成猫から飼う?子猫から飼う?メリットとデメリットを解説

  • 猫を飼うなら成猫か?
  • やはり子猫から飼ったほうがよいか?
  • このような悩みを持っている人は多いのではないでしょうか?

成猫と子猫、どちらを飼育するか、よく聞かれる悩みです。

結論からいうと、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。うち、自身にフィットするほうを選択するのがよいでしょう。

そこで本記事では成猫と子猫、それぞれを飼育するメリットとデメリットを解説します。

子猫と成猫どちらを飼うか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

成猫から飼うメリット

成猫から猫を飼うメリットとして以下が挙げられます。

  • 子猫期のむずかしい時期を避けられる
  • 性格が形成されきっている
  • 健康状態が安定している
  • 最初から留守番ができる

特に子猫期を避けられるのは重要です。

また性格や健康状態が安定しているのも魅力的です。それぞれのメリットを詳しく解説するので参考にしてください。

子猫期のむずかしい時期を避けられる

まず、子猫期のむずかしい時期を避けられるのは大きなメリットです。

子猫から飼い始めた場合、乳児期の子育てに近い負担が生じます。

数時間置きにミルクを与える、離乳食を作る、体調を崩さないように常に見守るといった配慮が必要になるでしょう。

さらにトイレのしつけなども教える必要があります。

子猫はかわいいものですが、その時期の世話は決して簡単なものではありません。この時期を避けられるのは、「寂しい」といった意見はあれど、重要なメリットだといえるでしょう。

性格が形成されきっている

性格が形成されきっているのも、成猫を選ぶメリットです。

猫の性格は、遺伝によって個体ごとに決まっています。またどのような性格を継承しているか、成猫になるまではわかりません。

おとなしい猫種に属する猫でも、成猫時には活発な性格になったり、攻撃的になったりすることがあります。その性格に戸惑うこともあるでしょう。

しかし最初から成猫であれば、それ以上大きく性格が変わることはありません。したがって、自身にあったタイプの猫を選ぶことが可能。

これも成猫を飼育するうえでの大きなメリットになります。

健康状態が安定している

健康状態が安定しているのも大きなメリットです。

子猫期は心身ともに成熟しきっておらず、少々のトラブルで体調を崩したり、病気を発症したりします。時には命を落としてしまうことも。

 

しかし成猫の段階では、すでに健康状態が出来上がっています。体も強くなり、免疫も鍛えられ、多少のことで体調を崩すことはありません。これも非常に大きなメリットになります。

最初から留守番ができる

成猫の場合、早い段階で留守番ができるのも、大きなメリットになるでしょう。

子猫の場合、成猫期を迎えるまでは、一頭で留守番させるのは現実的ではありません。最悪の場合、何らかの要因によって命を落とすことすらあります。

しかし成猫であれば、一頭で過ごすことにも慣れているため、留守番することが可能です。

外出の機会が多い人にとっては非常に大きなメリットといえるでしょう。

それでも留守番ができるのは1日が限界

ただし、留守番ができるといっても、おおむね1日が限界と考えましょう。

猫は比較的留守番をするのが得意です。しかし2日、3日も一頭にすると、寂しさなどから強いストレスを感じるでしょう。

また食事や水などの問題も出てきます。その点を踏まえれば、留守番ができるのは、おおむね1日までとなるでしょう。

そのほか留守番の問題に関しては、以下の動画が参考になります。

【成猫から飼育するデメリット一覧】

一方で成猫から飼育するデメリットとして以下が挙げられます。

  • 懐くまで時間がかかる
  • 子猫期の成長を見られない

まず、懐くまで時間がかかるのが問題になります。すでに誰かに育てられているため、しばらくはその人物に頼るでしょう。

同じくらい信用されるまで、しばらく時間がかかります。

そして最大のデメリットとして、メリットの裏返しになりますが、子猫期の成長を見られない点が挙げられます。もっとも愛くるしいとされる時期をともに過ごせないのは、やはり寂しいものがあるでしょう。

子猫から飼うメリットとデメリット

続いて子猫から飼育する場合のメリットとデメリットを解説します。主なところで以下が挙げられるでしょう。

  • 子猫期の飼育を経験できる
  • 一緒にいられる時期が長くなる
  • より強い信頼関係を構築できる

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

子猫期の飼育を経験できる

まず、子猫期の飼育を経験できるのは大きなメリットです。

この時期に世話をするのはたいへんです。夜通しミルクを与える、外出せずじっと見守るといった取り組みが求められるでしょう。

しかしこの時期の子猫は非常に愛くるしく、成長の喜びを存分に感じられます。

この経験に価値を見出せるなら、子猫を飼育することには大きな意味があるでしょう。

一緒にいられる時期が長くなる

一緒にいられる時期が長くなるのも、大きなメリットです。

成猫から引き取った場合、当然ながら生活をともにできる時間は短くなります。

しかし子猫の場合はその懸念は必要ありません。生まれてから生涯を終えるまでの時間を共有できます。

一般に猫の寿命は15年ほど。

(引用:一般社団法人ペットフード協会-令和3年全国犬猫飼育実態調査結果

子猫から飼育したなら、この期間の大部分をともに過ごせるようになります。

より強い信頼関係を構築できる

またより強い信頼関係を構築できるのもメリットになります。

子猫から育てた場合、母親代わりとなり、食事やトイレの世話をすることになります。

それだけに子猫からは、全幅の信頼を置かれるようになるでしょう。母猫同様の信頼を得られるはずです。

そのような関係を構築できたなら、飼いも満足感や幸福感を感じられるでしょう。

このように強い信頼関係を結べるのは、子猫から育てた場合ならではのメリットといえるでしょう。

【子猫から飼育するデメリット一覧】

一方で、子猫を飼育するメリットとして以下が挙げられます。

  • 比較的むずかしい子猫期の世話が必要になる
  • トータルの飼育費用がかさむ
  • 全盛期の活発な活動に悩まされることがある

やはり、子猫期のややむずかしい世話がネックになります。そのたトータルの飼育費用がかかる、元気すぎて困らされるといったデメリットもあります。

子猫を飼育することにはそれなりの手間やお金がかかりますが、それでも子猫を飼育するべきか、ゆっくりと検討してみましょう。

成猫を新たに迎え入れる際の準備

ここでは、成猫を新たに迎え入れる準備に関して解説します。最低限、以下の取り組みは実施する必要があります。

  •  猫グッズをそろえる
  •  怪我や破損の原因になるものを片付ける
  •  誤食しないようにする
  •  脱走経路を封鎖する
  •  風呂場やランドリーに立ち入れないようにする

これらがきちんとできていれば、まず問題ありません。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください

なお子猫を引き取る場合の準備と育て方は、子猫の餌やりはどうすればよい?種類・分量・回数などを一斉に解説で解説しています。そちらを読んでもらえれば十分に世話をすることが可能です。

猫グッズをそろえる

まず、以下の猫グッズはすぐにでも揃える必要があります。これがないと、猫を安全に育てられません。

  • ケージを/10000円
  • トイレ(大きめ)/5000円
  • 猫砂/1000円
  • フード/1500円
  • 食器/500円
  • キャリーバッグ/5000円
  • 寝床/0円

<合計23000円>

フードに関しては、年齢に合ったもの選ぶようにしましょう。

またドライフード(いわゆるカリカリ)だけではなく、缶詰やチュールなども購入しておくとよいでしょう。

寝床に関しては、意外とこだわる必要がなく段ボールに毛布を敷いたものでかまいません。

ただしケージがあるなら無理に用意する必要はないでしょう。

このような簡素な寝床でも、猫はおおいに満足します。ただ、余裕があれば猫用ベッドなどを購入するとよいでしょう。

怪我や破損の原因になるものを片付ける

まず、怪我の原因になるものを片付けましょう。

基本的には、「猫が触ると落ちてしまいそうなもの」をしまっておきます。

たとえばテーブルの上に飾った花瓶などが挙げられるでしょう。パソコンなどの電子機器も片付けておきたいところ。

特にケーブルがついているものに関しては、破損のみならず怪我につながることがあります

私たちが知るケースでは、ケーブルに対してじゃれていたら、上から重量2kgほどのスピーカーが落ちてきて、首の骨を折った、という事故がありました。

猫は好奇心旺盛で、あちこち触りたがります。仮に触られても問題がないように、可能な限り配慮しましょう。

誤食しないようにする

誤食、つまり食べてはいけないものを食べてしまわないように環境を整理しましょう。

  • 人間の食べ物は戸棚や冷蔵庫ににしまう
  • 観葉植物は外に出すなどして隔離する(植物の種類によっては毒性がある)
  • 輪ゴムや竹串などの小さなものを片付けておく
  • その他、猫が飲み込みうるサイズものを片付ける

食べ物だけでなく、無機物なども誤食するしうるので対策が必要です。

飲み込めそうなものは、できる限り片付けるようにしましょう。

なお観葉植物に関しては、猫が食べても問題がないものもあります。

こちらの動画が参考になるでしょう。

関連記事▶︎保護猫引き取り後に慣れるまでの期間は?正しいステップとコツを解説

脱走経路を封鎖する

脱走経路を封鎖するのも、非常に重要です。

まず、窓の鍵はきちんとかけるようにしましょう。賢い猫だと、引くか押すかして脱走することがあります。

一見届きそうにない天窓が脱走経路になることも。これもきちんと施錠しましょう。

あとは少し大掛かりですが、以下のような対策も実施しましょう。

  • ベランダに脱走防止用のネットを張る
  • 玄関に柵をつける
  • 家族に、「猫が脱走しないようにドアを開閉すること」をきちんと伝える

上記のような対策が完了するまでは、「ある一部屋からは出ないようにする」「ケージに入れておく」といった形で、脱走を防止するのがおすすめ。

また後述するように、脱走しても追跡できるよう、GPS付き首輪を導入するのもおすすめです。

風呂場とランドリーに立ち入れないようにする

続いて、、猫が風呂場とランドリーに立ち入れないようにしましょう。

浴槽での溺死、そして「猫が入っていることに気づかず、洗濯機を回してしまう」事故を防ぐためです。

この手の事故は実際に起こっており、その危険性に関してある獣医師がX(旧Twitter)で注意喚起し、多くの関心を集めました。

(引用:神戸新聞

猫は泳ぎが苦手です。また、稼働する洗濯機に巻き込まれたらまず助かりません。こういったことがないよう、風呂場とランドリーには立ち入れないように、柵を設ける、施錠するなどして対策しましょう。

また洗濯機を回す際は、猫が入り込んでいないか確認するのも大切です。

成猫から猫を飼うことに関するよくある質問

本記事では、成猫から猫を飼うことに関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。

  • 成猫の里親になるのはむずかしい?
  • 何歳からが成猫になるか? 保護猫を飼育する場合
  • どうすればよいか?
  • 多頭飼育になる場合どのような準備が必要?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

成猫の里親になるのはむずかしい?

決してむずかしくはありません。成猫の里親を求める団体や個人は数多くあります。SNSで探す、市区町村に問い合わせるなどすれば、ただちに候補は見つかるでしょう。

 

このような募集が数多く見つかるでしょう。

その後の飼育に関しても、子猫と比較すれば容易になります。すでに性格や健康状態が落ち着き、トイレのしつけや去勢・不妊手術なども住んでいるケースが大半です。

それらを踏まえれば、成猫の里親になるのは、おどろくほどの困難がともなうわけでありません。

なお私たちねこほーむでも、現在預かっている猫たちを引き取ってくれる里親さんを募集しています。興味がある方はぜひご相談ください。

里親に立候補する

何歳からが成猫になるか?

一般的に1歳に達すると、成猫と考えて問題ありません。性格や体格などは、その時点でほぼ確定します。

その後、7歳くらいまでが成猫期、それ以降がシニア期と解釈するのが一般的です。

なお同じ成猫でも、生活のようすに違いがある点は理解しておきましょう。

1歳から4歳くらいは全盛期にあたり、高い運動能力と強い好奇心を発揮します。4歳くらいからは、体が元気ではあるものの、少し落ち着いて過ごすようになります。

そのあたりを踏まえておくと、今後の世話が少しやりやすくなるでしょう。

保護猫を飼育する場合どうすればよいか?

保護猫を飼育する場合、まずは動物愛護団体などに連絡しましょう。

里親を必要としている猫がいれば、面談のうえ引き取れる可能性があります。

この点は保護猫引き取り後に慣れるまでの期間は?正しいステップとコツを解説で詳しく解説しているので参考にしてください。

なお保護猫は、たいていの場合ワクチン接種と去勢・不妊手術を終えているため、飼育を始めるまでのハードルはやや低くなります。

多頭飼育になる場合どのような準備が必要?

多頭飼育に関しては、先住猫、新入猫両方に相当なストレスが生じます。ですが、基本的に先住猫のほうが負担が大きいと考え、ご飯から可愛がる順番、すべてにおいて優先される状況を作りましょう。

また猫の社会では、「先住猫のほうが、新入猫よりずっとえらい」という完全な縦の関係性が存在します。それを理解せず、新入猫を優先すると、先住猫は強烈なストレスと不快感を感じるでしょう。

十分に配慮できていないと、以下のようなことが起こります。

何をするにしても、先住猫を優先するように徹底してください。

まとめ

本記事では成猫から猫を飼うことを中心に解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 成猫と子猫、どちらにもメリットデメリットがある
  • 成猫なら、子猫期の飼育を避けられるのがメリット
  • 性格や健康状態が安定しているのもポイント
  • ただし子猫期の飼育を経験できないのはやや寂しいところ
  • 子猫は、その時期の飼育を経験できるのが最大のメリット
  • ただし飼育費用がかさむなどのデメリットはある
  • 成猫を新たに迎えるには、十分な準備が必要

成猫、子猫、どちらを飼育すべきか、明確な答えがあるわけではありません。

ただ「子猫期の子育てを得るかどうか」を基準に考えれば、おおむね後悔のない選択ができそうです。

またいずれにせよ、新しく猫を迎え入れるにあたり、十分な準備が必要になります。そのうえで安全な環境で育てられるようにしましょう。

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