2022.06.10
傷ついた猫を見かけたとき、ボランティア団体や市役所で保護をお願いできないか考えるでしょう。
結論から言えば、各組織には対応する義務も余裕もなく、対応は期待できません。
だとしても助けたいというなら、自身で捕獲したうえで家族として迎えるか、あるいは里親を探すこと。そこで本記事では以下を解説します。
捕獲する前に具体的な方法を知り、そしてそのあとで何をする必要があるのかおさえましょう。
もくじ
傷ついた野良猫を見て、「なんとかしてあげたい!」と強く思った人もいるでしょう。
しかしボランティア団体や市役所が動いてくれない以上、助けたいなら自分で捕まえて、なんとかするしかありません。
そして”保護できた”と呼べる状態になるまでは、5つのステップに分けられます。
まず、捕まえてはいけない”地域猫”がいるので確認が必要です。
そのあとは捕獲して動物病院へ連れて行き、自分か里親が飼い主になります。
5つのステップすべてが事前の知識がないとできないことなので、一つひとつ確認しておきましょう。
まずは保護しようとしている猫が地域猫ではないか確認しましょう。
地域猫はすでに地域での保護を受けているので、基本的に捕獲する必要はありません。地域とボランティア団体が責任を持って管理しているからです。
しかしケガや衰弱があり、明らかに治療が必要なことから何とか保護したい場合は、市役所に連絡し、保護してもよいか確認しましょう。
もしどこのボランティア団体が管轄しているのか把握しているなら、直接確認してもかまいません。
地域猫とは、特定の飼い主がおらず、その地域おいて共同で面倒を見られている猫のこと。
ボランティア団体が、異常繁殖を防ぐ目的で避妊手術をしたあとで野生に戻し、周囲の人々に見守られながら暮らしています。
地域猫は耳がV字にカットされていることがあり、それであれば野良猫ではないと判別することが可能です。
(引用:どうぶつ基金)
ただしすべてのケースで耳をカットされているわけではありません。
まれに見た目がまったく変わらない地域猫もいるので、確実に判別するには市役所やボランティア団体に連絡するのがおすすめです。
野良猫は捕獲して終わりではありません。その後は以下のように対応する必要があるので、問題ないか確認しておきましょう。
つまり動物病院へ連れていくことから始まり、飼い主になるか里親を見つけるまで責任を負うこととなります。
保護したあとで、”やはり責任が取れないので逃がす”手段は取れません。これは”愛護動物の遺棄”という法律違反に該当するからです。
愛護動物を虐待したり捨てる(遺棄する)ことは犯罪です。違反すると、懲役や罰金に処せられます。(中略)
・愛護動物を遺棄した者→1年以下の懲役または100万円以下の罰金
(引用:環境省)
捕獲したあとの流れと責任の範ちゅうを理解し、それでも問題がない場合のみ保護を実施しましょう。
野良猫必ず”捕獲器”という装置を使い、安全かつていねいに捕獲する必要があります。
(引用:コメリ)
これは近隣の動物病院やボランティア団体で貸出されることもあるので、一度連絡してみましょう。
そのうえで、以下の手順を参考に捕獲します。
つまり食べ物でおびきよせて、捕獲器にかけるのが正しい捕まえ方です。
ただしそう簡単に仕掛けにはかかりません。根気よく捕獲活動を続けましょう。
野良猫を捕獲したあとで最初にやるべきは、飼い猫ではないか確認すること。
警察や保健所、市役所に連絡して、迷い猫として届けられていないか確認しましょう。
またSNSでは、以下画像のように「猫を探している」といった趣旨の投稿がないかチェックしてください。
猫を探してます!!!!!
5/13
朝9時過ぎ頃栃木県足利市五十部町
生後1ヶ月くらい
飼い主の不注意によりいなくなりました。
特徴
白地に黒、グレーの斑
雄 オス
サイズは20センチくらいです#猫#子猫#迷い猫#迷い子猫#迷子猫#迷子#足利市#栃木県足利市#足利市五十部町#野良猫 pic.twitter.com/u1CSI73VA8— 迷子猫 おはぎ (@neko513cat) June 9, 2022
ハッシュタグで#迷い猫を指定すると、上記のようなツイートがヒットします。
捕獲した猫を探している人がいないか念入りに確認しましょう。
間違いなく野良猫だとわかれば、動物病院へ連れて行き、健康状態を確認します。
猫がどのような状況であったかにもよりますが、おおむね以下の処置が必要です。
4つすべて実施すると、トータル20,000円から30,000円の費用がかかります。またケガがあった場合は
さらに治療費がかかる場合も。
動物病院での検査は、自分が飼育するにしても、里親を探す場合にも必要なステップです。
捕獲できたら、猫の様子を観察しつつも、速やかに連れていくようにしましょう。
野良猫を保護したとき、最も自然な対応は自分で飼育すること。
一度拾ったら、法的に倫理的にも飼い主としての責任が生じます。
もうすでにあなたの飼い猫であり家族であって、「やはり飼えない」と野生には戻せません。
保護したなら、自分が最後まで飼い続けることが基本だと考えましょう。
とはいえ、自分で飼うことだけが答えではなく、他の人に引き取ってもらう道もあります。
要するに誰かが飼い主である状態まで導けば、法的にも倫理的にも問題ないわけです。
引き取り手を探すには、以下ふたつが考えられます。
いずれにせよ一度拾ったなら、最期まで面倒を見るか、引き取り手を見つける責任は果たしましょう。
もし「不幸な猫を助けたい」と感じるなら、里親募集サイトで保護猫の引き取り手として名乗り出てみましょう。
保護猫とは、飼い主が不在だったり、保健所に引き取られたりした猫のことです。
野良猫と同じく、引き取り手が見つからず、最悪の場合このままだと殺処分されることもあります。
目の前の野良猫を救えるわけではありませんが、また違う形で貢献できるわけです。そこで今回は以下について解説します。
まずは里親募集サイトがどういうサービスか理解して、そのうえで条件や費用を確認し、引き取り手になれるのか判断しましょう。
里親募集サイトは飼い主と引き取り主のマッチングサービスです。
ここでは保護猫を多く抱える動物愛護センターなどが里親を募集しています。OMUSUBIという里親募集サイトを例として、サービスの仕組みを見ていきましょう。
(引用:OMUSUBI)
猫のプロフィールが掲載されており、猫種や年齢を確認できます。
ここから飼い主とメッセージで相談し、お互い合意すれば里親として引き取りできます。
「不幸な猫を減らしたい」という気持ちを持っている方は、ぜひ一度里親募集サイトで、猫の引き取り手になれないか動いてみましょう。
里親募集サイト以外にも、引き取り手を募集しているサービスや団体があります。
うち、動物愛護団体や動物愛護センターから引き取りについて、手続き方法や条件を下記で解説しているので参考にしてください。
保護猫カフェはいわゆる猫カフェのひとつで、猫と触れ合いながらお茶や食事を楽しめます。
臨時休業明け
本日から川越店は営業を再開いたしました😺みんにゃ元気に、お待ちしております☺️
@川越店#ねこかつ #保護猫 #保護猫カフェ #川越 #日進 #里親募集 #猫 #ねこ #cat #スリアロペットチャリティー #シマホペットチャリティー pic.twitter.com/S7xZypk7qy
— 保護猫カフェねこかつ@川越@大宮日進 (@nekokatsu_1) June 9, 2022
ただ一般的な猫カフェと違うのは、気に入った猫がいれば引き取りできることです。
猫を新しい家族として迎え入れたい希望がある人は、一度保護猫カフェへ行ってみましょう。
里親は誰にでもなれるわけではなく、以下4つの条件をクリアする必要があります。
ペット可の家と、飼育放棄しないことは当たり前の条件。
ただ先住猫が完全室内飼育であり、また必要であれば不妊手術を実費で受けさせるのがハードルとなりそうです。
里親を希望する場合は、特に上記ふたつをクリアできるように準備しておきましょう。
里親募集サイトから猫を引き取るなら費用はほぼかかりません。
サイト自体無料で利用でき、ほとんどの猫は必要な手術や接種は終えています。
相手に謝礼を支払う必要もなく、たいてい無償で引き取ることが可能です。
ただし里親になってからかかる費用は、すべて本人負担であることに注意してください。
本記事では野良猫の保護依頼と保護猫の引き取り方について解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
野良猫の保護について、市役所や動物愛護団体は特に何か動くわけではなく、どうしても助けたいなら、何とか自力で保護する必要があります。
ただし捕獲したその瞬間から、最後まで面倒を見る、もしくは引き取り手を見つける義務が生じることを理解して、実行に移しましょう。
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