- 「子猫はどのように育てればよいのだろう?」
- 「離乳の時期はいつ?」
- 「トイレなどのしつけはどうすれば?」
このように思っている人は多いのではないでしょうか?
実は子猫を育てるのは、想像以上に繊細な気配りが求められるものです。きちんとした世話ができていないと、発達に影響が生じるかもしれません。
そこで本記事では以下の点を解説します。
- 時期ごとの育て方と注意点
- 食事やしつけなど、分野別での育て方のポイント
- 育てるうえで特に注意したいところ
本記事を読めば、子猫の育て方の大部分を理解できます。ぜひご参考にしてください。
【時期別】子猫の育て方と各期の注意点
まずは、時期別での子猫の育て方をおさえましょう。
前提として子猫の成長を時期に分けるなら、おおむね以下のとおりになります。
- 【生後期】誕生〜2週間
- 【授乳期】2週間〜1ヶ月
- 【離乳期】2ヶ月目
- 【ドライフード期】3ヶ月目
- 【準成猫期】4ヶ月目
そして各期で世話の仕方が大きく異なり、それを理解したうえで育てる必要があります。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
【生後期】誕生〜2週間
誕生してから2週間の「生後期」は、特に配慮が必要な時期です。ポイントは3つあります。
- 2〜4時間おきにミルクを与える
- 自力でトイレができないので介助する
- 寝床を用意する
もっとも重要なのは、2〜4時間に1回のペースでミルクを与えること。つまり深夜も起きて授乳する必要があります。
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上手のような猫砂を用意し、トイレに行きたそうにしたらここへ連れていきます。これを繰り返すことで、徐々にやり方を覚えます(詳細は後述)。
【離乳期】2ヶ月目
2ヶ月目に入ると歯がある程度揃ってきます。離乳食を与えつつ、ウェットフードへ切り替えていくとよいでしょう。
またお湯でふやかしたドライフードを与えてもかまいません。
この時期は、猫に何をどれくらい与えればよいか、判断しづらい部分があります。ただ、基本的には猫が食べたそうにしているものを与えていれば問題ありません。
また、このあたりからワクチンの接種を考えることになります。病院へ連れていき、獣医に指示を仰ぎましょう。
【ドライフード期】3ヶ月目
生後3ヶ月の段階では、猫らしく活発に動き回るようになります。上述したキャットタワーやおもちゃなどで遊ばせるとよいでしょう。
もちろん飼い主自身が遊び相手になってもかまいません。
食事に関しては、完全にドライフードに切り替えてよいでしょう。量に関しては、明らかに異常でなければ、食べたいだけ与えて問題ありません。
また生後3ヶ月の段階では、興味本位であちこちをかじる傾向があります。
おもちゃや飼い主の手を噛む程度なら問題ありません。しかし電気コードなど、決して噛んではいけないものもあります。
そういったシーンを見かけたら、「噛んではダメ!」と注意しましょう。それを繰り返すことで、噛み癖が改善されていきます。
噛み癖の矯正に時間がかかるなら、上記のようなスパイラルチューブでコードを包んでしまいましょう。
【準成猫期】4ヶ月目以降
4ヶ月目に入ると、猫は急激に成長する傾向にあります。
一気に体重が増え、体毛が充実し、顔つきにも「貫禄」が出てきます。
子猫時代のようなか弱さはなく、食事をのぞけば「ほったらかし」でもかまいません。むしろ猫のほうが「一人(猫)にしてくれ」という態度を示すようになります。
この時期に入るとワクチンの計画接種も終わるでしょう。次に考えたいのが、避妊・去勢です。
諸説ありますが、メスは生後4ヶ月前後で妊娠能力を身につけ、6ヶ月を過ぎれば妊娠を目標に行動するようになります。
何らかの理由で子猫が欲しい場合をのぞいて、避妊手術を受けるようにしましょう。雄猫が生殖活動に興味を示すのは生後8ヶ月前後なので、まだ猶予があります。
【分野別】子猫の育て方のポイント一覧
上記では、時期別の子猫の育て方に関して解説しました。続いて以下分野別のポイントに関して解説します。
- 食事
- トイレ
- しつけ
- 健康管理
- ソーシャルトレーニング
分野ごとの知識があれば、より健康的に子猫を育てられます。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
食事/時期に合わせた頻度で与えるのを徹底
子猫を育てるうえでもっともたいへんなのは、おそらく「時期に合わせた頻度で、きちんと食事を与えること」です。特にミルクに関しては、回数と分量をよく理解しておく必要があります。

上図を参考に、欠かすことなくミルクを与えるようにしましょう。
離乳食に切り替えてからは、上図ほど厳密でなくてもかまいません。猫の様子を見ながら、離乳食やウェットフードを与えましょう。
もし上図のとおりミルクを飲まない、フードを食べない期間が続く場合は、必要に応じて動物病院へ連れていきましょう。
トイレ/叱らず根気よくトレーニング
トイレのトレーニングは、以下の方法でおこないます。
- 猫砂を用意する
- トイレをしたそうにしていたら、猫砂に連れていく
- 正しくトイレができたら褒める
これを何度か繰り返すうちに、「ここでしかトイレはしてはいけない」と学習します。
なお、猫砂以外でトイレをしてしまった場合は、消臭剤などで匂いを消しましょう。この匂いを頼りに、同じところで用を足す修正があるからです。
なお、トイレして欲しくない場所には、以下のような「しつけ剤」を散布するのも有効。
しつけ剤は、触って欲しくない、入って欲しくない場所に散布するといった使い方もできます。トイレやしつけに困ったら使ってみましょう。
しつけ/言葉と態度で教育する
トイレ以外にも、子猫に対してしつけることは多々あります。
- ものを倒さない
- ゴミ箱を漁らない
- 勝手に外に出ない
- コードを噛まないetc.
その他猫や家族の暮らしの支障になりうることはしつけで抑止する必要があります。
しつけるには、人間と同様に言葉と態度で示すのが有効。いけないことをしたとき、「それはダメ!」とはっきり言えば、「これはやってはいけない」と学習します。
ただし人間ほど聞く力があるわけでないので、すぐには理解できません。覚えてくれるまで根気よくしつけましょう。
健康管理/普段の暮らしと病院での診療・処置
子猫から育てる場合、健康管理が重要になります。食事や睡眠、環境整備はもちろんですが、病院でしかるべき診療と処置を受ける必要があります。
(引用:葉山どうぶつ病院)
出生から1歳を迎えるまで、上図のとおりワクチンや手術など、さまざま受けることになります。
いずれも感染症や望まない繁殖を防ぐうえで重要です。子猫を飼うなら、上記のような処置や検診もきちんと受けるようにしましょう。
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ソーシャルトレーニング/家族との生活に慣れさせる
子猫に関しては、家族との生活に慣れさせるためのソーシャルトレーニングも必要です。
しらかば動物病院によれば、出生から2週間から7週間は「社会化」を進める期間で、この間、どのような経験を得たかによって猫の社会性や社交性、ひいては「暮らしやすさ」や「幸福度」が変化します。
具体的には以下のような取り組みを心がけましょう。
- 一緒に遊ぶ
- 抱っこする
- 体を撫でる
- 一緒に寝る
- 危険から遠ざける
一緒に遊んだり、抱っこしたりすれば、猫は「自分が愛されている、ここは安全である」と学習します。要するに「可愛がること」が大事なわけですね。
そういう経験があれば、警戒心や恐怖心を抱きにくくなる、つまり穏やかな気持ちで暮らしやすくなります。
一方で怖い思いをしたり、冷たくあしらわれたりすると、猫の性格は閉鎖的なものとなります。人間と同じく、怖い、悲しい思いをさせないよう、危険からは遠ざけるようにしましょう。
子猫の育て方・飼い方の注意点
子猫の育てる、飼ううえでは、いくつか注意したいことがあります。
- 禁忌食を与えないようにする
- 早めに去勢・避妊する
- 完全室内飼育を目指す
- ストレスを与えないようにする
実際にはより多くの注意点があるのですが、特に重要な点を挙げるなら上記4つです。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
禁忌食を与えないようにする
子猫を育てるとき、禁忌食を与えないようにしましょう。具体的な品目は以下を参考にしてください。

(引用:よしだ動物病院)
特に注意したいのが、エビ・イカ・タコ。猫はこれらを好みますが、一方で食べると中毒を起こします。またネギ類を誤って与えるケースも多いので注意してください。
それ以外はよほどのことがない限り食べることはなさそうですが、飼い主の意に反して食べたり飲んだりしてしまうことも。
禁忌になりうる食べ物を食べてしまわないよう、環境を整備しましょう。
早めに去勢・避妊する
先ほども触れましたが、去勢と避妊は早めに済ませるようにしましょう。
繁殖行動に興味を持つのは、オスなら生後8ヶ月、メスなら生後6ヶ月です。
またメスは4ヶ月で妊娠可能になるので、後述する完全室内飼育でなかった場合、驚くほど早いタイミングで妊娠する可能性があります。
これを避けるためにも、できるだけ早いタイミングで去勢・避妊手術を受けるようにしましょう。
完全室内飼育を目指す
また、基本的には完全室内飼育を目指しましょう。以下のメリットがあるからです。
- 自動車事故などのリスクがなくなる
- 怪我や感染症などを予防できる
- 脱走を防げる
- 寿命が大幅に伸びるetc.
事故や怪我を防げるのはもちろんですが、最大のメリットは何といっても寿命が大幅に伸びること。
(引用:一般社団法人ペットフード協会)
一般社団法人ペットフード協会の調査によれば、完全室内飼育されている猫は、そうでない猫と比較して2、3年ほど長生きします。
猫とできるだけ長く暮らしたいなら、完全室内飼育を目指しましょう。
ストレスを与えないようにする
子猫期に限った話ではありませんが、とにかく余計なストレスを与えないようにしましょう。これが発達に影響したり、病気につながったりするからです。
具体的には以下のように配慮しましょう。
- 大きな音を立てない
- 嫌がっているのに無理に遊ばない(子供が無茶をさせがちなので注意)
- いじわるをしない
- しつけといって罰を与えない
- 頻繁に模様替えをしない
- 知らない人にはあまり合わせない
- 温度調整を怠らないetc.
猫はストレス耐性が低い生き物で、たとえば少し模様替えしただけで不安を感じ、押入れの奥に引っ込むこともあります。
そういったことが重なると、発達や健康に影響が出るわけですね。できるだけ余計なストレスを感じないように配慮しましょう。
子猫の育て方に関するよくある質問
本記事では子猫の育て方に関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。
- 子猫を飼うなら何ヶ月目からがよい?
- 家や人に慣れるまで何ヶ月かかる?
- 子猫期に留守番はできる?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
子猫を飼うなら何ヶ月目からがよい?
何ヶ月目から飼ってもよいですが、育てるのがたいへんな時期を避けるなら、生後3ヶ月目以降がよいでしょう。
この時期ならすでに頻繁なミルクの給餌やトイレの介護は必要ありません。また、短時間であれば留守番もできるので、楽ではあります。
ただし生後3ヶ月になると知能が発達する関係で、人や家に慣れるまで時間がかかることも。
また「苦労して育てることで得られる愛着」が失われるというデメリットもあります。
その点も踏まえて、生後何ヶ月の子猫を迎え入れるのか考えるようにしましょう。
家や人に慣れるまで何ヶ月かかる?
家に慣れるまでにかかる日数は猫によります。早ければ2週間、長ければ半年ほどかかるでしょう。
人に関しては2週間から1ヶ月ほどかかりそうです。ただし、中には初日から懐いてくる個体も。
ただし子猫は成猫と比較して、家や人に慣れるのが早い傾向にあります。上記よりも早いタイミングで仲良くなれるかもしれません。
ただ保護猫などの場合、以下のように攻撃的な時期が続くことも。
保護猫の場合は、過去の経験や「知らない家に運ばれた」という経緯から、警戒心をはたらかせるケースが多いようです。
とはいえ時間をかければ懐くので、さほど心配する必要はありません。
子猫期に留守番はできる?
生後3ヶ月以降なら、何とか留守番できるかもしれません。ただしその場合は以下の点に留意してください。
- 留守番の時間はどれだけ長くても6時間ほど
- 十分なフードを用意する
- 飲み水はふたつ準備する(容器をひっくり返す可能性があるため)
- エアコンはつけっぱなしにする
- 猫がいたずらしそうなものはしまう
特に心配なのが、いたずらです。完全な成猫になるまではとにかく好奇心旺盛で、とんでもないことをしでかす可能性があります。
怪我や破損を免れるため、いたずらしそうなものはきちんとしまっておきましょう。
なお生後3ヶ月未満の子猫に関しては、定期的な給餌が必要であるなどの観点から、留守番させるのはおすすめできません。
まとめ
本記事では子猫の育て方に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさえましょう。
- 生後間もないころは、2〜4時間に1回のペースでミルクを与えられのが大切
- 自力でトイレができないので、排泄の介助も必要
- 以降は、ミルクから離乳食、離乳食からフードへと切り替えていく
- 3、4ヶ月目ではワクチン接種や避妊・去勢手術を勧める
- トイレをはじめとしたしつけは根気が大切
- 健康管理やソーシャルトレーニングも積極的に
- 基本的にはストレスを与えない完全室内飼育を推奨
特に生後間もないころの子猫を育てるのはたいへん。夜中でも起きてミルクを与えたり、トイレを助けたり、室温を適切に管理したりする必要があります。
しかしそれ以降は少しずつできることが増えてくるので、育てるのは楽になるでしょう。
子猫を飼う人は、ぜひ本記事を読みながら大事に育てましょう。






本記事は一般的な情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。気になる症状が続く場合や判断に迷うときは、早めにかかりつけの動物病院へご相談ください。