子猫がミルクを飲まないときはどうすれば?正しい作り方と飲ませ方も解説

  • 子猫がミルクを飲まず困っている
  • どうしたら飲んでくれるのだろうか?
  • そもそも無理に飲ませる必要はあるのか?

本記事を読む人はこのように思っているでしょう。

子猫がミルクを飲まないことにはさまざまな原因が考えられます。ただ、ほとんどの場合多少の工夫で、元気よく飲むようになるでしょう。

また無理飲ませる必要ないものの、子猫は少し栄養が足りないだけで体調を崩します。したがって、たくさんミルクを飲むように工夫する必要はあります。

本記事ではミルクを飲まないときの対処法を解説。あわせて正しい作り方や与え方なども解説しているので参考にしてください。

子猫がミルクを飲まない場合の原因は?対処法を解説

子猫がミルクを飲まない原因としては、主に以下が挙げられます。

  • トイレに行っていない
  • ミルクの温度が合っていない
  • ミルクが好きではない
  • 体温が低い
  • 哺乳瓶が合っていない

これらに該当しないこともありますが、ほとんどの場合いずれかが原因でしょう。

それぞれの解決方法を解説します。

トイレに行っていない▶︎お腹を叩いて排泄をうながす

まず、トイレに行っていないならミルクを飲まないことが多々あります。

お腹が苦しくて、飲む余裕がないわけですね。

しかし子猫のころは排泄に必要な筋肉が発達しておらず、自分でうまくトイレができません。そんなときは、濡れティッシュでお知りの部分をトントンと叩いてあげましょう。

そうすると、排泄に必要な筋肉が刺激され、上手にトイレができます。これに関しては以下動画が参考になります。

(引用:うんむぎはちむーの保護猫シェルター

温度が合っていない▶︎ミルクの温度調整をする

温度が合っていないときは、再度温度を調整してみましょう。冷たすぎても、熱すぎても嫌がります。

温度計があるなら、50度前後で調整しましょう。

なお体温計は、ほとんどの場合42度までしか計測できません。体温計の故障の原因になるのでやめておきましょう。

ない場合は、手の甲にミルクを一滴垂らします。それで「ほのかに温かい」と感じられるなら適性な温度に調整できています。

そのミルクが好きではない▶︎別メーカーのものか代用品を与える

そのメーカーのミルクが好きではないのかもしれません。可能であれば別メーカーのものを与えてみましょう

そのミルクすら飲まないときでも、代用品であれば飲む可能性があります。以下のものが自宅にあれば与えてみましょう。

  • 無乳糖牛乳(後述のとおり普通牛乳は避ける)
  • 豆乳
  • 砂糖水
  • スキムミルク

無乳糖牛乳や豆乳はもちろんですが、猫は砂糖水を好みます。

スキムミルクとは、普通牛乳から脂肪分だけを取り除いたもの。脱脂粉乳という名前で販売されていることもあります。

(引用:日産商事株式会社

深夜でもドラッグストアなどで販売されている可能性があります。一度探してみましょう。

関連記事▶︎子猫用ミルクはどこに売ってる?代用品と正しい与え方を解説

牛乳は飲ませてはいけない

誤解されがちですが、子猫に対して普通牛乳を与えてはいけません。普通牛乳とは、たとえば「雪印メグミルク」のような、一般に「牛乳」と呼称されるものです。

(引用:雪印メグミルク

人間の飲む牛乳には乳糖が多分に含まれており猫はこれを消化するのが得意ではありません。

その結果、下痢などの症状を呈する可能性があります。それ以上に重大な疾患の原因になることもないとは言い切れません。

ミルクを与える場合は、かならず「猫専用」のものを選びましょう。ただし例外として、「無乳糖」とされている牛乳のみ、使用することが可能です。

体温が低い▶︎毛布などで体を温める

体温が低いから、ミルクが飲めないかもしれません。

子猫は寒さに弱く、少し体が冷えただけて急激に活動強度が低下します。また、食欲も基本的にはおさえられてしまうようす。これでは元気よくミルクを飲むことはできません。

体温が低いと思われる場合、子猫を毛布に包むなどして、体を温めましょう。適切な体温に戻れば、食欲の回復が見込まれます。

また、普段からエアコンなどで、寒さを感じない環境を整えるようにしましょう。

ストーブなどは、やけどの可能性があるため、使用には注意が必要です。

哺乳瓶が合っていない▶︎別な哺乳瓶かスポイトを使う

ミルクではなく、哺乳瓶が合っていないことがあります。先端が口のなかでおさまらない、吸う力が弱くて吸えない、といった可能性があります。

そんなときは別な哺乳瓶を試してみましょう。基本的に小さめのものに切り替えるのがおすすめ。

またスポイトを活用するのも有効です。

(引用:DAISO

これらは100均などで当たり前に購入できます。

スポイトでミルクを吸い上げ、一滴ずつ、下に垂らすようにして与えましょう。そうすると無理なく飲めるはずです。

それでも飲まないなら動物病院へ

ここまでやっても飲まないなら、何らかの疾患や体調不良が考えられます。子猫の時期はさまざまな病気にかかりやすく、以下の病名が疑われます。

  • 上部気道疾患
  • 感染症
  • 消化器疾患
  • 口内炎

またミルクを飲まずにいると低血糖症になる可能性があります。飲むようすがないときは、大事を取って動物病院へ連れて行く考えを持っておいたほうがよいでしょう。

子猫のミルクに関する基本をおさらいしよう

上記では子猫がミルクを飲まないときにできる工夫に関して解説しました。いくつか試せば、ミルクを飲むようになるでしょう。

ただしこの機会に知っておいてほしいのが、子猫にミルクをあげることには、それなりの知識が必要である点。それを知っておかないと、体調不良を招いたり、発達に大きな影響を与えたりするかもしれません。

そこで今回は、ミルクに関して以下の点を解説します。

  • 子猫用のミルク
  • 頻度と分量
  • 時間

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

子猫用ミルクの種類

子猫用ミルクの種類は、液体と粉末、ふたつあります。

液体タイプは温めるだけなので、作るのが楽です。最近のものは常温保存でも問題ありません。しかし一度開封すると劣化しやすく、捨てざるを得ないケースも。

粉末タイプは、作るのはやや面倒ですが、封を開けたあとも長持ちするのがメリットです。

要は手間と保存性どちらを取るかですが、これは飼い主の都合に合ったほうを選べばよいでしょう。なお、どちらのタイプも栄養成分に大差はありません。

ミルクを与える回数と分量

ミルクを与える回数と分量は、月齢によって調整する必要があります。下図を山椒にしてください。

生後1ヶ月は、とにかく頻繁にミルクを与える必要があります。飼い主にも負担がかかりますが、この1ヶ月だけは何とか乗り切りましょう。

ミルクを与える時間

ミルクを与えるべき時間は特別決まってはいません。

それよりも上述した日齢に合わせた回数を、ある程度規則的に与える必要があります。

つまり、夜間にもミルクを与えなければいけません。多少間隔が空いてしまう程度なら問題はないですが、「一晩中何も与えなかった」といったことがないようにしましょう。

正しいミルクの作り方と与え方は?コツと注意点を解説

子猫のミルクは、正しく作り、そして適切な方法で与える必要があります。

それをおさえておけば、「ミルクを飲まない」という問題は起こりにくくなるでしょう。

具体的な流れは以下のとおりです。

  • ミルクを作る
  • トイレを済ませる
  • うつ伏せの状態にする
  • ミルクを飲ませる
  • 満腹かどうか確認する

満腹かどうかまで確認するのが大切なポイント。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

ミルクを作る

まず、ミルクを正しい順序で作りましょう。

  1. 哺乳瓶をきれいに洗う
  2. ミルクを50度あたりまで温めて、哺乳瓶に入れる
  3. ミルクを手の甲に落として、熱すぎないか確認する
  4. 時間をおかずに、ただちに与える

まず、哺乳瓶はかならず洗うようにしてください。これは雑菌を洗い落とし、感染症などをリスクを減らすうえで欠かせません。一方で洗剤などをすすぎ落とさないように注意してください。

またミルクが冷えると飲まないケースがあるので、時間をおかずに与えるようにしましょう。

トイレを済ませる

続いてトイレを済ませしょう。これをやっておかないと、子猫も「飲みたくても飲めない」状態になるので注意してください。

ただし子猫の場合、排泄にかかわる筋肉が発達していないため、補助をする必要があります。

上動画のように、お尻の辺りを濡れティッシュでトントンと叩きます。そうすると、関連する筋肉が刺激され、排泄するようになります。

これで、ミルクを飲む準備がの整いました。

うつ伏せの状態にする

ミルクを与える姿勢はさまざまありますが、おすすめはうつ伏せの状態にすることです。

この姿勢にすると、体をおさえやすく、手足もばたつきません。

ミルクを飲ませる

うつ伏せの姿勢のまま、哺乳瓶やスポイトを口に近づけましょう

そして、口の中で少し垂らします。そうすると、元気よく飲み始めるはずです。

また、哺乳瓶やスポイトを飲みやすそうな角度に調整するとよいでしょう。そうすると先述の動画のような、安定した姿勢になります。

またうつ伏せにしたことで、ミルクが上から下へと自然に流れるようになります。こうすることで、ミルクが気管に入るなどの失敗を避けることも可能。

満腹かどうか確認する

最後に、猫が満腹になったかどうか確認しましょう。以下のようなしぐさがあれば、それ以上ミルクを与える必要はありません。

  • 哺乳瓶やスポイトを向けてもそっぽを向く
  • 口周りにミルクが付着したり、溢れたりしている
  • 明らかに眠たそうにしている

基本的に「もういらない」という意思表示のようなしぐさが出た時点で、満腹の状態です。

なお、ミルクの与え過ぎには注意しましょう。もちろん十分な栄養は必要ですが、飲み過ぎろつ消化器官に大きな負担がかかってしまいます。

猫とミルクに関するよよくある質問

本記事では猫とミルクに関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。

  • 何歳までミルクを飲ませるの?
  • ミルクを飲まなくても元気なら飲ませなくてもよい?
  • 飲まないのに鳴いているのはなぜ?
  • ミルクを飲むときに暴れてしまうときはどうすればよい?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

何歳までミルクを飲ませるの?

一般的に、ミルクが必要なのは生後1ヶ月から1ヶ月半です。

ただし生後3週間目あたりから離乳食を混ぜ、少しずつ比率を逆にして行きます。離乳食のみの食事になったら卒乳となるわけですね。

ただし子猫によっては、ミルクのほうを好むことがあります。また離乳食になかなか慣れないこともあるでしょう。

その場合は、生後1ヶ月半を過ぎても、引き続きミルクを与えてもかまいません。ただし長期にわたって離乳食の比率が増えない場合は、何らかの疾患である可能性も。

その場合は早期に動物病院へ行くようにしましょう。

ミルクを飲まなくても元気なら飲ませなくてもよい?

元気かどうかにかかわらず、ミルクを与える必要があります。

たとえ体調がよさそうに見えても、必要な栄養を摂取できなければ、いずれ体調を崩すでしょう。もしくは発達に支障が出るかもしれません。

したがって、元気かどうかにかかわらず、時間が来たらミルクを与えるようにしましょう。回数と頻度を下図に示すので参考にしてください。

飲まないのに鳴いているのはなぜ?

飲まないのに鳴いているなら、「飲めないが、お腹は空いている状態」だと考えましょう。

そもそも子猫の時期は、とにかくたくさんのミルクを必要とします。与える間隔をきちんと空けているなら、「お腹がいっぱい」といのはまずあり得ません。

したがって、何とかして飲めるように工夫する必要があります。冒頭でも触れたとおり、ミルクや温度を変えたり、スポイトを使ったりして、必要な栄養を与えられるようにしましょう。

そういった工夫によっても飲めないようなら病気が疑われるので、動物病院へ連れて行きましょう。

ミルクを飲むときに暴れてしまうときはどうすればよい?

ミルクを飲むときに暴れてしまうなら、やはりなんとか落ち着かせる必要があります。

もし仰向けにしているなら、うつ伏せにしてみましょう。そうすると、体を固定しやすく、また手足もばたつきにくくなります。

そのほか体を撫でたり、顎を触ったりすると、少し落ち着くかもしれません。

基本的に暴れるといっても、ミルクを飲むことに慣れていないだけで、しばらくすればおとなしく飲む習慣が身に付きます。この点に関してはあまり心配する必要はありません。

まとめ

本記事では、子猫のミルクに関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 子猫がミルクを飲まない原因は、「トイレに行っていない」、「温度が合っていない」などが考えられる
  • 体温の低下や、ミルクの好き嫌いであることも
  • それぞれ少しの工夫でクリアできるのでひとつずつ試すこと
  • ミルクは日齢によって回数や分量を変える必要あり
  • ミルクを飲ませるときは、うつ伏せの姿勢がもっとも安定する
  • 満腹かどうかの確認も忘れずに

子猫がミルクを飲まないと、やはり心配になるでしょう。しかしほんの少しの工夫で元気に飲むようになるはず。

また正しい作り方や飲ませ方をおさえておけば、よりスムーズにミルクを与えられるでしょう。

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