スタッフブログ

猫の体調管理


今回は猫ちゃんの体調管理について、当ホームでも行っている方法を紹介しながら書いていこうと思います。
言葉にして訴えることが出来ない猫ちゃんの体調の変化をいち早く察することで、病気やケガの早期発見治療が出来て健康維持や長寿に繋がります。

猫の体調管理

猫ちゃんも人間同様に、年齢を重ねると様々なところに不調が出やすくなります。
筋力や免疫の低下などに加え、腎臓や肝臓などの内臓機能の低下が見られるようになります。

定期健診

定期健診を行うことはとても大切です。
定期的に行って比較することで、少しの変化にも気付くことが出来ます。

頻度

健診の頻度は、年齢によって変えていきましょう。
若い猫ちゃんであれば年に1回でいいかもしれませんが、老猫ちゃんであれば3カ月に1回行うくらいでいいと思います。
猫は、人間の4倍のスピードで年を取ると言われています。
年に1回の健康診断は、人間で考えると4年に1回という事になります。
決して過剰なペースではありません。

費用

病院によって費用は変わりますが、一般的な検査であれば5000円から10000円ほどの費用で受けられます。
それらに加えて、レントゲンなどのオプションを追加することも出来るので体調などに合わせて行いましょう。
しかし、毎回やみくもに色々な検査を行うと猫ちゃんの負担になりかねません。
獣医師としっかりと相談したうえで適切な検査を行いましょう。

毎日のチェック

定期健診を行っているからといって、それ以外に何も気にしなくていいわけではありません。
簡単に確認できる項目を毎日チェックしましょう。

体温

年齢によって平熱は多少異なります。
若ければ高く、年齢を重ねると低くなります。
一般的には38度から39度といわれていますが、毎日測ることでちゃんとした平熱を知っておきましょう。

食欲

ご飯を毎日決まった量をしっかりと食べているかを確認してください。
食事量が減ってきている場合、加齢によるものなのか別の原因があるのかの見極めが重要です。
加齢によって食事量が減っている場合には、量の調節やフードを高齢用に変えるなど必要に応じて対応してください。

飲水量

飲む水の量は、多くなっても少なくなっても注意が必要です。
高齢猫には、腎臓機能の低下がよく見られます。
腎機能が低下すると、飲水量が増えておしっこの量も増えます。
また、水を飲む量が少ない日が続くと、脱水を起こしてしまいます。
肌の弾力などで脱水しているかの確認も必要に応じて行ってください。

排泄量

おしっこの量が多いと上記した原因が考えられたりします。
逆に、水を飲んでいるのに量が少なかったり全く出ていないなどの場合には、尿管結石などが疑われます。
この場合、トイレに入っておしっこをするポーズをとりますが、ほとんど出ていない、もしくは全く出なかったりします。
長時間トイレに入っていたり何度も何度もトイレに入る様子が見受けられたら病院で診てもらいましょう。
便も出ているかゆるくないか、異物は混ざっていないかなども怠らずに確認しましょう。
出ていない場合には、腸閉塞なども考えられます。

活動量

活動量も年齢によって少なくなっていきますので、しっかりと見極めてください。
また、どこかを庇うような動き方をしていないか、足を引きずっていないかということも見落とさないようにしましょう。

目ヤニや涙が出ていないかを見てください。
充血している場合や腫れていないかなどの確認も必要です。
瞬膜が出てしまっていないかもしっかりと確認しましょう。

よだれが出ていないか、口臭はきつくないか、歯石が溜まっていないか、歯がぐらついていたり折れていたりしないかなどを確認してあげてください。
口内炎が出来てしまっていたりすると、食事が出来なくなってしまいます。
また、歯やアゴに不具合があると、フードを噛むときに「ギャリギャリ」「ギュリギュリ」のような音がします。
これは、歯がこすれてなっているため、もし音が聞こえたら注意深く見てあげましょう。

やたらと痒そうにしていたり、異臭がする、垢が溜まっていないかなどの確認をしましょう。
掻きむしるように掻いている場合、出血したり耳の中に血が溜まり変形してしまうことがあります。
耳ダニに感染していると、痒みや耳垢が出てしまい、多頭飼いだと他の猫ちゃんにも移ってしまうこともあります。

鼻水や鼻血が出ていないか、適度に過剰に乾燥していないかを見ましょう。
鼻水が出ていたりして、臭いが嗅げない状況になるとご飯を食べなくなってしまう猫ちゃんもいます。
また、細菌やウィルス性の鼻炎を患っていると、それらが他の猫ちゃんに移ってしまうこともあります。

皮膚

湿疹や爛れ、フケやデキモノといった異常がないかを見てください。
その他、不自然な脱毛やノミダニなどの虫がついていないかにも注意する必要があります。

被毛

毛づや、ハリなどの確認と、毛玉が出来ていないかの確認をしましょう。
毛玉を放置してしまうと皮膚病やその他の病気炎症の原因ともなってしまいます。
また、抜け毛も放置してしまうと、毛づくろいをしたときに多くの毛を飲み込んでしまい、それを上手に吐き出せないと最悪の場合腸閉塞になってしまうこともあります。

おしり

肛門まわりが汚れていないか、爛れていたり傷ついていないかなどを見ましょう。
おなかをくだしていたりすると、肛門まわりが汚れていることがあります。
また肛門腺に異常がある場合には、分泌液が排出されなくなり炎症を起こしてしまいます。
必要に応じて、肛門腺しぼりを行いましょう。

その他

リンパ節が腫れていないか、お腹が異常に膨れていないか、乳腺にシコリがないか、触ると痛がったりしないかということにも注意を払ってください。
咳やクシャミ、呼吸の異変、といった基本的なことも忘れずに気にしましょう。

ねこほーむにおいて

ねこほーむでも健康管理は行っております。
定期的なものから毎日のものまであります。

毎日の健康管理

ねこほーむでは、上記した毎日のチェックを行っております。
それに加え、毎月一回の定期健診を行います。

毎日のチェック

病気をしているか否かに関わらず、チェックはどの猫ちゃんも毎日行っております。
体調を崩している猫ちゃんには、その症状に合わせたチェックも行います。

定期管理

毎月一回は一斉に体重測定、爪切り、ブラッシングなどを行います。
これもねこほーむにいる猫ちゃんたち全てです。
体重の増減を前月と比較し、年齢を考慮して状態の把握をします。

それ以外にも

まだ若い猫ちゃんであれば爪が伸びるのが早く、月に一回の頻度だと伸びすぎてしまいます。
そのため、爪が伸びるスピードに合わせて切る回数が2回、3回という猫ちゃんもいます。
体調を崩している猫ちゃんやかなり高齢な猫ちゃんは、半月に一回や毎週計測することもあります。
ブラッシングも同様に、老猫ちゃんになれば自分で毛づくろいをするとこも減っていきます。
中には若いうちからあまりやらない猫ちゃんもいます。
そんな猫ちゃんたちを放っておくと毛玉まみれになりかねないので、ブラッシングの頻度を増やします。

例外

大事な健康管理も例外で行わないことがあります。
それは当ホームに来たばかりで緊張している猫ちゃんです。
ご飯も食べないほどに緊張している猫ちゃんに対して、やたらと覗き込んだり触ったりすることは、より緊張や恐怖心を煽ってしまうことに繋がりいいことはありません。
それよりも、少しでも施設に慣れて緊張を解いてくれることが優先すべきであると考えています。
猫ちゃんの健康状態は、ねこほーむでお預かりする前に血液検査を受けていただくので、それによって把握出来ています。

最後に

大切な愛猫の健康維持のために毎日のチェックと定期健診はとても重要です。
全ての病気やケガに共通して、早期発見早期治療が大切です。
「放っておけば治るだろう」は、仮に治ったとしても猫ちゃんが苦しむ時間が長かっただけで、良かったということではありません。
言葉にして不調を訴えることが出来ないからこそ、飼い主が気づいてあげましょう。

お問い合わせ 詳しくはコチラ

電話番号