猫を生涯・長期で預かりしてもらうには?2つのサービスと利用条件・費用を解説!

ケージに入った猫

  • 事情があって猫を飼えなくなったので、生涯にわたって預かって欲しい
  • 転勤や出張などでしばらく猫と暮らせなくなったので、数週間から数年単位で預かってほしい
  • しかしどこなら安心して猫を預けられるかわからない

上記の疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?

結論から言えば、生涯預かりなら動物愛護団体、長期預かりならペット宿泊施設を推奨します。

これらの施設はもっとも猫にとって快適な暮らしを提供し、責任を持って育ててくれるので、安心して預けることができるからです。

この記事ではペット宿泊施設の特徴や利用条件、費用について解説するので参考にしてください。

【生涯預かり】は動物愛護団体(NPO法人・老猫ホーム)がおすすめ

ケージの中にいる子猫
猫を生涯、つまり最期を迎えるまで預かって欲しい場合は動物愛護団体がおすすめ。

長く生き続けても費用が安いうえに責任を持って飼育してもらえるからです。

しかもお別れしてからも会うことは可能で、家族と離れ離れになるさみしさもいくらか和らぎます。

ここでは以下について解説します。

  • 動物愛護団体の特徴
  • 生涯預かりしてもらうための条件と費用
  • 実際に預かってもらうまでの手続きの流れ
  • 生涯預かりの後で猫に会う方法

まずは動物愛護団体が何なのかを知り、そのうえで条件や費用が見合うか確認。

そして手続きの流れや預けた後のことを知っておきましょう。

動物愛護団体は責任を持って猫を育ててくれる

動物愛護団体とは、猫を保護したうえで責任を持って育てる組織のことです。

いわゆるNPO法人やボランティア団体がこれに該当し、最後まで育てる場合には終生飼育施設と呼ばれます。

動物愛護団体は飼育設備が整っているうえに熟練のスタッフが多数揃っているので、猫にとってもっとも幸せな環境。

ウイルス検査やワクチン接種などもキッチリと実施しているので、生涯預かってもらううえではもっとも有力な選択肢になります。

動物愛護団体以外では親族や友達に引き取りを相談する手もある 動物愛護団体が近くにない、費用をかけられないなら、親族や友達に相談するのもひとつの手です。

里親募集サイトで預かってくれるボランティアを探すのもよいでしょう。ただし親友や友達、そして里親が提供する飼育環境は、さほどでもありません。

猫の気持ちを考えるなら、動物愛護団体に預けてあげるのがベストです。

預かってもらう条件は3つだけ

動物愛護団体に猫を預かってもらう条件は3つだけで、決して厳しくありません。

  1. 不妊手術を受けている:15,000円〜30,000円
  2. 血液・猫ウイルス検査の完了:10,000円〜13,000円
  3. 混合ワクチンの接種:3,000円〜7,000円

どこの家庭でも猫を飼育するときには、上記の処置を受けさせます。 つまり、当たり前のことができていればOK。

あとはノミ取り、爪切りなどができていれば、入所時に喜ばれるかもしれません。

条件をクリアできたら、続いて費用を確認していきましょう。

費用250,000〜300,000円程度が目安

団体や猫の年齢によってさまざまですが、費用は250,000〜300,000円程度が目安。

ただし猫の年齢、つまりあと何年生きて飼育費用が必要になるか、という点で変わるので注意してください。

費用が高いと感じた人もいるかもしれませんが、保健所で殺処分されたり、よく知らない里親に出すより安心できるのではないでしょうか?

分割払いできるケースもあるといってもいきなり何十万円の費用が用意できないケースも多いでしょう。

その場合は動物愛護団体が、分割払いを認めてくれることもあります。

もし金銭的に一括での支払いが難しいなら分割で支払いできないか確認してみてください。

預かってもらうための手続きは難しくない

預かってもらうまでの手続きは簡単で、基本的には以下のとおりです。

  1. ネットで近隣の動物愛護団体を探して連絡を取る
  2. 預かりにかかる費用や条件を確認する
  3. 猫を連れて面談に行く
  4. 問題がなければ後日猫を引き渡す

ネットで地域名+動物愛護団体で検索すれば、すぐに近隣施設が見つけられます。そこで費用と条件を確認しましょう。

重要なのは面談。預かりの条件がクリアできているか、あるいは最終的な意思を確認するタイミングです。

猫に会う機会はあるので寂しさもやわらぐ

生涯預かりでは二度と猫に会えないと思う人もいるかもしれません。

しかし動物愛護団体では、申請すれば猫と会うことが可能です。

「この日に様子を見にいきたい」と事前に連絡しておけば、面会する機会を用意してもらえます。

また施設によっては定期的に写真つきの手紙やメールを送付してくれるので、ある程度寂しさも和らぐでしょう。

猫の【長期預かり】ならペットホテルで快適な暮らしを

猫を長期預かりするならペットホテルなどの宿泊施設がおすすめです。

長期での預かりを実施するサービスとしては、今のところ唯一の選択肢。

数週間から数年まで、幅広い期間を設定して預けることが可能です。 ここでは以下の点をおさえておきましょう。

  • ペットホテルの特徴
  • 利用料金や条件
  • 申し込みから預かり終了までの流れ

ペットホテルは少し特殊なサービスなので、まずはこの点を理解しましょう。

自身と猫に合っていると判断できたなら、続けて利用料金や条件などを確認してください。

ペットホテルは猫にとって快適な宿泊施設

ペットホテルはペット専用の宿泊施設です。

それぞれのケージ(客室)が用意されていて、一頭ずつ隔離されており、安全かつ健康に過ごすことが可能です。

さらには以下のようなサービスも用意されています。

  • 爪切り
  • トリミング
  • グルーミング
  • バスタイム

清潔かつ気持ちよく過ごせるためのサービスは一通りラインナップ。

猫は長時間自宅以外の場所にやってくると、強いストレスを感じるものです。

しかしこのように環境とサービスが整ったペットホテルなら、長い間でも快適に過ごせます。

利用料金1ヶ月20,000円を目安にしよう

ペットホテルにおける利用料金は、1ヶ月20,000円程度だと考えましょう。

ただしあくまでも目安で、日数が長くなれば割安になることがあります。

逆に日数が短い、つまり数週間程度だと1ヶ月換算で30,000円程度かかることも。 あとで利用条件をペットホテルを使うなら、なるべく長期で利用しましょう。

利用前の準備と条件はさほど厳しくない

利用前の準備や条件は、さほど厳しくありません、 以下3つをクリアできていればOKです。

  • 不妊手術を受けている:15,000円〜30,000円
  • 血液・猫ウイルス検査の完了:10,000円〜13,000円
  • 混合ワクチンの接種:3,000円〜7,000円

つまり猫を飼育するときに通常受ける処置を受けていれば問題ありません。

まだ終わっていないものがあれば事前に済ませましょう。

ペットホテルの場合はケージ飼育に慣れさせておきたい できることなら猫には、ケージに慣れさせておきたいところです。

ペットホテルではケージ飼育が実施され、経験のない猫にはストレスになるからそこでケージを事前に入手して、自宅で入らせるなどのトレーニングをおこないましょう。

そうすれば、いざペットホテルに連れて行ったとき、ケージ飼育に順応しやすくなります。

申し込みから預かり終了までの手続きも簡単

条件をクリアできたら実際の利用方法を確認してみましょう。 と言っても、あまり難しいことはありません。

  1. インターネットで近隣のペットホテルを見つける
  2. 利用条件を確認して日程予約する(ワクチンの接種・不妊手術・猫ウイルスの終了はほぼ必須)
  3. 普段食べているフードを用意する(ペットホテルが提供する食事を食べない猫もいるため)
  4. 当日、猫をケージに入れてペットホテルへ連れて行く
  5. 最終日、猫を迎えに行く

ペットホテルを見つけるときは、地域名+ペットホテルで検索すれば出てきます。

そのあとで利用条件を確認して日程予約しましょう。

あとはフードやケージなどを用意してペットホテルへ出向き、期間が終われば迎えに行くのが基本的な流れ。まずは、近隣のペットホテルを探すことから始めましょう。

金銭的に苦しいなら、里親募集サイトで個人ボランティアを探すのもひとつの手

ペットホテルの利用が金銭的に苦しいなら、里親募集サイトで個人ボランティアを探す方法もあるでしょう。

里親募集サイトは、猫を預けたい人と預けられるボランティアをマッチングするサイトです。 代表的なサービスとして以下が挙げられます。

ここでは、猫を預かって欲しい人と、預かりたいボランティアのマッチングが行われています。

例えばNYACHINGのようすを見てみましょう。

(引用:NYACHING

上記のように世話の時期や日数を指定して、ボランティアを募集できます。

あくまでも預かりは奉仕活動なので、無償もしくはごく少額の報酬で、預かり先を見つけることが可能です。

金銭的に苦しい場合は、里親募集サイトで個人のボランティアを探してみましょう。

友達や親族に一時的に預かってもらう方法もある 短期間なら友達や親族に預かってもらうことも可能です。

ただしペットホテルと違って、サービスや環境が整備されているわけではありません。

猫の性格にもよりますが、飼育環境とよく教育されたスタッフが揃った場所でなければ、強いストレスを感じてしまいます。

その点を踏まえ、ごく短期間を除いて友達や親族に預けるのは避けてペットホテルを頼りましょう。

まとめ

ケージに入ったロシアンブルー

最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。

  • 【生涯預かり】なら動物愛護団体がおすすめ 飼育環境が整っていて、優秀な飼育スタッフも在籍しているので安心
  • 条件は不妊手術の実施など、当たり前のことだけ
  • 費用は250,000〜300,000円程度
  • 生涯預かりでも、猫と会うことは可能
  • 金銭的に苦しいなら親族での引き取りや里親募集サイトでのボランティア探しも視野に

 

  • 【長期預かり】ならペットホテルがおすすめ
  • ホテルというだけあって、トリミングや爪切りなどのサービスが充実
  • 条件は不妊手術の実施など、当たり前のことだけ
  • ただしケージに慣れさせておくと猫にストレスを与えずに済む
  • 利用料金は月1ヶ月20,000円が目安、金銭的に苦しければ親族やボランティアを頼る方法も

猫を飼い始めたなら、基本的には最後までずっと飼い続けるのが飼い主の責任です。

しかしどうしても飼い続けるのが困難な状況も、当然ながら考えられるし、一時的に離れて暮らすしかないケースも出てくるでしょう。

そんなときは飼育環境が整っている動物愛護団体やペットホテルの利用がおすすめ。

多少の費用はかかりますが、いずれの施設でも猫が健康でいられるように大切に飼育してくれるので、一度利用を検討してみましょう。

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