2024.01.31
このように思っている人は多いのではないでしょうか?
結論から言うと、猫用のケージは必須ではないものの、あると非常に役立ちます。
また猫にとって必ずしも悪いものではありません。むしろ彼らの幸せにつながることのほうが多いでしょう。
そこで本記事では猫用ケージの必要とされる理由とメリット、選び方などを解説します。ケージの購入を考えている人はぜひ参考にしてください。
もくじ
猫用ケージが必要とされる理由やメリットは数多くあります。主だった点に限っても以下が挙げられます。
特に子猫期や、保護したばかりの猫を飼育する際に、ケージは重宝します。
その役目を終えてからも、怪我の予防や体調不良時の退避先など、さまざまな場面・目的で役立つでしょう。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
猫のケージは、主に子猫期の飼育時に活用されます。以下のようなメリットがあるからです。
子猫期は、とにかく事故やリスクが高いです。判断力が低く、また体も発達していないので、些細なことでも大怪我になりえます。誤飲などもありうるでしょう。
また寝床を作ることで安心感を与えたり、帰巣本能がはたらいていないがゆえの脱走を防いだりする意味合いでもケージが活用されます。
必須ではありませんが、子猫期にケージがあれば、安心して育てられるでしょう。
ケージは、猫が成猫になると手放されるケースが多いです。しかし成猫期に入っても役立ちます。
まず、体調不良時の退避先になる点が挙げられるでしょう。
猫は怪我をしたり体調を崩したりしたとき、「狭くて暗い、慣れ親しんだところに隠れる」習性を持っています。
つまり暗い部屋の隅っこに置かれたケージは、猫にとって格好の退避先になるわけですね。
猫の怪我や体調の変化が心配な場合は、ケージの購入を検討してもよいでしょう。
飼い主やその家族が出かける際にもケージがあれば役立ちます。
ケージに入れておくことで、目を離したすきにいたずらしたり、事故に遭ったりするのを避けられます。
特に年齢が若い猫は活発に動き回るので、そういったリスクは高いといえるでしょう。
しかしケージに入れておけば、まず怪我をするなどの可能性はありません。
ただし、遊び盛りの時期に何日も入れっぱなしにしていると大きなストレスが生じます。出かける際にケージに入れるにしても、半日程度を限度としましょう。
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新しい猫を迎え入れるシーンでもケージは役立ちます。
先住猫と新入り猫、どちらもお互いを警戒して攻撃的になりがち。隔離しておかないと、取っ組み合いの喧嘩になるかもしれません。
これを避けるため、新入り猫をケージに入れるのが有効なわけですね。
また新入り猫は、新しい環境に連れてこられ、またそこには見ず知らずの猫がおり、非常に大きなストレスを感じています。結果として以下動画のように攻撃的になるケースも。
しかしケージに入れておけば、そのストレスもある程度緩和することが可能。
新しい猫を迎え入れる予定があるなら、ケージは持っておいたほうがよいでしょう。
関連記事▶︎先住猫と子猫が仲良くなるまでの期間は?仲良くなるためにやるべきことと
ケージを用意するメリットは、他にもさまざま挙げられます。
たとえば「赤ちゃんと猫の距離を取れる」のは大きなメリットです。
猫は基本的に赤ちゃんを仲間と認識し、大事にする習性を持っていますが、関係性ができていない場合、攻撃的になって赤ちゃんを怪我をさせることも。
しかしケージがあれば、物理的には距離を置きながら、ケージ越しにコミュニケーションを取らせることで、心理的には距離を縮められます。
そうすれば、赤ちゃんと猫の関係を安全に深められるわけですね。
一方で猫用のケージを使うことには以下のデメリットもあります。
猫の体調が悪かったり、怯えていたりする場合、ケージに入れるのは有効な手段になります。
しかし猫の意思に反してケージに入れたり、必要以上に長い時間閉じ込めたりするのは、ストレスや運動不足の原因になるでしょう。
また、猫がどう感じているかに関係なく、狭いところに入っている状態が「かわいそう」と感じられるかもしれません。
基本的には必要なときだけケージに入れて、ストレスや運動不足に代表される問題が起こらないようにしましょう。
猫用ケージが必要な場合、どのようなものを購入するかがポイントです。
中には猫にとってあまり配慮されていないケージもあり、飼い主がよく検討して買い与える必要があります。極端なケースだと、あまりにもサイズが小さく、網目も鉄製で、額の怪我を誘発するようなこともありました。
そういったものを購入しないためにも、以下のポイントを意識しましょう。
これだけ理解しておけば、猫にとって快適に過ごせるケージを入手できます。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
まず、上下運動ができるものをおすすめします。運動不足を解消できるからです。
(引用:Amazon)
猫用ケージの中には、このように上下運動ができる構造になっているものがあります。
これなら、ケージ内という限られた空間でも、ある程度運動することが可能です。
運動は猫の健康を保ち、ストレスを解消するうえで重要な要素。
できるだけ体を動かせるよう、上下運動ができるケージを優先して選びましょう。
ケージを買うときは、猫の体の大きさに合ったものを選びましょう。それが合っていないと、体をぶつけたり、満足に寝転んだり方向転換したりできなくなります。
特に体をぶつけることは怪我に直結するためより一層注意しなければいけません。
その点を踏まえれば、基本的にはやや大きめのケージを購入するのがよいでしょう。
そうすると、やはり上述した上下運動できるタイプがおすすめ。これなら猫にとって手狭にならず、運動の機会も確保できます。
猫のケージを使用する際、やはり掃除をする必要があります。したがって、以下のような特徴を持ったものを選びたいところです。
(引用:Amazon)
たとえば上図のケージは、青色部分が開閉部になっており、各所を掃除しやすくなっています。キャスターもついているので、浴室に持ち込んで洗うといったことも簡単。
また構造がシンプルなので、ゴミがたまりにくいという特徴もあります。
猫をケージに入れるなら、やはり清潔であることが重要。その環境を保つためにも、掃除がしやすいかどうかも意識して選びましょう。
金属もしくはプラスチックで作られているケージを優先して選びましょう。このいずれかがもっとも使い勝手がよいからです。
金属の場合は、やや重さはあるものの頑丈なので、長く使えます。キャスターがついているのであれば移動も簡単。
プラスチックのものは、軽いうえに組み立てが容易で、扱いやすいのが特徴です。ただし物をぶつけたりすると変形しやすい点に注意。
木製のものなどもありますが、爪研ぎによって傷ついたり、腐ったりしやすいのでおすすめしません。
また海外メーカー製のものは、猫にとって安全とは限らない塗料が使われているケースがあるので、基本的には避けましょう。
猫をケージに入れる際は、いくつか注意したいことがあります。
猫をケージに入れるのは、決してかわいそうなことではありません。それでも上記の点に関しては注意する必要があります。
まず、長時間ケージに入れるのは避けましょう。
猫の習性などを考えれば、半日が限度です。それ以上入れる場合は、一度出して数時間自由にさせるなどの工夫が必要です。
半日以上閉じ込めてしまうと、運動不足やストレスの原因になるので避けましょう。
ただし、以下の場合は、半日以上ケージに入れてかまいません。
猫の状況に応じて、ケージに入れるか入れないか柔軟に判断するのも大切です。
温度管理を怠らないことも重要です。
エアコンやストーブを用いて、猫が過ごしやすい温度を保ちましょう。
特に注意したいのが、猫をケージに入れて出かける場合です。あやまってエアコンやストーブを切って出かけてしまわないように注意しましょう。
また獣医師の大藪氏によれば、「熱中症対策」として以下の条件を適切とします。
(引用:NEWS ONE)
これは熱中症を防ぐだけでなく、猫にとって安全かつ快適な気温を保つことにも共通して有効なポイントです。ぜひ温度管理の際に意識してみましょう。
猫をケージに入れる際、直射日光が当たらないようにしましょう。そうしないと体感温度が上がり、ストレスや苦痛が生じるからです。
そもそも猫は暑さに弱い生き物。直射日光に当てられると、脱水症状などを起こすかもしれません。もちろん、熱中症などに陥る可能性もあります。
これを避けるためには、そもそも日差しの影響を受けない場所にケージを設置するのがおすすめ。
また毛布などでケージを覆う方法もあります。
(引用:はんなり、うさぎ物語)
極端な話、ケージに押し入れを格納してしまっても問題ありません。
猫をケージに入れることを、ペナルティにしてはいけません。大きなストレスや、健全な行動の抑制につながるからです。
ペナルティとしてケージに入れることを検討するなら、まず「猫を叱る」という行動が念頭に置いているでしょう。まず猫にとって叱られること自体が大きなストレスです。
また、猫に「自らを省みる」「ペナルティが与えられた意味を考える」能力はありません。したがってケージに閉じ込めて反省を促すこと自体に意味がありません。
むしろケージに閉じ込めることが、「ただの意地悪」と思われ、信頼関係が損なわれる可能性があります。
よって、ケージに入れることをペナルティとするのは避けましょう。
本記事では猫用ケージの必要性やメリットなどを解説しました。ここではよくある質問に回答します。
結論から言うと、以下の理由から現実的とはいえません。
冒頭でも触れたとおり、長期にわたってケージに入れることは、猫にとって大きなストレスとなります。
そもそも、完全にケージ飼育することに特段のメリットはありません。
もし猫の健康を守りたくてケージ飼育をしたいと言うなら、完全室内飼育で十分です。この場合でも、室外に出る猫と比較して寿命が1.5年ほど長くなるなどのメリットがあります。
(引用:一般社団法人ペットフード協会)
よって、完全室内飼育を目指すのを推奨します。
子猫期であれば、ケージはほぼ必須となるでしょう。
子猫のころは、とにかく不用意な行動、怪我や病気のリスクが高く、誰かが見守っている必要があります。
しかし共働きで、また子猫の面倒を見られる誰かがいない場合、目をはなすことになります。そういった場面でも安全を確保するうえでケージは必要となるでしょう。
成猫になってからも、家を留守にするケースが多いなら、ケージがあると安心です。
猫用ケージが不要になった場合、以下4つの方法で処分できます。
まず、メルカリやジモティーなどで売却する方法が考えられます。これなら売上金も発生するのでお得です。あるいは知り合いに格安でゆずるのもよいでしょう。
また、猫用品の寄付を求めている支援団体にわたす方法もあります。これでも後述の粗大ゴミの処理費用がかからないため、節約になるでしょう。
なお、私たちねこほーむでも、猫用ケージ含むあらゆる猫用品の寄付をお願いしております。寄付を検討していただける方は、寄付のお願いをご一読いただければと思います。
粗大ゴミに出すことも可能ですが、ほとんどの市区町村で処分費用がかかるので、あまりおすすめしません。
本記事では猫用ケージの必要性やメリットに関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
猫をケージに入れるのは、一見すればかわいそうなことに見えるかも知れません。
しかし使い方を間違えなければ、猫の安全を守ったり、ストレスを解消したりするうえで役立つ便利なアイテムです。特に子猫を育てるときには居場所として役立つでしょう。
猫を飼っている、これから買うことを検討しているなら、ぜひ猫用ケージの導入を検討しましょう。
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