる条件をクリアできたなら、日程調整のうえ猫を施設へ連れて行き、問題なければ引き取りされます。
こちらから出向くのではなく、迎えに来てもらうことも、有償であれば可能です。
上記の形で、NPO法人やボランティアを活用すれば猫を引き取ってもらえます。
猫による多頭飼育崩壊が起きたときは、ひとりで悩まず、ただちに相談して引き取りできるように動いてみましょう。
保護施設だけでなく、猫の里親を募集し引き取ってもらう方法もあります。 引き取りしてもらうまでの手順は以下のとおりです。
この方法で里親を見つけられます。 しかし上記手続きは一匹ずつ、つまり引き取って欲しい頭数分繰り返さなければいけません。
猫の数が多いと相当な手間と時間がかかり、負担も大きくなるので、里親を探すのは数頭分が現実的です。
保健所でも猫を引き取りしてもらうことは可能ですがおすすめしません。
なぜならほとんどがガス室に閉じ込められ、殺処分されるからです。
(引用:西日本新聞)
これは福岡市の東部動物愛護管理センターに設置されているガス室。ここに猫を閉じ込めてフタをし、ガスを注入して処分します。
人間のわがままで殺されるのが可哀想なのはもちろんのこと、自分自身にも深い心の傷が残りますよね。
飼い主と猫の幸せのため、保健所での引き取りだけは避けましょう。
このページでは多頭飼育崩壊の猫引き取りについて、市役所への相談方法や対応内容を解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
猫の多頭飼育崩壊はとても重大な問題ですが、市役所が相談窓口を開いてくれています。
そして引き取りはできないまでも、猫をレスキューしてくれるし、不妊手術も無償また格安で受けれるので心強いですよね。
さらに猫の引き取り先として、NPO法人や動物愛護センター、さらにはボランティア団体もあり、意外にも支援が充実しています。
多頭飼育崩壊に悩んでいる人は、ひとりで悩まず、まずは市役所や各団体へ相談してみましょう。
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