2026.01.28

愛する猫の最期を目前に控え、このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?
猫が亡くなったあとでは、きちんと棺に納めてやり、葬儀や供養をおこなう必要があります。今回は、その方法や流れを解説します。猫との最後の時間を大事に過ごしつつ、気持ちに余裕があれば、本記事を参考に準備を進めて行きましょう。
猫が亡くなったあとにやるべきこととその流れは、おおむね以下のとおりです。
まず、確実に死亡を確認する必要があります。これは専門的な知識がなくても見分けることが可能です。
そのあとエンゼルケアを実施して、棺に入れます。最後にボディタッチしておくと、心も満たされるでしょう。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
最初に、死亡したかどうか確認しましょう。それを確かめるポイントはふたつあります。
呼吸や瞳孔の動きの有無を見分けるのは、さほどむずかしくありません。
呼吸の有無は、お腹の動きを見るとわかります。すでに亡くなっている場合は、お腹が膨らんだり縮んだりしません。
また、瞳孔の反応も確認しておきましょう。猫の目にライトを当てて、瞳孔の大きさが変わらないか確認します。
両方とも動きがないなら、死亡していると判断して問題ありません。
とはいえ、「本当に死亡したか、自己判断するには不安が残る」という人もいるはず。その場合は動物病院に連れて行き、獣医師の判断を得るとよいでしょう。
死亡を確認したら、できるだけ早めに体の姿勢を整えてあげましょう。猫は亡くなってから数時間以内に死後硬直が始まり、関節が曲がりにくくなってしまいます。
まだ体がやわらかいうちに、手足を自然にたたみ、眠っているときに近い姿勢に整えてあげるのが理想的。無理に力を入れる必要はなく、関節の向きをそっと整える程度で問題ありません。
このタイミングで体勢を整えておくことで、棺に納めやすくなり、最期の姿も穏やかに保てます。
続いてエンゼルケアを実施しましょう。これは、亡くなった猫の見栄えを整えるための、身体的なケアを指し示します。
このようなエンゼルケアを実施することで、猫をきれいなすがたで送り出すことが可能です。また飼い主にとっても、「最後まできちんと面倒を見れた」という実感を得られます。
なお、エンゼルケアを実施するタイミングに家族全員が揃うまで、遺体を安置するサービスもあります。
ときどき、「猫の目がうまく閉じられず、諦めた」という人がいます。しかし、以下の方法でスムースに目を閉じることが可能です。
遺体になってしまうと、目が開いた状態で固定されてしまうことがあります。しかし数分ほど閉じた状態をキープすれば、ほとんどの場合は閉じられるはずです。
うまくいかなければ、何度か同じ手順を繰り返しましょう。
続いて、遺体を棺に入れてあげましょう。棺といっても、猫の場合はもっぱら段ボールが使われます。ここにタオルなどを敷き、遺体をそっとおきます。
そして、お花や御供物をおいてあげましょう。
ここで重要になるのが、きちんと冷却することです。このあと、ほとんどの場合お寺などで火葬することになります。
しかし火葬を申し込んだ当日に、対応してもらえるわけではありません。よってそれまでの間、腐敗を防ぐために冷却してあげる必要があります。
ナイロン袋などにドライアイス等を入れて、遺体のそばに置いておきましょう。
なお、土葬する場合、このステップ自体を省略してかまいません。
関連記事▶︎老猫の最期の看取り方とは?飼い主ができる最期にできること
近年では、猫が亡くなったあと、葬儀を執り行うのが一般的になりました。その葬儀も、大きく分けて3つのパターンがあります。
人間と同様に、火葬するケースが増えています。また自治体で引き取ってもらったり、訪問火葬を利用したりする方法もあります。
一方、私有地内で土葬する、という形を選ぶ人も。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
きちんとした葬儀を執り行いたいなら、火葬業者に依頼します。
多くの場合で、お寺などで火葬することになります。

(引用:慈恵院 府中本山)
上記は臨済宗に属する、「慈恵院」に付属する犬猫霊園です。大正10年からペットの供養や葬儀にかかわってきた、歴史あるお寺です。

(引用:慈恵院 府中本山)
慈恵院では、お別れのあいさつ・出棺・火葬・その後の読経供養や繰り上げ初七日など、かけがえのない存在である猫を見送るにふさわしいセレモニーを執り行うことが可能です。
慈恵院は東京都にありますが、ほとんどの地方に犬猫霊園が付属するお寺があるはず。一度検索してみましょう。
費用に関しては、他の家族との合同葬であれば15,000円前後、一家個別でおこなうなら50,000円前後です。
ペット火葬は、主に「合同火葬」「一任個別火葬」「立会個別火葬」の3タイプに分かれます。
合同火葬は他の子と一緒に火葬されるため費用は抑えやすい一方、お骨は返骨されないケースが多いです。
一任個別火葬は、個別に火葬して返骨してもらえる形式で、立会はできないことが一般的。
立会個別火葬は、お別れから収骨まで立ち会えるため、気持ちの整理をつけやすい反面、費用は高めになります。
費用に関しては体重などで変化しますが、おおむね以下のとおりです。
火葬業者を選ぶときは、価格だけで決めず、まずは「説明が丁寧か」「手順が明確か」に着目しましょう。
たとえば、申込み時点で火葬方法(合同/個別/立会)、返骨の有無、所要時間、追加料金が発生する条件などを、はっきり案内してくれる業者は信頼できます。
口コミなどもある程度参考となるでしょう。
とはいえ、葬儀であることを考えると、説明内容や評判より、「飼い主の気持ちにどれだけ寄り添ってくれるか」も大切といえるでしょう。仮に説明がつたない、評判がさほどではないと思っても、共感したり心配したりできる業者を選ぶのも一つの方法です。

(引用:東大阪市)
自治体の引き取りサービスを利用し、火葬してもらう方法もあります。たとえば大阪府東大阪市では、管轄の環境事業所をとおして、遺体の回収をお願いできます。
費用も、本格的な葬儀と比較すれば大きな負担ではありません。
注意したいのは「お骨が返ってくるわけではない点」です。引き取ってもらった時点でお別れになり、その後の供養もできなくなるため注意してください。
猫との思い出を大事にしたい気持ちを踏まえれば、自治体での引き取りを利用するのは、よほど経済的に困窮している場合に限られるでしょう。
火葬ではなく土葬を選択する方もいます。この場合費用が火からず、またペットを身近に感じることが可能です。
ただし土葬するには、それなりの準備が必要である点に注意してください。
<必要なもの>
これらを揃えるだけでも5,000円ほどかかるでしょう。
また土葬する場合は、最低でも60cmほどの墓穴を掘削する必要があります。でなければ異臭がしたり、野生動物に掘り起こされたりするからです。
火葬と比較して、手間がかかったり、その後のリスクが大きかったりするので、その点を踏まえて、本当に土葬するか考えることをおすすめします。
土葬は私有地であれば選択肢になりますが、後から困らないために対応する必要ああり
特に浅い場所に埋めると、野生動物に掘り返されたり、夏場に臭いが出たりすることがあるため注意してください。
当然ながら、賃貸や共有地、他人の土地で土葬するのは基本的に避けるべきです。
また自治体によっては廃棄物扱いの取り決めや相談窓口が用意されている場合があり、土葬することが法律に抵触するかもしれません。
このようなことに該当しないよう、事前に自治体に問い合わせておくとよいでしょう。
火葬が済んだら、続いては人間同様に供養をおこないます。つまりお骨を何らかの形で保存します。
具体的な供養の方法として以下が挙げられるでしょう。
ペット霊園での納骨か、手元供養するのが一般的です。それぞれがどのような供養なのか、費用面も含めて解説しているので、参考にしてください。
納骨するのは、もっとも手厚い供養のあり方です。具体的にはお寺内の納骨堂や斎場、もしくはペット霊園に骨壷を保存します。

(引用:葬儀動愛園)
上記は福岡県糸島市にある「葬儀動愛園」の納骨堂です。一匹ごとに専用の棚が設けられ、骨壷が祀られています。
納骨費用は施設によりますが、10,000円から20,000円と考えましょう。
また人間と同様に、ペット霊園で個別墓を建てる方法もあります。この場合の費用は100,000円から200,000円程度と高額になります。
しかしここで大切なのは、費用ではなく気持ちです。経済的に無理のない範囲で、できる限りのことをしてあげれば、猫も喜んでくれるでしょう。
ペット霊園に納骨せず、お骨を自宅で保管するケースもあります。いわゆる「手元供養」です。

(引用:ペトリィ)
この場合、専用の祭壇を設置し、そこに骨壷を保管するのが一般的です。祭壇の費用は安価なものであれば5,000円程度であり、さほど大きな出費にはなりません。
手元供養をおこなうメリットとして「亡くなってからもなお、そばに居られる」「納骨にまつわる費用がかからない」2点が挙げられます。特に骨壷の状態とはいえ、そばに居られるのは大きなメリットでしょう。
また霊園などでは、安くても年間で5,000円から10,000円程度の納骨費がかかることがありますが、手元供養ならその支払いも不要です。
一方で祭壇と骨壷を置くためのスペースが必要で、生活が不便になるかもしれません。そのデメリットも踏まえたうえで、手元供養するかどうか考えるとよいでしょう。
関連記事▶︎老猫の最期の看取り方とは?飼い主ができる最期にできること
地域や宗教観によってはお骨を散骨するケースもあります。多くの場合、自宅の庭に散骨するようです。
変わったところでは、海や初めて出会った場所、「大自然に還す」という発想から山林に骨を撒くケースも。
ただし散骨は、どこでもできるわけではありません。公共の道路や、第三者の私有地に散骨することには、法律上のリスクがあります。
余計なトラブルを避けるため、散骨してはいけない場所で骨を撒かないようにしましょう。ただ自由に散骨してよい場所は限られており、私有地である自宅の庭などに撒くのが現実的なようです。
火葬したあとで残ったお骨を土葬するケースもあります。これは京都府京都市やその南部に位置する市町村などで見られる供養のあり方です。
この方法をでは、祭壇を置くスペースを作る必要がなく、また遺体の掘り起こしなどのリスクもありません。変わったやり方ですが、意外にも理に叶っています。
ただし特殊なやり方ゆえ、家族や親族が反対するかもしれません。
火葬後のお骨の土葬を実施する場合は、周囲の同意を得るようにしましょう。
猫が亡くなったあと、さほど急ぐ必要はないものの、いくつかやっておくことがあります。
精神的に落ち着いたら、これらを手続きします。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
マイクロチップを登録している場合は、その登録情報を「死亡」に切り替える必要があります。
登録が残ったままだと、万が一情報照会がされたときに混乱を招くことも。
手続きはオンラインで完結するケースが多いです。基本的にはマイクロチップ情報登録にて変更できるでしょう。
環境:環境省
必要事項を入力して変更する流れが一般的です。落ち着いたタイミングでかまわないので実施しましょう。
ペット保険に加入している場合は、解約や精算の手続きが必要になります。保険会社によっては、亡くなった日以降の保険料の扱いが異なるため、早めに連絡して確認してください。
手続きには、契約者情報と、場合によっては死亡日がわかる書類の提出が求められることがあります。
ただし、気持ちが追いつかない間は無理をする必要はありません。最低限、保険料が無駄に発生しない程度のペースで対応しましょう。
そのほか、サブスク型のフード定期便、見守りカメラ、通院先の会員登録、ポイントサービスなど、解約や停止が必要なものが残っていることがあります。
お金を無駄にしないよう、可能な範囲ですみやかに実施しましょう。
まtあ、届いた荷物を見るたびに辛くなる人もいるので、心の負担を減らす意味でも整理しておくと楽になります。
もし「今は無理」と感じるなら、ひとまずメモに残して後日に回しても問題ありません。
ペットと別れたとき、多くの飼い主が直面するのが、ペットロスです。
これは、ペットを失った悲しみや喪失感が強烈に作用する現象。
飼い主の今後を考えても、ペットロスとどう向き合うかは重要です。
今後を元気に過ごすためにも以下の点を理解しましょう。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
ペットロスは基本的に時間が経過すれば和らぎます。
ただし、それは時間と共に一直線に軽くなるものではありません。
ある日は軽く、ある日は非常に悲しく感じることもあります。
また、涙が止まらない日もあれば、逆に実感が湧かずぼんやりする日もあり、その様相は一定ではありません。
こうした感情の揺れは、多くの人が経験する自然な心の反応です。「まだこんなに辛い」「もう立ち直るべきなのに」と自分を責める必要はありません。
ただ、回復に向かっていることだけはしっかりと理解しておきましょう。
ペットロスから脱するため方法として以下を推奨しています。
生前の写真や動画を見返せば、温かい気持ちになるでしょう。また新しい趣味に取り組んだり、人に話を聞いてもらったりすることも、癒しにつながります。
最近では、ペットロスから脱するためのカウンセリングもあります。
(引用:あいわクリニック)
「写真や動画を見ても辛いだけで、何もする気にならない」といった状況にあるなら、カウンセリングを受けるのもひとつです。誰かに話を聞いてもらうだけでも相当に楽になるでしょう。
なお、カウンセリングを受けるなら、国家資格である臨床心理士ないし公認心理師資格を有している人物がおすすめ。これらは心理職のなかでもっとも権威ある資格であり、よりよいサポートを受けられる期待が高まります。
私たちは、まだ亡くなっていないなら記録を残そう
もし猫がまだ亡くなっていないなら、今のうちに積極的に記録を残しておきましょう。
写真や日記を残しておくと、あとで見返して、猫との別れによる悲しみやショックを和らげられます。ペットロスを癒すうえでも役立つでしょう。
ただしカメラを向けられることが猫のストレスになることもあります。よって、写真や動画の撮影はほどほどにとどめておきましょう。
本記事では、猫が亡くなったあとのことに関して解説しました。ここでは、よくある質問に対して回答します。
まず、猫の死後に飼い主を悩ませるペットロス対策を解説します。また死後硬直からの生き返りなど、気になる疑問に関しても回答しているので、参考にしてください。
結論からいうと、死後硬直から生き返ることはあり得ません。もし生きていたら、「硬直」がそもそも起こらないはずです。
「生き返ることがある」と噂される原因は、「解硬」と呼ばれる現象にあるでしょう。
これは、死後硬直のあと筋肉の位置が自然に動き、表情や姿勢がわずかに変化する現象です。しかし筋肉が動いただけで、魂そのものがそこに戻ってきたわけではありません。
したがって、「火葬中に生き返ってしまう」といったことを心配する必要もありません。
スピリチュアルの観点からいえば、亡くなった猫の魂は、「虹の橋をわたったあと一度飼い主の手元に戻ってくる」と言われています。そして飼い主の精神状態が落ち着いたのを見届けて、天国へ行く、というのが定説です。
別で「虹の橋で飼い主を待つ」「そのまま飼い主をそばで見守る」と考える人も。
とはいえ、スピリチュアルに関しては「自分が好きな解釈」を取ることが可能です。自分自身の気持ちが楽になったり、幸せを感じたりできる説を信じるのがよいでしょう。
猫の魂に対する解釈は、多くのコーチやセラピストが発信しています。
彼らのコンテンツを見れば、腑に落ちる解釈が見つかるかもしれません。
野良猫が敷地内で亡くなっていた場合、素手で触ってはいけません。
触る場合は、手袋やビニール袋を使って対応してください。
感染症のリスクがゼロではないため、可能ならマスクも着けておくと安心です。
そのうえで、自治体の担当部署(環境・清掃・生活衛生など)に連絡し、引き取りや手続きの案内に従いましょう。
もし「せめてきちんと弔いたい」と思うなら、自治体対応の前に、タオルをかけてあげる、花を添えるなど、無理のない範囲で気持ちを込めることもできます。
本記事では、猫が亡くなったあとの葬儀や供養に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
猫が亡くなってからは、棺に入れて、葬儀をおこない、供養を……と、やることがたくさんあります。また葬儀にも供養にもいくつかの選択肢があります。本記事を参考に比較検討して、ベストなやり方を見出しましょう。
とはいえ、猫が亡くなる経験は、飼い主や家族にとって辛いものです。猫との最後の時間を大事に過ごすことや、精神的負担をやわらげることを最優先にしてくださいね。
関連記事