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猫の保険に入るべき?判断基準や加入条件、選び方を解説

猫ちゃんとの暮らしをもっと豊かにするための専門コラム

2026.07.31 猫の健康・病気

「猫の保険、どこを比べればいいのだろう」

「高齢になっても、ちゃんと続けられるのかな」

「いざというとき、本当に役に立つの?」

ペット保険は会社ごとに補償割合や免責金額が異なり、加入年齢にも上限があります。単純な月額の比較だけでは、なかなか選びきれませんね。

特に見落としがちなのが、高齢期のリスクです。「保険料が払えずに解約」「更新を断られる」といった事態は、できるだけ避けたいものです。

この記事では、猫の治療費の目安や保険の必要性から、補償条件の読み解き方、15歳時点の保険料による選び方までをやさしく解説します。

費用の現実を押さえたうえで、自分の猫に合った1社を、一緒に見つけていきましょう。

まず知っておきたい!猫の治療にかかる費用の目安

まず知っておきたい!猫の治療にかかる費用の目安

猫の治療費は全額が自己負担のため、通院1回でも高額な出費になることがあります。慢性の病気を抱えると治療が長引き、年間の負担も膨らんでいきます。

ここでは、費用の相場を次の3つに分けて確認しましょう。

  • 通院:1回あたりの診察と検査の費用
  • 入院:1日あたりの費用と日数
  • 手術:1回でかかる費用

実際の金額感をつかんでおくと、ペット保険が必要かどうかを判断しやすくなりますよ。

通院|1回あたりの診察と検査の費用

猫の通院1回あたりの費用は、診察と検査の内容によって大きく変わります。まず、主な費用項目の相場を、次の表にまとめました。

項目 費用の目安
初診料 約1,000〜1,500円
再診料 約800〜1,200円
血液検査 約5,000〜7,500円
尿検査 約1,500円前後
投薬・補液 約2,500〜3,500円

これらを組み合わせると、1回の通院費は数千円〜1万円を超えるくらいが目安です。

気をつけたいのは、通院がくり返される場合です。たとえば慢性腎臓病では、定期的な血液検査と補液が必要になります。年間15回ほどの通院で、総額が約27万円に達するケースもあります

特に10歳を超えた猫は、慢性の病気にかかりやすくなります。腎臓病や甲状腺の疾患で、通院の回数が一気に増えることも少なくありません。

1回ごとの費用は小さく見えても、年間の総額で考えると、家計への影響は無視できません。自分の猫の年齢と通院のペースを当てはめて、1年分の通院費を計算してみてください。

入院|1日あたりの費用と日数

猫の入院費は、1日あたり数千円〜3万円前後が目安です。入院料だけでなく、点滴や検査の費用が日ごとに加わるため、日数が延びるほど総額は一気にふくらみます。

入院日数と費用の目安を、次の表にまとめました。

入院日数 費用の目安
3〜5日(短期) 約5万〜15万円
7〜10日(長期) 約15万〜30万円以上

実際に入院が必要になりやすい病気には、次のようなものがあります。

  • 尿閉(尿道閉塞):カテーテル留置で3〜5日、総額10万〜20万円前後
  • 膵炎・肝炎:点滴治療が中心で5〜10日、総額15万〜30万円に達することも
  • 慢性腎臓病の急性悪化:平均の入院日数は約4.6日で、くり返す入院が負担を重くする

入院費が高額になるのは、24時間体制での看護やICUの使用などが重なるためです。1回の入院で10万円を超えるケースは、珍しくありません。

急な出費に備えるためにも、入院補償の年間限度額や、支払日数の上限は、前もって確認しておきましょう。

手術|1回でかかる費用

猫の手術は、1回で数十万円に達することも珍しくありません。手術料に加えて、麻酔や術前の検査、術後の投薬が別々にかかるため、総額が想像以上にふくらみやすいのです。

実際の支払い事例をもとにした費用の相場が、こちらです。

疾患名 費用の目安
尿道閉塞(尿閉) 約65万円
胆管肝炎 約60万円
リンパ腫 約55万円

退院後も通院や投薬が続くことが多く、術後の追加費用だけで数万円〜十数万円かかります。手術1回が家計に与える負担は、とても重いと考えておきましょう。

ここで、補償割合70%の保険に入っていた場合を試算してみます。

  • 手術費65万円 → 保険負担45.5万円・自己負担19.5万円
  • 手術費60万円 → 保険負担42万円・自己負担18万円
  • 手術費55万円 → 保険負担38.5万円・自己負担16.5万円

未加入なら、全額が自己負担です。保険に入っているかどうかで、40万円前後の差が生まれる計算ですね。

「費用が理由で手術を諦める」というつらい選択を避けるためにも、保険の備えは大切です。

猫にペット保険が必要か判断するポイント

治療費の目安がわかったら、次は「自分の猫に保険が必要か」を考えましょう。ここでは、次の3つの観点から見ていきます。

  • 治療費を貯蓄でまかなえるか
  • 通院が増える年齢に近づいているか
  • 生涯分の保険料を払い続けられるか

自分の家計の状況と、愛猫の年齢を照らし合わせれば、後悔のない選択がしやすくなりますよ。

治療費を貯蓄でまかなえるか

猫の生涯にかかる医療費は、大きな病気がなくても約50万円といわれます。慢性の病気を抱えると、100万円を超えることもあります。

この金額を貯蓄だけでまかなえるかどうかが、保険が必要かどうかの分かれ目です。

まず、愛猫の残りの年数で、必要な金額を割ってみてください。たとえば1歳の猫なら、平均寿命の約16年で60万円を準備するとして、月に約3,100円の積立が目安です。慢性の病気のリスクも見込むなら、月5,000円以上は確保しておきたいところです。

今の貯蓄と、月々の積立額から、自分がどちらに当てはまるか確認してみましょう。

条件 貯蓄で対応しやすい 保険を検討すべき
猫の年齢 0〜4歳(準備期間が長い) 5歳以上(残り年数が短い)
現在の医療費貯蓄 30万円以上ある 10万円未満
月々の積立可能額 5,000円以上 3,000円未満

大切なのは、急に高額な治療が必要になったとき、すぐに対応できるかという点です。手術1回で数十万円がかかったとき、生活費を崩さずに払えるかどうか、想定しておきましょう。

通院が増える年齢に近づいているか

猫は7歳を境に、慢性腎臓病や尿路の病気にかかるリスクが一気に高まります。8歳以降は通院の回数が再び増える、というデータもあります。まさに、医療費の負担が本格化する時期です。

ここで見落としがちなのが、新規に加入できる年齢の上限です。多くの商品は、7〜12歳前後で締め切られます。主な保険会社の加入上限を、次の表にまとめました。

保険会社 新規加入の上限年齢
アニコム損保(通常プラン) 7歳11か月まで
アイペット損保(70%プラン) 7歳11か月まで
アイペット損保(30%プラン) 12歳11か月まで

つまり、判断を先送りしている間に、選べる商品は少しずつ減っていきます。

すでに7歳を超えている場合は、次の点も押さえておきましょう。

  • 加入できる商品そのものが限られ、補償割合の選択肢がせまくなる
  • 告知の内容によっては、既往症が補償の対象外になることがある
  • シニア専用プランは、保険料が割高になりやすい

病気が見つかってからでは、加入そのものを断られることも珍しくありません。愛猫の年齢が上限に近いほど、「今日がいちばん若い日」という気持ちで、検討を進めてください

生涯分の保険料を払い続けられるか

保険料は、愛猫の生涯を通じて払い続けられるかどうかで判断してください。多くの商品は1年ごとの自動更新で、年齢が上がるほど保険料も上がっていきます。とくに、12歳以降の値上がり幅が大きい商品も珍しくありません。

若いうちは余裕があっても、高齢期に月額が跳ね上がることもあります。その結果、もっとも保険が必要な時期に、解約せざるを得なくなるかもしれません。

次は、猫の平均寿命の約16年で試算した、生涯保険料の目安です。

月額の推移イメージ 生涯総額の目安
月1,500〜2,500円で緩やかに上昇 約40〜50万円
月2,000円→10歳で4,000円→15歳で6,000円 約60〜70万円
月3,000円→高齢期に7,000円超 約80万円以上

加入の前にチェックしておきたいのは、次の点です。

  • 公式サイトのシミュレーターで、15歳時点の月額を確認する
  • 10歳以上で保険料が一律になる商品も、選択肢に入れる
  • 生涯の総額を貯蓄プランと比べて、家計に無理がないか見きわめる

本当に怖いのは、高齢期に保険料の負担が限界を超え、猫を手放さざるを得なくなることです

やむを得ない事情で飼い続けられなくなったときには、NPO法人ねこほーむのように、猫を生涯にわたって預かる選択肢もあります。とはいえ、まずは15歳時点の金額まで見通したうえで、長く続けられる保険を選び、大切な家族と過ごせる時間を守っていきましょう。

契約前に確認したい補償の条件

契約前に確認したい補償の条件

ペット保険は商品ごとに補償の条件が異なり、実際の自己負担額にも大きな差が生まれます。ここでは、契約の前に必ず確認しておきたい、補償条件の違いを見ていきましょう。

  • 補償割合:自己負担の割合が決まる
  • 免責金額:自己負担が上乗せされる
  • 待機期間:補償の開始が数十日遅れる
  • 補償対象外:予防や去勢は補償から外れる

この4つを前もって押さえておくことで、加入したあとの後悔を防げます。

補償割合|自己負担の割合が決まる

補償割合とは、治療費のうち、保険会社が負担してくれる割合のことです。補償割合が高いほど自己負担は軽くなり、そのぶん月々の保険料も上がる仕組みです。

治療費30万円を例に、補償割合ごとの自己負担額を比べてみましょう。

補償割合 保険負担額 自己負担額
50% 15万円 15万円
70% 21万円 9万円
100% 30万円 0円

猫に多い慢性腎臓病は、年間の平均診療費が約27万円にのぼります。50%補償なら毎年約13.5万円が自己負担、70%補償なら約8万円で済む計算です。

ただし、「補償割合は高いほど安心」と決めてしまうのは危険です。50%と70%では、月額の保険料に差がつくことも珍しくありません。この差額を15年間積み上げると、数万〜十数万円の開きになります。

選ぶときは、次の視点で考えてみてください。

  • 高額な治療への備えを優先するなら、70%以上
  • 月々の保険料を抑えて長く続けたいなら、50%
  • 差額を貯蓄に回せるかどうかも、判断の材料になる

大切なのは、保険料と自己負担のバランスが、家計に無理なく収まることです。

免責金額|自己負担が上乗せされる

免責金額とは、1回の治療ごとに飼い主が負担する、決まった金額のことです。治療費から免責金額を差し引き、残った金額に補償割合をかけて、保険金が計算されます。

同じ70%補償でも、免責金額があるかないかで、受け取れる保険金は変わります。治療費15,000円のケースで、比べてみましょう。

免責金額 保険金 自己負担額
なし 10,500円 4,500円
5,000円/回 7,000円 8,000円
10,000円/回 3,500円 11,500円

免責10,000円の場合、自己負担は実に約77%です。70%補償という数字の印象とは、かけ離れた負担になってしまいます。

影響の大きさは、治療のタイプによっても異なります。

  • 通院が多い猫(膀胱炎など):1回の診療費が免責額より少ないと、保険金はゼロ。通院のたびに全額自己負担が積み重なる
  • 手術が必要な猫:1回の治療費が高額なため、免責の影響は比較的小さく、補償割合どおりの補償を受けやすい

通院の回数が多くなりやすい猫こそ、免責金額の条件を必ず確認してください。

待機期間|補償の開始が数十日遅れる

待機期間とは、保険の開始日から、実際に補償が始まるまでの「空白の期間」です。この間に発症した病気は、待機期間が終わっても補償の対象になりません。

待機期間の長さは、傷病の種類や保険会社によって異なります。一般的な目安は、次のとおりです。

傷病の種類 待機期間の目安
ケガ 0日(なし)が多い
病気 15〜30日程度
がんなど特定疾病 60〜90日程度

たとえば、加入して20日目に膀胱炎と診断された場合を考えてみましょう。病気の待機期間中であれば、治療費は全額が自己負担になります。「加入したから安心」と思っていた矢先の出費は、こたえるものです。

子猫を迎えた直後は、体調をくずしやすい時期でもあります。待機期間中の治療費はすべて自費になることを前提に、備えておきましょう。加入と同時に、数万円の予備費を確保しておくと安心です。

待機期間の設定は商品ごとに異なり、待機期間のない保険もあります。加入の前に、必ず各社の約款で日数を確認してください。

補償対象外|予防や去勢は補償から外れる

ペット保険では、病気やケガの「治療」だけが補償の対象です。予防のための費用や、健康な状態での処置は、カバーされません。

主な補償対象外の項目を、確認しておきましょう。

  • ワクチン接種・フィラリアなどの予防薬
  • 去勢・避妊手術、妊娠・出産に関する費用
  • 健康診断・爪切り・耳掃除などのケア
  • 加入前に発症・治療中だった既往症
  • 先天性の異常や、自然災害による傷病

とくに注意したいのが、既往症と、特定部位不担保の仕組みです。持病があっても加入できることはありますが、条件が付く場合もあります。告知の内容に応じて、「特定の病気」などが補償から外れるのです。

その治療費は全額が自己負担になるため、注意しておきましょう。

こうした対象外の条件は、申し込みのときの告知をもとに決まります。過去の病歴などを正しく申告しないと、契約解除につながることもあります。何が補償されないのかを、前もって知っておくことが大切です。

猫が保険に加入できる条件

ペット保険は、「入りたいときに、いつでも入れる」わけではありません。新規の加入には、年齢の上限や、健康状態の審査があります。条件を満たさなければ、申し込みそのものができないこともあります。

ここでは、次の2つの条件を確認しましょう。

  • 年齢:多くは7〜12歳で新規加入が締め切られる
  • 健康状態:告知の内容によっては加入を断られる

なお、新規加入の年齢制限と、契約後に何歳まで更新できるかは、別の条件です。愛猫が今加入できるかどうかを判断するため、それぞれのポイントを押さえてください。

年齢|多くは7〜12歳で新規加入が締め切られる

猫のペット保険は、新規に加入できる年齢に上限があります。多くの商品では、7歳〜12歳前後が締め切りの目安です。会社ごとの差は意外とあり、次のような違いがあります。

保険会社 新規加入の上限年齢
アニコム損保(ふぁみりぃ) 7歳11カ月まで
PS保険 8歳11カ月まで
au損保 満10歳まで

この上限を1日でも過ぎると、どれほど健康でも申し込みできません。

とくに気をつけたいのが、7歳前後での検討です。「そろそろ保険を」と思っても、すでに加入の枠が閉じていることがあります。シニア期は病気のリスクが高まり、もっとも保険を使いたい時期です。そのタイミングで選択肢がないのは、大きな痛手になってしまいます。

ただし、ここでいう年齢の上限は、あくまで「新規加入」の条件です。契約後に何歳まで更新・継続できるかは、別の基準で決まります。

愛猫の年齢が上限に近いなら、比較や検討を急ぐことが、何より大切ですよ。

健康状態|告知の内容によっては加入を断られる

ペット保険の申し込みでは、愛猫の健康状態を、正しく告知する必要があります。既往症や治療中の病気によっては、加入そのものを断られることもあります。特定の疾患などを補償の対象外とする、条件付きの引き受けになるケースもあります。

告知の対象になりやすい猫の病気には、次のようなものがあります。

  • 慢性腎臓病・尿石症などの、腎泌尿器の病気
  • 心疾患・糖尿病・悪性腫瘍・脳神経の病気
  • FIP(猫伝染性腹膜炎)・FIV・FeLV
  • 甲状腺の疾患や、消化器の慢性の病気

これらの診断歴があると、引き受けを断る保険会社は少なくありません。

事実と異なる告知は、契約解除や、保険金が支払われない原因になります。いざ高額な治療が必要になったときに補償を受けられないのでは、意味がありません。

商品によっては、申し込みのときに、健康診断書などの提出を求められることもあります。申し込みの前に、必要な書類を各社の公式サイトで確認しておきましょう。

猫の保険の選び方

猫の保険の選び方

ここでは、自分の猎と家計に合った1社を選ぶための、判断のポイントを見ていきましょう。

  • 15歳時点の月額で比較する
  • 終身で続けられるか確認する
  • 免責金額を含めて自己負担を計算する
  • 窓口精算に対応しているか調べる

この4つを押さえておくことで、納得のいく保険選びができるようになりますよ。

15歳時点の月額で比較する

保険料を、加入時の安さだけで判断すると、高齢期に家計を圧迫しかねません。大切なのは、15歳の時点でいくらになるかを、見据えることです

年齢別の月額の相場を、補償割合ごとにまとめると、次のようになります。

年齢 50%プラン 70%プラン
1歳 約1,200〜1,800円 約1,800〜3,000円
7歳 約1,800〜2,800円 約2,800〜4,500円
10歳 約2,500〜3,500円 約3,800〜5,500円
15歳 約2,800〜5,200円 約4,500〜8,000円

料金の上がり方にも、商品ごとのクセがあります。

  • 段階上昇型:3歳ごとに数百円ずつゆるやかに上がり、高齢期の負担感が比較的小さい
  • 後半急騰型:若いうちは割安だが、10歳を超えると一気に跳ね上がる

仮に70%プランに1歳で加入し、15歳で月額7,000円まで上がったとします。この場合、15年間の総支払額は、およそ70万〜80万円に達します。

毎月5,000円を貯蓄に回せば、同じ金額は確保できます。しかし、若いうちに手術が必要になれば、貯蓄では間に合いません。「いつ出費が来るか分からない」からこそ、15歳時点の月額を確認してください。最後まで無理なく払い続けられるかどうかで、選んでいきましょう。

終身で続けられるか確認する

ペット保険は、原則として1年ごとの更新制です。「終身継続可」とあっても、更新のときに条件が変わるケースには注意しましょう。

たとえば、契約の期間中に慢性腎臓病と診断された場合です。更新のときに「腎臓に関する治療は補償の対象外」という条件が付くことがあります。治療費がかさむタイミングで、保険が使えなくなってしまうのです。

一方で、保険金の請求実績にかかわらず、継続の条件を変えない商品もあります。この違いは、高齢期の安心感に直結します。

申し込みの前に、公式サイトや約款で、次の項目を確認してください。

  • 「終身継続」が保証されているか、それとも審査ありの更新か
  • 更新のときに、特定疾病不担保・特定部位不担保が付く可能性はあるか
  • 病気を理由に更新を断らない、と明記されているか
  • 新規加入の上限年齢と、更新の上限年齢が別に設定されていないか

「更新についてのご案内」といった項目に、記載が集中しています。見落としやすい部分なので、加入の前に、ひと手間かけて確認してみてください。

免責金額を含めて自己負担を計算する

「補償割合70%」という数字だけを見て安心するのは、危険です。免責金額があるかないかで、実際の自己負担は大きく変わります。

慢性腎臓病の通院で、1回8,000円の治療を年間20回受けたケースで、比べてみましょう。

条件 免責なし・70% 免責5,000円/日・70%
年間治療費 160,000円 160,000円
保険金 112,000円 42,000円
自己負担 48,000円 118,000円

免責5,000円の場合、差し引いてから70%を適用します。そのため、保険金は1回あたり2,100円にしかなりません。しかも、1回の治療費が免責額を下回ると、保険金はゼロになります。

ここで見落としがちなのが、年間補償限度額との関係です。長期の通院で限度額に達すると、それ以降はすべて自費になります。

自己負担を正しく見積もるには、次の3点をセットで確認してください。

  • 免責金額の有無と、1日あたりの控除額
  • 年間補償限度額が、想定される治療費をカバーできるか
  • 通院・入院・手術ごとの、回数や日数の制限

保険料の安さだけで選ぶと、いざというときに補償が足りない、という事態になりかねません。

窓口精算に対応しているか調べる

保険金の受け取り方には、窓口精算と後日請求があります。窓口精算なら、会計のときに保険証を提示するだけで、自己負担分のみの支払いで済みます。後日請求の場合は、いったん全額を立て替え、あとから保険金を受け取る流れです。

この違いがとくに響くのは、手術などで数十万円かかったときです。後日請求だと、保険金が振り込まれるまで、全額を自分で用意しなければなりません。

窓口精算に対応しているのは、一部の保険会社やプランに限られます。申し込みの前に、次の点を確認してください。

  • 公式サイトの「保険金請求方法」や「よくある質問」に、窓口精算の記載があるか
  • 対象のプランが限定されていないか(例:アイペットは「うちの子」が対応、「うちの子ライト」は非対応)
  • かかりつけの動物病院が、提携先に含まれているか

窓口精算に非対応と明記している商品もあります。「対応していて当たり前」と思わず、必ず前もって調べておきましょう。

猫の保険に関するよくある質問

ここでは、多くの飼い主さまが気になる疑問に、まとめてお答えします。

  • 保険料は月いくらが相場?
  • 病気になってからでも加入できる?
  • 保険金はどうやって請求する?
  • 多頭飼いだと保険料は安くなる?

申し込み前の最終チェックとして、気になる項目を確認してみてください。

保険料は月いくらが相場?

補償割合70%の標準的なプランで見ると、猫の月額保険料の目安は、次のとおりです。

年齢帯 月額の目安(70%プラン)
子猫(0〜3歳) 約1,100〜3,100円
成猫(4〜7歳) 約1,200〜3,500円
シニア猫(8歳〜) 約2,400円〜

会社によって幅がある点は、押さえておきましょう。0歳で月1,000円台の会社もあれば、月3,000円台でも窓口精算に対応する会社もあります。

補償割合を変えた場合の差も、気になりますね。50%と70%の差が、月に数百円ほどの会社もあります。一方で、90%プランでは、月1,000円以上高くなるケースもあります。

まずは70%プランを基準に予算を考え、余裕があれば90%を検討するのがおすすめです。

各社の年齢別の料金をまとめた比較表は、「猫の保険の選び方」に掲載しています。愛猫の年齢に合わせて、チェックしてみてください。

病気になってからでも加入できる?

結論からお伝えすると、治療中の病気がある猫の新規加入は、難しいのが実情です。ペット保険では、健康状態を申告する必要があり、過去の治療歴によっては、引き受けを断られることも少なくありません。

とはいえ、選択肢がまったくゼロというわけでもありません。症状によっては、次のような条件付きで加入できる場合があります。

  • 該当の既往症のみ補償の対象外(特定傷病不担保)とし、それ以外は通常どおり補償する
  • 病気の種類によっては、審査のうえ、条件なしで引き受けられることもある

シニア猫の場合は、年齢制限にも注意が必要です。新規加入の上限を8〜12歳前後に設定している会社が多いですが、一部には年齢の上限がない商品もあります。

加入条件の詳しい内容は、本記事の「猫が保険に加入できる条件」でも解説しています。あわせて確認してみてください。

保険金はどうやって請求する?

保険金の請求方法は、「窓口精算」と「後日請求」の2つのパターンです。

窓口精算は、会計のときに保険証を提示するだけで、自己負担分のみの支払いで済みます。ただし、対応は提携している病院に限られるため、前もっての確認が必要です。

後日請求の場合は、いったん治療費を全額支払い、あとから保険会社へ申請して、差額を受け取る流れです。必要な書類は、基本的に次の3点です。

  • 保険金請求書(各社所定のフォーム)
  • 診療明細書(治療の内容・金額の内訳がわかるもの)
  • 領収書(支払い済みを証明するもの)

請求の手段は保険会社ごとに異なり、自分に合った方法を選べます。

保険会社 主な請求手段
アニコム損保 窓口精算・マイページ・LINE・郵送
楽天ペット保険 Web請求ページで書類画像を添付
FPC アプリ「アニカル」で書面送付不要
ペット&ファミリー Web・書面・窓口精算の3通り

LINEやアプリで完結する会社も増え、スマホひとつで請求できるケースも多くなっています。「手続きが面倒そう」と感じるかもしれませんが、写真で送るだけの会社がほとんどです。請求のハードルは、思ったよりずっと低いですよ。

多頭飼いだと保険料は安くなる?

多頭飼いの場合、一部の保険会社では、多頭割引が用意されています。ただし割引額は控えめで、大きなコスト削減とまではいきません。

主な2社の割引内容を、次の表にまとめました。

保険会社 割引率・割引額 適用条件
アニコム損保 月払50円引き/年払600円引き(2頭目以降) 契約者名・住所・電話番号が一致
アイペット損保 2〜3契約で2%引き/4契約以上で3%引き 契約者の氏名・生年月日・住所・電話番号が一致

アニコム損保は定額の値引き、アイペット損保は、保険料に対する割合での割引です。いずれも、同一の契約者であることが条件です。家族の間で契約者名を分けてしまうと、適用されません。

多頭割引のほかにも、活用できる割引制度があります。

  • ネット割引(Web申し込みで初年度の保険料が割引)
  • マイクロチップ割引(装着済みの猫に適用される保険会社あり)
  • 無事故割引(1年間、保険金の請求がなければ翌年の保険料が割引)

多頭割引だけで大きく節約するのは難しいかもしれません。それでも、これらを組み合わせれば、総額を抑えやすくなりますよ。

まとめ

猫の保険選びでもっとも大切なのは、高齢期にも安心して続けられるかどうかです。本記事では、費用の目安から選び方までを解説してきました。

  • 通院・入院・手術は高額になりやすく、備えがあると安心
  • 補償割合・免責金額・待機期間・対象外の条件を、加入前に確認する
  • 加入時の安さだけでなく、15歳時点の保険料まで見て選ぶ
  • 終身で続けられるか、窓口精算に対応しているかもチェックする

補償割合や月額の保険料だけでなく、15歳の時点の保険料まで含めて比べてみてください。終身継続ができるか、免責金額はどうかも、大切な確認ポイントです。

愛猫の健康を長く支えるために、今日できる一歩から、踏み出してみましょう。

ねこほーむ編集部より

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。気になる症状が続く場合や判断に迷うときは、早めにかかりつけの動物病院へご相談ください。