一人暮らしで猫を飼うのは可能?事前の準備と暮らし方について

  • 一人暮らしで猫を飼うのは可能か?
  • 飼育するために何を準備すればよいか?
  • どうやって育てていけばよいか?

このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?結論からいえば 一人暮らしでも猫を飼うことは可能です。

賃貸でも近年は「ペット可」の物件が台頭しており、猫を飼育するハードルは下がってきているでしょう。

とはいえ猫を飼育するためにはそれなりの知識や準備が必要となります。

そこで本記事では、一人暮らしで猫を飼う場合に知っておくべきことや事前準備などに関して解説します。猫を飼いたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

一人暮らしで猫を飼う場合に知っておくべきこと

まずは一人暮らしで猫を飼う前に、以下3つについて理解しておきましょう。

  • お金がどの程度かかるか
  • 猫を飼うメリットとデメリットは何か
  • 一人暮らしに向いている猫種は何か

これを知っていれば、より安心して猫を飼育できるようになります。また共に暮らすうえでの楽しみも増えるでしょう。

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

【お金】一人暮らしで猫を飼う場合の費用は年間8万円ほど

楽天インサイトの調査によれば、猫の飼育にかかる費用は月額6,673円でした。

年間に換算すると、およそ8万円ほどとなります。このように考えれば、よほど収入が少ないケースをのぞいて、問題なく飼育できるでしょう。

(引用:楽天インサイト

ただし飼育が始まって数ヶ月は、ワクチン接種や去勢手術などにかかる費用がかかります。いわゆる初期費用です。この点に関しては以下の記事で解説しているので参考にしてください。

関連記事▶︎猫を飼い始めるときにすべき準備は?必要なものと環境を解説

その後も、怪我や病気があった場合には治療費や診察料もかかります。かならずしも平均額どおりに収まるわけでない点に注意しましょう。

【暮らし】猫を飼う場合のメリットとデメリット

猫を飼う場合のメリットは多々あります。これまでに飼育経験がある、あった人の意見を参考にする限り、以下が主だったメリットととなります。

<メリット>

  • 日常生活が豊かになる
  • 交友関係を広げられる
  • 比較的軽い負担で飼育できる
  • 生活習慣が整う
  • 寂しさを和らげられる

特に生活が豊かになったことを喜ぶ声は多々聞かれました。また猫の生命を守る責任が生じたことから、生活習慣が整ったと述べる人も。

一方で猫を飼育することには以下のデメリットもあります。

<デメリット>

  • 旅行などに行きづらくなる
  • 家が汚れやすくなる
  • 匂い対策が必要になる  

一人暮らしの場合、旅行や外泊との兼ね合いがむずかしくなります。猫は長い留守番に向いておらず、長期での外出は控えざるを得ません。

ただし留守の間面倒を見てくれる人がいるなら、このデメリットは解消することが可能です。

またどうしても家が汚れたり、猫の匂いが染み付いたりするのは避けられないでしょう。

【猫種】一人暮らしでの飼育に向いている猫種

以下の猫種は、一般的に一人暮らしでの飼育に向いているとされています。

  • スコティッシュフォールド
  • ブリティッシュショートヘアー
  • マンチカン 
  • シャム猫
  • アメリカンショートヘア

これらの種類は比較的高い独立心とストレス耐性を有しています。

また心身ともにタフであり、多少のことでは体調を崩しません。見た目もよく、スコティッシュフォールドなどは国内でも高い人気を誇ります。

一人暮らしでは、留守番してもらう必要があるのですが、上記の猫種ならある程度その環境に適応しやすいです。

見た目の好みとの兼ね合いもありますが、まずは上記のリストから検討するとよいでしょう。

【補足】猫を飼うと後悔する?

一人暮らしで猫を飼って後悔する人もいます。

特に、想定していたよりも世話やコミュニケーションがたいへんなことに、後悔を感じるケースが多いようです。

このことを踏まえれば、きちんと相手をしてあげられるかどうか、確認してから飼育するのが重要です。実際にどのような世話が必要になるのか後ほど解説するので参考にしてください。

一人暮らしで猫を飼う前の準備

一人暮らしで猫を飼う前に、準備することが多々あります

  • 猫用グッズを買い揃える
  • 生活環境を整える
  • 脱走できないようにする
  • ある程度の余剰資金を用意する

準備をきちんと済ませていないと、あとで大きな問題が起こることもあります。それぞれの準備を解説するので参考にしてください。

猫グッズを買い揃える

まずは猫グッズを買い揃えましょう。どこまで揃えるかは人によりますが、最低限以下は必須となります。

  • キャリーバッグ
  • 爪研ぎ
  • クッション
  • 猫用のおもちゃ
  • 食器
  • キャットフード
  • 猫のおやつ
  • 猫砂

これだけ揃えておけば困ることはまずありません。このグッズは、10,000円から20,000円ほどで揃えられます。

余裕があれば、ペットカメラ、自動給水機、キャットタワーなどを買い揃えておくとよいでしょう。

子猫を飼育する場合に必要なもの

なお子猫を飼育する場合、上記とは別に以下のグッズも必要になります。

  • 子猫用ミルク
  • シリンジ
  • 子猫用

ミルクを与える必要があるので、それに関連したグッズを揃える必要があります。

なおシリンジとは以下のようなものを指します。

これでミルクを汲み上げ、口に直接与えていきます。価格は数百円程度。

ミルクを与えるときに非常に便利なのでぜひ買い揃えておきましょう。

生活環境を整える

また、生活環境も、猫との共生を前提としたものに整える必要があります。

  • 高低差を作る
  • コードにカバーをつける
  • 食べ物を隠す
  • 落下物を取り除く
  • 動物病院がどこにあるか確認する

まず、家財の配置などを工夫して高低差を作りましょう。こうすれば、猫にとって重要な運動の機会を提供できます。

また感電を防止するため、電源コードにカバーをつけたり、誤食を防ぐために食べ物を隠したりするのも重要。

そして動物病院がどこにあるかも確認しておきましょう。緊急時にすみやかに受診できるようになり、万が一の危機も乗り越えやすくなります。

脱走できないようにする

猫が脱走してしまわないよう、対策するのも重要です。具体的に以下のような工夫が有効です。

  • ベランダに脱走防止用ネットを張る
  • 天窓など、脱出経路になりそうな場所は全て施錠する
  • 玄関を開閉する際は、隙間から出て行かないように徹底する

脱走防止用ネットとは、以下のようなものを指します。

これを張り付けて、ベランダからの突然の脱走を防止しましょう。

なお玄関の開閉には特に注意が必要。たとえば帰宅時、鍵を開けようとしていて、猫が出ようと身構えている場合、高い確率で脱走しています。

そもそも玄関に直通している空間に入らないようにするなどして工夫しましょう。

ある程度の余剰資金を用意する

また猫に何かがあったときのため、ある程度の余剰資金を用意しておくとよいでしょう。

猫も人間と同様に、突然の怪我や病気に見舞われることがあります。

たとえば遊んでいるときに足をくじく、猫特有の疾患を発症するかもしれません。特に猫は腎臓の問題を抱えやすく、これは若い猫も例外ではありません。

そのような事態に陥った場合、動物病院での治療や診察が必要になります。このとき、猫の状態によっては数万円単位の費用がかかることも。

したがって急な治療費や診察料を支払える程度の余剰資金は、あらかじめ用意しておきましょう。

クレジットカードを発行しておくなどの手段もあります。

一人暮らしで猫と暮らす場合のポイントと注意点

実際に猫との暮らしが始まってからも、いくつかのポイントと注意点を意識する必要があります。

  • 誤嚥と誤食に気をつける
  • 脱走しないように徹底する
  • 毎日コミュニケーションを取る
  • 複数日での外出はなるべく控える
  • 模様替えはなるべく控える

日常生活を楽しみながら、このような点を意識しておきましょう。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

誤嚥と誤食に気をつける

まず誤嚥と誤食が起こらないように気をつけましょう。

猫は好奇心、食欲ともに旺盛な生き物です。小さなものを触って口に入れたり、戸棚を漁って盗み食いしたりするのも珍しくありません。

たとえば焼き魚を食べてしまった程度ならさほど大きな問題はありません。

しかし無機物や猫にとって禁忌となる食物を飲み込んだ場合、生命の危機に陥る可能性もあります。

したがって誤嚥や誤植が起こらないように、整理整頓、戸締り、食べ物の管理を実施するのが重要です。

脱走しないように徹底する

先ほども述べましたが、脱走しないように徹底するのも重要です。

猫が一度外に出てしまうと、事故に遭ったり、帰り道を忘れて戻って来れなくなったりするかもしれません。以下の方法で、そのようなトラブルが起こらないように徹底しましょう。

  • ベランダにネットを取り付ける
  • 脱走防止用の柵を設置する
  • 玄関を開閉する際、逃げ出さないようにする
  • 天窓や内窓など、脱出経路になりうる部分はすべて施錠する

脱走防止用ネットとは、以下のようなものを指します。

特に心配なのが、玄関やベランダを開閉した際、うっかり逃してしまうケースです。これを防ぐためには、「玄関が隣接する空間にさえ入らせない」といった工夫が有効となるでしょう。

毎日コミュニケーションを取る

猫は独りでいることを好みますが、そうはいっても飼い主による愛情は必要です。できるかぎり毎日十分なコミュニケーションを取るようにしましょう。

コミュニケーションといってもさほどむずかしいことではありません。体を撫でたり、じゃれあったり、話しかけたりするだけでも、猫は十分な愛情を感じられます。

一方で猫は相手をしてもらえないと、機嫌を損ねたり、体調を崩したりすることがあります。特に子猫期の愛情不足は性格の形成に悪い影響を与えることも。

そのようなことがないように、毎日十分なコミュニケーションを取るようにしましょう。

複数日での外出はなるべく控える

猫の年齢などにもよりますが、複数日での外出はなるべく控えるようにしましょう。

できれば外泊しないことが望ましいです。やむをえず一泊以上外出する場合は、誰かに代わりに面倒を見てもらうなどの対策を取りましょう。

ペットホテルなどの宿泊施設を利用する方法もあります。

猫専用ペットホテルのヌーノクラブ高円寺店 ケージフリーで猫ちゃんも安心お泊り

猫専用ペットホテルのヌーノクラブ高円寺店 ケージフリーで猫ちゃんも安心お泊り

(引用:nuno.club

詳しくはこちらの記事で解説しているので参考にしてください。

関連記事▶︎ペットホテルとは?料金や特徴、利用時に猫にストレスを感じさせないための工夫

模様替えはなるべく控える

あまり知られていませんが、部屋の模様替えなどは避ける必要があります。家具などの位置が変化するだけで、猫はストレスを感じるからです。

基本的に猫は、周囲の環境に変化が訪れることを好みません。昨日そうだったものが、今日もそうであることによって安心感を得る性質を持っています。

にもかかわらず、頻繁に模様替えをしたり、新しい家具を入れたりすると、猫は安心感を感じられなくなります。

したがって、必要性の低い模様替えなどは、可能な限り控えるようにしましょう。

一人暮らしで猫を飼うことに関するよくある質問

本記事では一人暮らしで猫を飼うことに関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。

  • 猫は留守番できるか? 帰りが遅いと飼育できないか?
  •  間取りはどの程度の広さがよいか?
  • 多頭飼育はできるか?

猫は留守番できるか? 帰りが遅いと飼育できないか?

留守番に関しては、ある程度は可能です。

帰りが遅くても、ただちに大きな問題はありません。なるべく早く帰るように意識しておけば、十分でしょう。

しかし外泊に関しては可能な限り控えるのをおすすめします。

一泊以上外で過ごす場合、上述したように誰かに面倒見てもらうか、ペットホテルなどに預けるかする必要があるでyそう。

間取りはどの程度の広さがよいか?

猫は広い空間での運動を好むので、なるべく床面積が広い間取りが望ましいです。

たとえば1DKや1LDKなら十分な広さとなるでしょう。

しかし1Kなどの間取りでも、猫を飼育することは可能。

この場合は家財やキャットタワーを活用して、高低差を作り、運動の機会を創出するようにしましょう。

賃貸でも設置できるキャットタワー

(引用:SUMMO

このような環境を作れると理想的です。

多頭飼育はできるか?

一人暮らしでも多頭飼育することは可能です。ただし以下のようなむずかしい課題があることに留意してください。

  • 猫同士のけんかが起こり、怪我をするリスクがある
  • 平等に可愛がらないと、拗ねてしまう可能性がある(最悪の場合、家出をする)
  • 一頭を飼育する場合と比べてより広い空間が必要になる(可能であれば猫の頭数分の部屋が欲しい)

多頭飼育は不可能ではありませんが、一人暮らしの場合は相当な難易度となります。その点を踏まえたうえで、チャレンジするかどうか慎重に検討しましょう。

まとめ

本記事では一人暮らしで猫を飼育することに関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 一人暮らしでも猫を飼うことは可能
  • 費用は年間8万円ほどで現実的
  • 猫を飼えば精神的にも豊かになる
  • ただし世話の手間は相当にかかる点に注意
  • 猫を飼う前に、猫グッズを購入、生活環境を整えるなどの準備が必要
  • 共に暮らすときは、誤食や脱走の防止が重要となる
  • 毎日のコミュニケーションも大切に
  • 複数日留守にするなら、代わりに面倒を見てくれる人を見つける
  • 多頭飼育もできないわけではないが、難易度はかなり高い

一人暮らしでも猫を飼うことは可能です。世話するのはたいへんですが、それを楽しめるなら幸せに暮らせるでしょう。

きちんと準備をしたうえで、猫との暮らしを楽しみましょう。

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