猫アレルギーは突然発症する?症状・治し方・対策は?

  • 猫アレルギーは、突然発症することはあるのか?
  • 自分は猫アレルギーかもしれない
  • 猫アレルギーでも、猫と暮らす方法はあるだろうか?
  • 発症したらどうやって対処すればよいのだろう?

このように悩んでいる人は多いのではないでしょうか。特に猫と暮らすことを考えているなら不安に思う部分があるはず。

そこで本記事では以下の点を解説します。

  • 猫アレルギーが突然発症する可能性について
  • アレルギーかどうか確かめる方法
  • 猫アレルギーでも猫と暮らす方法
  • 発症した場合の対処法

本記事を読めば猫アレルギーのことを理解し、猫と一緒に暮らせるかもわかるはず。ぜひご参考にしてください。

猫アレルギーは突然発症することも!原因や症状と治療法

結論からいうと猫アレルギーを突然発症することはあります。猫との出会いがきっかけに気づくことがあれば、後天的にアレルギー患者になることも。

猫アレルギーに対処するため、原因や症状、そして治療法の有無を理解しましょう。

そもそも猫アレルギーとは?原因と症状は?

猫アレルギーとは、猫が持つアレルゲン物質「Fel D1」を、吸い込んでしまうことで起こる反応です。主な症状として以下が挙げられます。

  • くしゃみ
  • 目の痒み
  • めまい
  • 息苦しさ
  • 湿疹
  • 肌荒れetc.

花粉症の症状に、呼吸器の不調が合わさったような症状です。

アレルギーでの死亡例も

ちなみに猫アレルギーでの死亡例もあります。米国のナレッジサイトでは、「猫アレルギーで年間50人が命を落としている」とも記載されています。 

日本の人口に置き換えると、年間20人くらいが国内で猫アレルギーによって命を落としているかもしれません。

とはいえ命を落とすほどの症状に至るのは本当にごくまれなので、そこまで心配する必要はないでしょう。

とはいえ症状が出ると困るのは事実。もしまだ猫を飼っていないなら事前にアレルギー検査を受けるのがよいでしょう。RASTという検査を受ければすぐに結果がわかります。

(引用:ゆうき耳鼻咽喉科

そうすると猫アレルギーの「レベル」がわかります。 それらと医師の指示にしたがい、飼うか飼わないかを決定するのがよいでしょう。

猫アレルギー根治(完治)はややむずかしい

猫アレルギーは完全に治すのがむずかしい疾患です。

基本的には対処療法しかありません。つまり症状が出たらそれをおさえるための治療しかできないわけです。

ただし、症状が軽度で気づかなかったり、慣れてしまって問題にならなくなったりすることがあります。

 とはいえアレルギー反応は常に強まる可能性があります。ある日突然に重症化するケースもあるため油断は禁物です。

猫アレルギーでも猫と暮らせるかもしれない!

「猫アレルギーだけど猫を飼いたい」と考えている人は多いでしょう。結論からいえば猫アレルギーでも飼えなくはありません。

ただし、猫アレルギーでありながら猫を飼うのはたいへんなことです。安全に暮らすには、おおむね以下6つの条件をクリアする必要があります。

  1. 猫アレルギーでも飼っていいか医師に確認
  2. アレルギーになりにくい猫を選択
  3. 掃除でアレルギー物質を除去
  4. 猫にはお風呂やブラッシングなどを実施
  5. アレルギー物質が付着しづらい家具を
  6. 症状に備えて薬を用意

最も大事なのは、医師に確認すること。このステップだけは絶対に忘れないようにしましょう。

それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

1.猫アレルギーでも飼っていいか医師に確認する

まず、皮膚科やアレルギー科に行って「猫を飼ってもよいか」を医師にたずねましょう。 

まだ猫アレルギーを持っているかわからないなら、この時点で検査を受ける必要があります。

もし医師が「飼ってはいけない」と指導するなら、その指示にしたがいましょう。

また飼ってよいにしても、専門家の立場から猫との接し方や予防法に関して指導があるはずです。そこで教わったことは必ず守るようにしましょう。

2.アレルギーになりにくい猫を選ぶ

また、必ずアレルギーになりにくいの猫を選びましょう。これだけでも、すこしは発症の可能性を下げられるからです。

<アレルギーになりにくい猫の一例>

  • サイベリアン
  • ロシアンブルー
  • オリエンタルショートヘア
  • デボンレックス
  • シャム猫

米国のペット情報サイト「utamed」によれば、上記の猫種はアレルギー物質が比較的少ないとされています。

特にサイベリアンは最もアレルギー発症の可能性が低い猫種だと記述されていました。

(引用:かねだい

逆にスコティッシュフォールドやノルウェージャンフォレストキャットなどは、毛が長いため、アレルギーを発症しやすくなるため注意が必要です。

3.しっかりと掃除してアレルギー物質をとりのぞく

猫アレルギーの人が猫と暮らすなら、普段からしっかりと掃除してアレルギー物質をとりのぞくようにします。

そのためには、こまめ水拭きが有効。これだけでアレルギー物質をきちんと吸着できます。

もちろん掃き掃除なども重要です。ただし掃除機は毛が舞い上がって、アレルギー物質を拡散させてしまいます。

つまり掃き掃除は掃除機よりも、ほうきなどで慎重にやるのがおすすめ。

掃除するだけでも、有効な予防法になります。できるだけこまめに実施しましょう。

空気清浄機を置くのもひとつ

アレルギー物質をより確実にとりのぞきたいなら、空気清浄機を置くのも有効です。これを設置するだけでもずいぶんと変わります。

なかでも集じん能力、つまりアレルギー物質を捕まえられる力が高いものを使うのがおすすめ。

特に「HEPAフィルター」が搭載されているものは集じん能力が高いので、予防にはうってつけです。

最近の空気清浄機は、小型のものであれば8,000円くらいで購入することも可能です。

より安全に暮らしたいなら、空気清浄機を設置しましょう。

4.猫にはお風呂・ブラッシング・タオルウォッシュを実施する

アレルギー症状を防ぐためには、猫の手入れも重要です。

  • 2週間に1回お風呂に入れる
  • 週2〜3回のブラッシング・タオルウォッシュ

こういったことをやっておけばアレルギー物質がある程度とりのぞけます。

ただしこれらの手入れを自分でやるのは、たいへんかもしれません。

そんなときはトリマーにお風呂やタオルウォッシュをお願いするのがよいでしょう。

5.アレルギー物質が付着しづらい家具を使う

アレルギー症状を防ぐために、アレルギー物質が付着しづらい家具やインテリアを使うようにしましょう。

具体的にはレザー、金属製のものがおすすめです。

布製品は、アレルギー物質が付着しやすい傾向であるため、できるだけ置かないようにしましょう。

ラグやカーペットなどはできるだけ避けたほうがよいわけですね。

といっても布製品なしで生活するのは難しいでしょう。出来る範囲で対策するのがおすすめです。

6.症状が出た場合にそなえて薬を用意する

どれだけ予防しても、アレルギー症状は出るときには出るものです。 そのときを想定して、薬を用意しておきましょう。

何の薬を使うかは、事前に皮膚科やアレルギー科で確認しておくことをおすすめします。

市販のものであれば、下記レスタミンに代表される抗ヒスタミン剤が有効です。

(引用:興和

ただし処方薬と比べて効き目は限定されるかもしれません。できれば事前に処方してもらいましょう。

猫アレルギーの症状が突然出たときの対処法

どれだけ気をつけていても、猫アレルギーの症状が出ることもあります。そんなときは以下の順番で対処しましょう。

  1. 外に出て猫から離れる
  2. 症状に合わせた対処療法を実施する
  3. 息苦しさや喘息症状などが出たら病院へ行く
  4. 掃除してアレルギー物質をとりのぞく

まずはその場を離れて症状をおさえ、落ち着いてからアレルギー物質をとりのぞく、という流れです。それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

1.基本は外に出て猫から離れる

くしゃみや目のかゆみなどの初期症状が出た時点で外に出て、猫から離れましょう。

このときは、用意していた薬も一緒に持っていくのがベスト。

猫と距離を置くだけでもアレルギー物質から逃れられるため、症状をおさえられます。

2.症状に合わせた対処療法を実施する

続いて症状に合わせて、対処療法を実施しましょう。目のかゆみは点眼 、呼吸の苦しさには吸入薬 、湿疹などは塗り薬といったところ。

もし内服薬を持っているなら、それを飲むのもよいでしょう。

そしてそのままの状態で症状が落ち着くか、様子を見ます。問題がなさそうなら、猫が出入りしていない部屋から戻ってもよいかもしれません。

3.息苦しさや喘息症状など出たらただちに病院へいく!

もし吐き気や息苦しさ、めまいを感じているなら、かなり重大な症状が出ています。失神したり、喘息が起こったりする可能性もあるでしょう。

この場合はただちに病院へ行き、医師の診断をうけることをおすすめします。

4.掃除してアレルギー物質を取り除く

症状が落ち着いたらマスクをするなどして、猫がいる部屋の掃除をします。猫がよくいる場所を中心に水拭きをして、アレルギー物質を除去します。

また、猫をお風呂に入れたりシャワーを浴びさせたりするとよいでしょう。

ただしマスクをしていても、アレルギーが再発する可能性はあります。

家族に掃除してもらったり、ハウスキーパーを呼んだりするのがよいかもしれません。

またこれを機に空気清浄機の設置などを検討するのもよいでしょう。

猫アレルギーに関するよくある質問QA

本記事では猫アレルギーに関して解説しました。最後によくある質問に回答します。

  • 子供の猫アレルギーは治る?
  • 猫アレルギーの初期症状は?
  • 猫アレルギーで顔の肌荒れが起こる?

それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

子供の猫アレルギーは治る?

残念ながら子供の猫アレルギーは持って生まれたものであり、根治はむずかしいでしょう。

ただし成長に合わせた軽症化はあり得ます。

また子供の猫アレルギーレベルを確かめるため、可能であればRAST検査を受けておくとよいでしょう。

(引用:ゆうき耳鼻咽喉科

猫アレルギーの初期症状は?

くしゃみ、目のかゆみが初期症状として現れやすい傾向にあります。ただし人によっては喉のかゆみや息苦しさを感じる人も。

初期症状が現れたら、そこから本格的なアレルギー反応に発展する可能性があります。ひどいケースでは、過呼吸のような症状になるかもしれません。

そうなる前に猫がいる空間から距離を置き、反応がおさまるのを待ちましょう。

蕁麻疹や湿疹が顔に現れることはある?

あまり蕁麻疹や湿疹が顔に現れるケースはありません。

調査したところ、手や腕に症状が出たケースはありましたが、顔に蕁麻疹や湿疹が現れたケースやその他医学的な報告は確認できませんでした。

仮にそれが起こるとするなら、猫アレルギーであるにもかかわらず、顔と猫をくっつけた場合などの限られたケースでしょう。そういったことさえなければ、顔に症状が現れることはなさそうです。

まとめ

本記事では猫アレルギーの突然の発症に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 先天的に持っていなくても、猫アレルギーを突然発症することはある
  • 根本的に治療するのはむずかしい
  • 猫アレルギーでも猫と暮らすことは可能、ただし必ず事前に医師と相談する
  • アレルギーになりにくい猫を選んだり、こまめに掃除したり、工夫をすることで症状を抑えられる
  • 症状が出たら猫から離れて症状が落ち着くのを待つ
  • 症状が落ち着いたら、部屋の掃除をする
  • 症状がひどいなら空気清浄機などの導入も検討

食べ物のアレルギーがそうであるように、猫アレルギーも後天的に突如発症する可能性はあります。また、残念ながら治療するのはむずかしいとされています。

とはいえ猫アレルギーでも、症状が軽度なら猫と共に暮らすことは可能。

ただし重大な症状が出ることもあるので、こまめに掃除したり、万が一に備えて薬を用意したり、十分な対策を実施しましょう。

突然猫アレルギーを発症してしまった場合など、事情により猫を飼い続けることが難しくなった場合は、わたしたちねこほーむにご相談ください。
ねこほーむでは、事情により飼えなくなってしまった猫を生涯にわたりお預かりしています。

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